はじめに
秋葉原ロボット部では、2023年からMilk-v Duoのボートを使った成果物が報告されています。この成果は、Adventカレンダーにまとまっています。
2024年の展示イベントの「NT京都」と「つくろがや!」で、kazuedaが行った成果を展示しています。
行った展示のうち、顔認識は、「Milk-v Duo」と専用のカメラ「CAM-GC2083」を使うことで、認識結果をパソコン上で動作する「VLC Player」表示できます。
本稿の情報は、2024年03月頃の情報です。新しいファームウェアでは、設定が変わるかもしれません。以降の説明では、USBケーブルでMilk-v Duoにアクセスするパソコンを母艦とよびます。
環境構築
試したファームウェアは、Duo-V.1.0.9です。専用カメラを接続したMilk-v Duoと母艦ととは、USBケーブルで接続し、Milk-v Duoの起動を待ちます。
顔認識の実際
Milk-v Duoが起動したら、既に用意されている「camera-test.sh」を使って画像認識できるようにします。「camera-test.sh」は、以下のディレクトリに存在します。
/mnt/system/usr/bin/camera-test.sh
「camera-test.sh」の内容は、以下の通りです。
#!/bin/sh
export LD_LIBRARY_PATH=/mnt/system/lib
sample_vi_fd /mnt/cvimodel/scrfd_480_270_int8.cvimodel
Milk-v Duo側で画像認識ソフトが動作したら、母艦側で「VLCメディアプレーヤー」を起動します。
Milk-V Duoのファームウェア1.0.9のcamera-test.shは、「 VLCメディアプレーヤーの「メディアを開く」から、「ネットワーク」のタブを選び「rtsp://192.168.42.1/h264」と入力して、再生を押します。
VLCメディアプレイヤーの表示では、ビデオ解像度が1920*1080で、フレームレートが30と表示されています。Milk-v Duoの消費電力は、150 mAです。
図の左端のコンソール画面には、検出中の顔の数が表示されます。VLCメディアプレーヤーの画面では、認識されている顔は、水色の枠で囲まれています。左下の、大人の肘が重なっている子供以外は、認識されています。
おわりに
本稿では、Milk-v Duoと母艦との間は、USBケーブルで接続しました。Milk-v DuoのEtherのポートはPoEに対応しています。PoEに対応したルーターやハブに有線接続すると、LANケーブルから電源供給されますので、電源の準備が不要となります。
LANケーブルが1本で、動作が可能となります。個人利用の、留守番しているペットなどのリモートモニタリングに適しているのではないでしょうか。
また、他のコマンドとして、以下のものがあります。これらのコマンドの動作確認も、楽しいかと思います。
sample_cvg sample_gradfg sample_overlay sample_thresh_S16
sample_16bitto8bit sample_dilate sample_hist sample_query sample_thresh_U16
sample_add sample_dma sample_integ sample_region sample_vcodec
sample_and sample_dsi sample_lbp sample_resize sample_vdec
sample_audio sample_erode sample_magandang sample_sad sample_vdecvo
sample_bernsen sample_filter sample_map sample_scene_auto sample_venc
sample_bgmodel sample_filterandcsc sample_ncc sample_sobel sample_vi_fd
sample_cannyedge sample_fisheye sample_normgrad sample_stcandicorner sample_vio
sample_cannyhysedge sample_framediffmotion sample_or sample_sub sample_xor
sample_cipher sample_gmm sample_ordstatfilter sample_test_tp2863_tp2803 sensor_test
sample_csc sample_gmm2 sample_osdc sample_thresh