はじめに
秋葉原ロボット部の理論グループでは、勉強会に関する内容の記事をQiitaのAdvent Calendarにまとめています。
原稿作成時には、使い慣れたMicrosoftのWord上の「記号と特殊文字」内の「数式」を用いて数式を作成しています。
完成した原稿の内容をそのままQiitaの編集画面にコピー・ペーストするだけでは、数式が表示されません。
締め切りの厳しい状況では、Wordで表示される数式のキャプチャー画像を貼り付けることにより、締め切りに間に合わせています。
投稿されたAdvent Calandarの記事は、公開後、冊子体の形で頒布されます。
冊子体用原稿に編集する際には、数式のレイアウトをするためにTex形式での表記に修正することとなります。
Texの書式を睨みながら修正するのを回避するために、Wordファイルを色々触ってみたところ、不完全ながら、Word上の数式をQiitaのmath書式に変換することができました。
Wordの数式からQittaのmath形式への変換
ここでは、「一次元人の世界を理解するための接続係数の使い方を妄想してみた」内の式を例に説明します。
Word上の数式をクリックすると、Window上部のタブに「数式」が表示されます。
「数式」をクリックすると、「変換」の部分に「LaTex」ボタンが表示されます。
この「LaTex」をクリックしたのち、右隣の「変換」をクリックします。
どのように変換するのかが選択できるので、「現在‐行形式」をクリックすることで、数式がLaTex形式に変換されます。
変換後の文字列と、math```を使ったときの表示を示します。
上記の数式を「行形式」に変換すると、以下の文字列となります。
e_p=\frac{\partial\mathbf{mathbit}{\mathbf{x}}}{\partial p}=\left(\begin{matrix}1\0\\end{matrix}\right),\ \ e_q=\frac{\partial\mathbf{mathbit}{\mathbf{x}}}{\partial q}=\left(\begin{matrix}0\1\\end{matrix}\right)
この文字列を「```math」と「```」の間に記載すると以下の表示になります。
e_p=\frac{\partial\mathbit{x}}{\partial p}=\left(\begin{matrix}1\\0\\\end{matrix}\right),\ \ e_q=\frac{\partial\mathbit{x}}{\partial q}=\left(\begin{matrix}0\\1\\\end{matrix}\right)
太字の斜体の部分が反映されず「\mathbit」と表示されています。「mathbit」の部分を「symbfit」に置き換えることで、太字の斜体を表現することができます。
e_p=\frac{\partial\symbfit{x}}{\partial p}=\left(\begin{matrix}1\\0\\\end{matrix}\right), \ \ e_q=\frac{\partial\symbfit{x}}{\partial q}=\left(\begin{matrix}0\\1\\\end{matrix}\right)
おわりに
数式を含むWordファイルから、Tex形式の数式を含むWordファイルへの変換について説明しました。
実際に使用する場合は、「変換」の際に「すべて-行形式」を選択すると、すべての数式の変換が行われます。その後、太字の斜体の部分を一括置換で修正すします。Qiitaでエラーの出ないTex形式の数式の含まれた原稿が作成できるかと思います。