再現できないときの対応について
ユーザーからの不具合の問い合わせで、再現ができないことがあります。
その場合、ユーザーが使用しているブラウザのバージョンが古くないかを確認してみましょう。
一般的なWebサービスではスマホからのアクセスが多く、ユーザーのスマホ利用環境に依存する不具合も起きやすいです。
機種が古いとブラウザのアップデートが出来なくなるので、頻繁にバージョンの更新があるスマホはPCよりも不具合が発生しやすいです。
たとえば、JavaScriptでは ES2023 から Array.prototype.findLast() が導入されましたが、未対応のブラウザでは「findLast is not a function」といった実行時エラーになります。
再現させる方法として、AWS DeviceFarmを使えば、2025年4月時点で iOS 13.6〜、Android 8〜の実機がリモート検証できます(利用可能な端末は随時更新されます)。
要件定義の段階で確認すべきこと
どのブラウザのバージョンからサポート対象とするかを、要件定義時に確認しておきましょう
高齢のユーザーが多い場合、スマートフォンの買い替え頻度が低いため、古いブラウザバージョンを考慮する必要があります。
この確認をせずに開発を進めると、後から対応ブラウザの範囲を広げるのが難しくなったり、想定外の修正コストが発生したりする可能性があります。
特に、JavaScriptフレームワークやライブラリは、特定のブラウザ機能に依存していることが多く、対応ブラウザによっては正しく動作しないことがあります。導入時は注意が必要です。
まとめ
- 再現できない場合はブラウザのバージョンを疑う
- 要件定義の段階で、どのブラウザのバージョンからサポート対象とするかを確認する
スマホブラウザ起因の不具合は一見気付きにくいので、これらのことを意識しておくと原因の特定がスムーズになるかと思います。