はじめに
FreePSXBootをPicoMemCardで利用すると、初代プレイステーション(以降、初代プレステ)で自作ソフト(以降、homebrew)を動作させることが可能となります。
メモリーカードのファイルシステムの勉強になりますので、早速試してみます。
FreePSXBootとは
FreePSXBootはメモリーカードから起動するhomebrewです。
FreePSXBootを使うと、メモリーカード上に保存した自作ソフトを起動することができます。他にいろいろなことができますが、ここでは、自作ソフト動作に必要な情報のみを紹介します。
FreePSXBootは初代プレステの型番ごとに設定が異なります。ここでは、SCH-5500での起動を目標とします。
自作ソフト起動可能なメモリカード用イメージファイルの作成
FreePSXBoot本体と自作プログラムから、メモリーカードのイメージファイルを作成する必要があります。
メモリーカードには最大112 kBのファイルを保存可能ですが、FreePSXBoot本体と自作プログラムをあわせて、112 kBにする必要があります。
Gitcloneしたディレクトリのbuilderディレクトリに移動します。このディレクトリでmakeを行うと、builderプログラムが生成します。
このディレクトリに、メモリカードに保存したい自作プログラム、今回は、test.psx-exeを置きます。私の使用するプレステの型番の、SCPH-5500を例に、次の操作を説明します。
コマンドプロンプトで
$ builder -model 5500 -in text.psx-exe -out test.mcd
と入力します。
設定に問題が無いと、「test.mcd」というファイルが生成します。
bulderプログラムのオプションは以下の通りです。
「-model 5500」はSCPH-5500で使用するとの意味です。
「-in test.psx-exe」は「test.psx-exe」というプログラムを含めるとの意味です。
「-out test.mcd」は「test.mcd」という名のメモリカードイメージを作成するとの意味です。
今回説明していない、オプションは、
の「REDAME.md」に説明があります
メモリカードイメージをメモリカードに保存して起動
test.mcdを保存したメモリーカードの差し込まれたプレステのCDドライブのふたを開けたまま、起動すると、メモリカードかCDドライブかの選択画面が表示されます。メモリカードを選択すると、画面の左から右に色が変化し、builderコマンドを使って保存した自作プログラムが起動します。
おわりに
初代プレステ実機で、自作プログラムを起動する方法を紹介しました。メモリカード内にプレステを起動するFreePSXBootのプログラムと自作プログラムを保存するので、あまり大きな自作プログラムを起動するのには、適した方法ではありません。
最大112 kBの自作プログラムをメモリカードから起動する方法もありますので、そちらも参照してください。