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kazuedaの活動記録2024Advent Calendar 2024

Day 13

ESP-WROOM-02搭載のWA-MIKANとWio terminalでモバイルFuzixマシン

Last updated at Posted at 2024-12-12

はじめに

 8ビットCPUやマイクロコントローラで動作するUNIX風OSにFuzixがあります。

 マイクロコントローラの例では、Raspberry pi picoでの動作で有名ですが、ESP8266でも動作することが知られています。ESP8266での動作では、ルートファイルシステムをSDカード上に保存するので、ESP8266とSPI接続可能なSDカードスロットが必要となります。
 実験用だと、ブレッドボード上での配線や空中配線で対応可能ですが、展示の場合、ESP8266とSPI接続可能なSDカードスロットが搭載されている基板があれば、便利です。
 Arduino用のシールドのうち、ESP-WROOM-R2を搭載したシールドとSDカードスロットを搭載したシールドを積み重ねることを思いつきましたが、大げさなシステムになりそうです。
 色々調べていると、2016年にWA-MIKANとよばれる、ESP-WROOM-R2とSPI接続可能なSDカードスロットが搭載されている基板を見つけました。

 WA-MIKANを使ってESP8266用Fuzixの動作環境を構築します。
 本稿の内容は、2024年1月27日に開催された「OSC2024大阪」の「受光犬&浜ふぁぐ」共同展示ブースでの展示内容を含んでいます。

環境設定

 WA-MIKANはGR-CITRUSの通信用ボードとして開発され、GR-CITRUSの取得したデータをSDカードに保存することが可能です。
 ESP-WROOM-R2のSPIとSDカードスロットとの間が接続されていないので、WA-MIKANのマニュアルに従って、ジャンパを接続します。
 次に、Fuzixのソースファイルの修正を行います。1点目は、SDカードスロットの設定です。
WA-MIKANでは、以下の様にESP8266とSDカードスロットが接続されています。
MSIOがESP8266のIO12
MISOがESP8266のIO13
CLKがESP8266のIO14
CTSがESP8266のIO3
Fuzixのソースでは、以下の様な接続を想定しています。

NodeMCU pin      GPIO pin     SD card pin
-----------------------------------------
    D5             14            SCK
    D6             12            MISO
    D7             13            MOSI
    D2              4            CS

ソースファイルの該当箇所を修正します。
 2点目は、SDカードに保存したルートファイルシステムを使用するように、ソースファイルの該当箇所を修正します。
 これらの、修正の詳細は、小江戸らぐさんのLinuxUser2023冬号「FuzixでEthernet」にまとめましたので、詳細は参考にしてください。LinuxUserは、各地で開催されるオープンソースカンファレンスやコミケの「小江戸らぐ」ブースで入手可能です。

 Wio terminalの設定は、「PICO-EVA-5500とWio terminalでモバイルFuzixマシン」を参照してください。
 以下の配線済み写真では、SDカードを挿入していないので、カーネルパニックの表示が出ています。Wio terminalのGrove端子から、電源、GND、RX、DXが接続されています。
 薄茶色の基板がWA-MIKANで、裏側にSDカードスロットがあります。
image.png

おわりに

 マイクロコントローラで動作するFuzixの動態展示として、ESP-WROOM-R2(ESP8266)とSPI接続のSDカードスロットを用いたモバイルFuzixマシンを紹介しました。
 電子工作を趣味にされている方は、ESP-WROOM-R2を複数個所有されているかとおもいます。ぜひ、試してみてください。

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