今すぐ使える無料WebAPIまとめ #初心者

WebAPIとはソフトウェアの一部を公開し、Webサービスとして他のソフトウェアと機能を共有できるようにしたものです。通常HTTPプロトコルを用いて、データの送受信が行われます。

よってアプリケーションに必要とされる機能を、容易に組み込むことができます。自分たちでゼロから開発することなく、既存のものを活用して新しいサービスを提供することができるのです。

本記事では無料で使えるWebAPIとその概要を紹介します。また一部の制限があるAPIについても、他サービスや有料版と比較し併せて解説します。

初めて使う場合でもスムーズに導入できるよう、日本語参考記事のリンクを貼りました。

弊社Nucoでは、他にも様々なお役立ち記事を公開しています。よかったら、Organizationのページも覗いてみてください。
また、Nucoでは一緒に働く仲間も募集しています！興味をお持ちいただける方は、こちらまで。

作業効率化

Google Sheets API

Googleスプレッドシートのデータの読み取りと書き込みを行います。
シートの形式を変更したり、IDで管理することが可能です。

＜参照＞ Google Sheets API を使ってスプレッドシートを操作

Google Calendar API

カレンダーにあるイベントをJSON形式で取得できます。
外部ツールから予定を追加することも可能です。

＜参照＞ Python で Google Calendar API を使ってみた

Gmail API

メールの検索機能から自動化など様々な機能を利用できます。
大量のデータを自分好みに管理することが可能です。

＜参照＞ Gmail API を用いてメールの送受信を行うAndroidアプリケーションの実装例

Notion API

多機能なワークスペースを、さらに拡張することができます。
データベースのアイテムを追加・削除することも簡単です。

＜参照＞ Notion APIとは？Notion APIを使ってできることや使い方を解説

データ管理

Evernote API

ローカル版とクラウド版の二種類があります。
場所を問わず保存したノートブックの編集が可能です。

＜参照＞ Evernote API を使ってみる

Dropbox API

PDF、音声、動画などあらゆるコンテンツの一元管理が可能です。
ユーザーの管理も簡単です。

＜参照＞ Dropbox APIで便利ツールを開発してみた

Airtable API

クラウド型のデータベースを自由に操ることができます。
ノーコードツールでスムーズに開発できそうです。

	Free	Team	Business	Enterprise Scale
価格 (月額)	無料	$20/人	$45/人	要お問い合わせ
レコード	1,000行	50,000行	125,000行	500,000行
自動実行	100回	25,000回	100,000回	500,000回
添付ファイル	1GB	10GB	100GB	1,000GB

＜参照＞【Airtableの使い方】ノーコードでデータベース管理をしよう

Google Drive API

認証をしたうえで、ドライブ内の情報を取得することができます。
共有ドライブの操作に便利です。

＜参照＞ Google Drive API で Google ドライブへアクセス

翻訳

DeepL

精度の高い翻訳機能を簡単に利用できます。
1か月に50万文字まで無料です。

	Free プラン	Pro プラン
料金	無料	基本料金630円 + 1文字あたり0.0025円
文字数上限	50万文字	制限なし
セキュリティ	標準	翻訳後すぐにテキスト削除
優先処理	なし	あり

＜参照＞【DeepL】APIの登録とサンプルコード実装

Google Translation API

Google翻訳のサービスを自由自在に操作することができます。
テキスト形式に限らず、音声・動画ファイルに対しての翻訳も簡単に実装できると思います。
こちらも一か月50万文字まで無料です。それ以降は、1,000,000文字あたり20ドルが請求される仕組みになっています。（1ドル135円の場合一文字あたり0.0027円）

＜参照＞ Google Translate APIを使って翻訳ボタンを作る

Translator Text API

Microsoftの翻訳サービスが利用できます。多言語翻訳もお手の物です。
無料で200万文字の処理が可能な点は、他サービスと比較しても魅力的です。

＜参照＞ Microsoft Translator テキスト API で、日本語を英語に翻訳するサンプル

辞書

Words API

325,000を超える英単語の意味やカテゴリー、使い方などが取得可能です。
1日あたり~~1000回~~（2500回）のリクエストを無料で処理します。

＜参照＞ 150,000以上の英単語の意味、類義語などの情報が取得できる「Words API」が公開

Oxford Dictionaries API

オックスフォード大学による35か国語に対応しているAPIです。
類義語の検索や翻訳も可能です。
1日あたり1000回のリクエストが無料です。

＜参照＞ Oxford Dictionaries APIの使い方

COTOHA API

大規模な日本語辞書を用いて、意味分類された単語の情報を取得できます。
テキスト解析など応用ツールの利用も可能です。

	Developers	Enterprise
料金	無料	130000円/月
利用制限	各APIについて1000コール/1日	制限なし
辞書	基本語辞書	基本語辞書/専門用語辞書

＜参照＞ Cotoha API を使ってみた

決済サービス

Stripe API

オンライン決済サービスが簡単に実装できます。
対応している国は47カ国、対応している通貨と支払い方法は135以上あります。決済手数料は3.6％です。

＜参照＞オンライン決済Stripe(ストライプ)を導入するための組み込み方法の基礎

LINE Pay API

ユーザーの購買行動が全てLINE上で完結します。
決済手数料は2.45%です。

＜参照＞ LINE Pay APIを使ってアプリに決済を組み込む方法

PayPal API

世界的に利用者の多い、PayPalによる決済処理を利用できます。
決済手数料は2.9%です。

＜参照＞ PayPal 決済の実装方法

認証

Github REST API v3

リポジトリの情報を取得し、プルリクエストなど管理することができます。
Githubアカウントを使ったユーザー認証が可能です。

＜参照＞ GitHub REST API を使用する - まくまくGitノート

LinkedIn API

LinkedInの主に職業にまつわるプロフィール情報が取得できます。
アカウントを使った認証も可能です。

＜参照＞ LinkedIn APIの使い方について（PythonでAPIコール疎通させるまで）

Zoom API

会議を作成し、外部ツールと組み合わせて管理できます。
開催後のミーティングにまつわる情報も取得可能です。

＜参照＞ Zoom APIの設定をしてみよう

画像認識

Cloud Vision API

Googleの画像認識AIを使うことができます。
物体検出や顔検出など機能は多岐にわたります。
画像に対して適用される機能はそれぞれが「ユニット」という単位でカウントされ、月に1000ユニットまでの利用が無料です。

＜参照＞入門ガイド | Cloud Vision API

A3RT

リクルート社が公開している、すでに商用利用されている機械学習サービスです。
画像とテキストの相互検索が可能な「Image Search API」をはじめとして、購入した商品に基づくレコメンドを行う「Listing API」など全9種類のAPIを利用することができます。

＜参照＞リクルートのAI「A3RT」の使い方と活用方法とは？

Microsoft Face API

顔画像による感情認識をはじめとした様々な機能が利用可能で、プライバシーの保護も厳重です。
一か月あたり3万件のトランザクションまで無料です。

＜参照＞ Face API を使用した感情認識

音声認識

Google Cloud Speech-to-Text API

音声データから文字起こしをすることができます。
例えば、動画に字幕を付ける際に有用です。
一か月に60分までの利用が無料です。

＜参照＞ Google Cloud Speech-to-Text APIをいろいろ調査してみる

Web Speech API

ブラウザ上で音声を認識し、テキストに変換可能です。
多言語に対応している点も魅力的です。
ブラウザのネイティブAPIなので認証キーも不要です。

＜参照＞ Web Speech API（ウェブ音声API）の説明と使い方とサンプルコード【2023】

チャットボット

IBM Watson Assistant

カスタマイズ可能なアシスタントAIを呼び出せます。
制限はあるものの無料で使えるプランが用意されています。

	Lite	Plus	Enterprise
価格	無料	140ドル/月	要問い合わせ
アシスタント数	3	10	30
アナリティクスデータの保持期間	7日間	30日間	最大90日間
セッションタイムアウト制限	5分	24時間	7日間

＜参照＞ Watson Assistantとは？IBMのAIチャットボット開発ツール！メリット・事例を紹介！

LINE Messaging API

ユーザー個人に合わせた体験やチャットをLINE上で提供できます。
画像・動画・音声などのマルチメディアコンテンツの送信も可能です。
無料プランでは月に200通のメッセージが送信できます。

	コミュニケーションプラン	ライトプラン	スタンダードプラン
月額固定費（税別）	0円	5,000円	15,000円
無料メッセージ通数（月）	200通	5,000通	30,000通
追加メッセージ料金（税別）	不可	不可	～3円/通

＜参照＞ LINEでメッセージの送受信を行おう！ Messaging APIの基本的な使い方から解説

Discord API

トリガーとなるイベントとその処理を自由に実装できます。
様々な機能付きのチャットボットが作成可能です。

＜参照＞ Pythonで実用Discord Bot(discordpy解説)

Slack API

チャンネルにオリジナルのチャットボットを追加することができます。
簡単に外部ツールと連携し、メッセージの投稿が可能です。

＜参照＞ Slack API を使用してメッセージを投稿する

SNS

Qiita API

お馴染みQiitaの記事をAPIで管理することができます。
アクセスデータの解析やトレンド分析などを行う際には欠かせません。

<参照> Qiita APIとPythonを用いてQiitaのデータを取得してみる

Instagram API

基本表示APIではプロフィール情報の取得が可能で、ログイン処理の簡素化などに役立ちます。
ビジネスアカウントが必要なグラフAPIを用いれば、投稿の自動化・チャットボットの作成が可能になります。

＜参照＞ Instagram Graph APIの使い方・認証手順｜アクセストークン・アプリ・インスタビジネスアカウントID取得

YouTube Data API

再生数や高評価など動画にまつわる情報を取得できます。
自身で投稿したコンテンツの分析が可能です。
一日の利用上限を増やしたい場合には、フォームから申請をする必要があります。

＜参照＞ YouTube APIの使い方とブラウザだけでデータ取得する方法

Twitch API

Twitchで配信されているコンテンツにまつわる情報を取得することが可能です。
トレンドのゲームが一目瞭然で把握できます。

＜参照＞ Twitch API をPythonで使うメモ

音楽

Spotify Web API

ユーザーがライブラリに保存する曲やプレイリストなど、関連データへのアクセスが可能になります。
好みの楽曲をミリセカンド単位で分析できます。

＜参照＞ Spotify APIで楽曲の分析データを取得する方法

Apple Music API

楽曲の検索・再生が可能になります。
IOSアプリを開発する際には大いに役立ちそうです。

＜参照＞ [iOS 11] Apple Music APIを使用してアルバム検索アプリを作る

天気

OpenWeatherMap API

5日先の天気予報まで取得することができます。
有料プランでは降水予想の詳細な画像が得られます。

＜参照＞世界の天気API「OpenWeatherMap」の無料APIキー発行・取得、リクエスト方法

Free Weather API

世界中のリアルタイムの天気情報や天気予報を取得できます。
無料で一か月に100万回の実行が可能です。

＜参照＞無料で使える天気API「Free Weather API」の利用登録とキー発行手順

ネットショッピング

Rakuten API

楽天のサイトにまつわる様々な情報を入手可能です。
楽天市場の商品情報をはじめとし、旅行プラン・料理レシピなど多岐にわたります。

＜参照＞無料で使える、楽天APIを使ってみよう！

Amazon Product Advertising API

アフィリエイト用のAPIです。
Amazonの膨大な商品情報にアクセスできます。

＜参照＞【初心者向け】Amazon Product Advertising API（PA-API v5）の使い方と必要な作業

Yahoo ショッピング API

Yahooサイトにある商品情報を取得します。
日本語の商品レビューを簡単に参照できるのは魅力的です。

＜参照＞【プログラミング初心者でも大丈夫】Yahoo APIを使ってみよう

画像・映像作品

Pinterest API

画像にまつわるピンやボードを自動で作成することができます。
製品情報を紐づけたショッピング用のAPIも用意されています。

＜参照＞わずか数行のコードで利用できちゃう！Pinterest APIを活用してみた。

Tmdb API

公開される映画についての情報が入手でき、あらすじやポスター画像の取得も可能です。
作品がジャンル分けされているのもありがたいです。

＜参照＞ TMDb API を利用して映画のポスターやあらすじを自分のサイトに表示する

NHK番組表API

地域、サービス、日付を指定することで、該当する条件の番組リストを取得できます。
興味のあるキーワードにまつわる番組情報ついて、自動でキャッチアップできそうです。

＜参照＞ NHK番組表APIを使ってキーワード監視と通知

書籍

Google Books API

著者名、タイトルなどの書籍情報に加えて論文についてのデータが得られます。
一日当たりのリクエスト上限は1000件です。

＜参照＞書籍検索APIのGoogle Books APIsの使い方（PHPでのサンプルコードあり）

国立国会図書館サーチ API

国立国会図書館が所蔵する図書に関する情報にアクセスできます。
国内の書物については、基本的に網羅されています。

＜参照＞国立国会図書館サーチ APIを使ってみる

図書館API

緯度経度を指定すれば、その地点から近い図書館データを取得します。
また、蔵書の有無と貸出状況の情報の確認も可能です。

＜参照＞【python】カーリルAPIで図書蔵書情報を取得する

位置・交通

郵便番号検索API

郵便番号から住所を検索します。
ECサイトなどで自動入力の機能に応用できます。

＜参照＞【JavaScript】郵便番号検索APIで住所検索を実装する

Google Maps API

ブラウザにGoogleマップを表示させることができます。
日本語のドキュメントも多いので、スムーズに実装できると思います。

＜参照＞ Google Maps API を使ってみた

駅すぱあとWebサービス

公共交通情報・乗換案内にまつわる情報を取得できます。
最寄駅検索や目的地までの経路の検索には欠かせません。

＜参照＞駅すぱあとWebサービスフリープランを利用する

NAVITIME API

カーナビとしての経路検索に便利です。

	BASIC	PRO
月額料金	無料	$200
リクエスト制限	50回/一分	100回/一分

ホットペッパー API

レストランの名前やURL情報が取得できます。
位置情報をはじめとし、詳しい情報の検索が可能です。

＜参照＞ pythonでホットペッパーのAPIを叩いてみた

金融サービス

Yahoo Finance API

始値、高値、安値、終値など株価データが取得可能です。
日本の銘柄についても簡単に指定できます。

＜参照＞ yfinance API を使って株のデータを取得する

取引所 API

認証の必要ないPublicAPIでは、取引所の注文状況や履歴を取得できます。
一方Private APIを使えば、注文の照会などの機能を用いて自動取引の実装が可能です。

＜参照＞【Python】コインチェックAPIの取得と自動売買の実践手順｜Coincheck仮想通貨・ビットコイン取引機能入門

マニア向け

Poke API

ポケモンの名前やタイプに加え覚える技や、ゲーム内のアイテムの情報を取得できます。
全て英語表記である点には注意が必要です。

＜参照＞ PokeAPIの使い方【初心者向け】

Official Joke API

ランダムにジョークを取得します。
しっかりとフリとオチによって構成されています。
いわゆるアメリカンジョークです。

＜参照＞【随時更新】一風変わったWeb APIをまとめてみた

Marvel API

Marvelコミックに関するキャラクターの画像やストーリー情報を取得できます。
簡単なクイズサイトなど、すぐに作れそうです。

＜参照＞【アメコミ】マーベルAPIでカッコいいサイトを作ろう！

NASA API

主に惑星の情報や衛星画像を取得することができます。
宇宙に移住する際、大いに役立つかもしれません。

＜参照＞ NASAのAPIを使ってみる

まとめ

現代のソフトウェアにおいて、WebAPIは非常に大きな役割を果たしています。これらの存在や機能を知っておくだけでも、可能性や選択肢が大きく広がりそうです。

紹介したAPIのほとんどが個人開発に利用できます。新しくサービスを作りたいという方にとってクオリティや利便性を飛躍的に向上させる強い味方になってくれると思います。