はじめに
この記事は Cisco Systems Japan の有志による Advent Calendar 2023 の 16 日目として
投稿しています。 (去年も16日目でした😅 そして今年は土曜日でした。)
< 過去の記事 >
2017年: https://qiita.com/advent-calendar/2017/cisco
2018年: https://qiita.com/advent-calendar/2018/cisco
2019年: https://qiita.com/advent-calendar/2019/cisco
2020年(1枚目): https://qiita.com/advent-calendar/2020/cisco
2020年(2枚目): https://qiita.com/advent-calendar/2020/cisco2
2021年(1枚目):https://qiita.com/advent-calendar/2021/cisco
2021年(2枚目)https://qiita.com/advent-calendar/2021/cisco2
2022年: https://qiita.com/advent-calendar/2022/cisco
2023年: https://qiita.com/advent-calendar/2023/cisco --> 今ここ
こんにちは 今年も気付いたら、あっという間に12月で残りもわずか半月ばかりですね。
そんな時期でもありますので、本年もこちらのアドベントカレンダーに舞い戻ってきました
(毎年同じことを言っている・・・)。
今年は少し趣向を変えて、私自身が所属しているシスコシステムズ(以下、シスコ)で業務でも
担当しているコラボレーションの今とこれからについて書いてみたいと思います。
コロナ禍を経て人々のコミュニケーション・スタイルに変化が
対面でのコミュニケーションの制限があったコロナ禍を経て、一般の人々にもインターネットを
使って遠隔でのオンラインのコミュニケーションが浸透してきました。
日本での利用者が多かったLINEであったり、Zoom、Microsoft Teams、Google Meet、そして
Cisco Webexなどの様々なツールを使ってのコミュニケーションが、仕事や生活の中にすっかり
と浸透してきました。
オンライン会議、オンラインセミナー、オンライン授業、オンライン飲みなど、様々なシーンで
これらのツールは活用されてきています。
このオンラインでのコミュニケーションは非常に利便性が高く、時間の有効活用にもとても
便利なので、これからもますます利用されていくでしょう。
ハイブリッドワーク
仕事の面ではハイブリッドワークという言葉が世に出てからだいぶ久しくなってきました。
また、コロナ禍も落ち着いたきたことにより、会社へ出社することも増えてきたり、
セミナーも対面式(オンサイト)での開催という形式も増えてきています。
私の個人的な考えでは対面でのコミュニケーションがもっとも効果的だと
思っていたりもします。
特に思考を巡らせてアイデアを出したり、最終的な重要決断を下すような場面では、
その場の空気感が重要だと思っているからです。
しかし一方で、オンラインでのコミュニケーションというもの利便性を知ってしまった今、
これらを組み合わせる事がいろんな場面で有効だとも考えています。
おそらくこのような考えの方は多くいるのではないでしょうか?
このような環境下では、現地の人々とリモートの人々をシームレスに効果的に繋ぐ
必要があります。現地の人が一人一人がPCで個別に一つの会議に参加しては、
せっかく現地にいる意味も薄れてしまいますし、かと言ってPCでひとつの部屋の人を参加させる
にはコミュニケーションの質(音質・画質)としても無理があります。
現地側では出来るだけ現地の人同士のコミュニケーションを阻害しないで、且つリモートの
参加者にも疎外感なくコミュニケーション出来る環境が必要になります。
ハイブリッドワークにおけるビデオデバイスの重要性:
この課題を解決にするには、オフィスやセミナー会場や教室には、オンライン・
コミュニケーションに接続出来る専用のビデオ端末が必要になってきます。
専用のビデオ端末を使うことによって、その空間とリモート参加者をシームレスに接続する
ことが出来るからです。
シスコでは、Cisco Devices というビデオ端末を提供しています。
卓上型からインテグレーション型、ホワイトボード型など様々なデバイスを提供しています。
https://www.webex.com/ja/collaboration-devices.html
これらのデバイスには、様々なインテリジェントな機能(ノイズ除去、顔認識、話者検出、
最適なフレーミング等)も盛り込んでいて、リモートの人も現地でどんなコミュニケーション
が行われているかを容易に把握することが可能になっています。
さらには、これらのデバイスは環境センサー(温度・湿度、人数カウント等)の機能も
搭載されていますので、その会議室の環境や利用率も把握することが可能になっています。
また、Cisco Devices は様々なオンライン会議のプラットホームに対応しています。
Webexの他にも、Microsoft Teams, Google Meet, Zoomといったプラットホーム
にもシームレスに接続可能で、マルチプラットホーム対応のビデオ端末として
ご利用頂けるようになっています。
特にMicrosoft Teams との接続では、一部のビデオ端末では、Microsoft Teams Rooms
(MTR) にも対応して、シスコのビデオ端末 1台で Webex, Microsoft Teams Rooms
のフル機能も利用出来きて、尚且つCisco Devicesのビデオ端末のインテリジェンスな
機能も利用することが出来るようになっています。
ハイブリッドワークで最大限の効果を出すためには、オンラインコミュニケーション・
ツールのインテリジェンスな機能に加えて、上記なようなビデオ端末を活用することが
必要になってくるのです。
AI(Artificiel Intelligence) とオンラインを使ったコミュニケーション
オンラインを使ったコミュニケーションの今後を考えるうえでは、AI(Artificiel Intelligence)
との関係を切り離せないと思ってます。
主要なコミュニケーション・ツールでも、 Microsoft の 「Microsoft 365 Copilot」
であったり、Zoom の「Zoom AI Companion」などのAIの実装や活用が進んでいます。
ちろん、シスコも Webex での新しい 「Webex AI Assisitant」をはじめとした様々なAIの
実装や活用が進んでいます。最近では、先日(2023年10月末)に 米国のアナハイムで開催
された Webex に特化したイベントの WebexOne でも AI関連では、
4つのキーアナウンスがされています。
WebexOne 2023 の情報はこちら(英語)
Webex と AI
上記にて Webex のAIについて4つの新しいアナウンスメントがされたと書きましたが、
実はシスコでは既に以前より、 AIの Webex プラットホームへの実装を幅広く進めていました。
1. 言語インテリジェンス:「翻訳」、「文字起こし」
2. 音声インテリジェンス:「ノイズ除去」、「スピーカーフォーカス」
3. ビデオインテリジェンス:「ピープルフォーカス」、「顔認識」 などなど
先日開催された WebexOne では、これらのインテリジェンスに加えて以下の4つの
キーアナウンスがされました。
業界初の Real-time Media Models(RMM)
おそらく、皆さんはLLM(Large Language Model)という言葉を聞いたことがあるでしょう。
この言葉は、生成AIの話をする時に良く耳にする言葉かもしれません。
生成AIの中で、LLMは特に膨大なテキストデータを処理し(自然言語処理)、様々な情報を生成する
モデルとして利用されています。これらのテキストデータには、メール、メッセージ、文字起こし、
ドキュメントなどが含まれます。
一方で、RMM(Real-time Media Model)はこれら(LLM)のデータに加えて、リアルタイム
コミュニケーションで得られる情報を活用します。これには、オーディオ(音声)、ビデオ、
リアクション、ジャスチャー/声のトーン/抑揚が含まれます。
その結果、より高度なコミュニケーションが可能となります。
RMMの特長は、テキストだけでなく、リアルタイム・メディアを通じて感情なども正確に
把握できるようになることです。これにより、より豊かな情報を手に入れて、
より効果的なコミュニケーションが実現出来ることなのです。
今後、Webex のプラットフォームを通してこれからどんどん実装されていきます。
新しい Webex AI Assisitant
上記のような新しいRMMようなモデルも含めて、既存のWebex Assitantを 新しい
Webex AI Assittant としてを強化しています。
これによりAIを活用した翻訳や文字起こしに加えて、ミーティングの内容の要約や
メッセージ・スレッドの要約なども出来るようになったり、メッセージを送る前に最適な
言い回しに変えるのを提案してくれたりすることも今後出来るようになる予定です。
これらをコンタクトセンターのソリューションと組み合わせることにより、
コンタクトセンターのエージェント(担当者)に適切なアクションを指示やコーチングを
することにより、より深いカスタマーエンゲージメントが可能になり顧客満足度も高める
ことが期待出来ます。
Webex AI Codec のクリアな音質
リアルタイムのコミュニケーションに取って音声はとても大事な要素になります。
この音声を比較的ネットワーク帯域を使わずに且つ、ネットワークの条件の悪い環境でもクリアな
音声を提供すべく、Webex AI Codec を開発しています。
業界標準になってきているOpusコーデックと比較して、最大16分の1の帯域しか使わず、
生成AIよって帯域幅が狭い状況でもパケットを再構築出来るように開発を進めています。
帯域の大幅な削減による高圧縮を実現することで保存した録音データなどのストレージの
コストを大幅に削減することも期待されています。
詳細な内容については、まだ開発途上でもあるということで詳細までは多くは出てきていません
が近い将来には出てくるものと思われます。
今後この新しい Codec が新しい Webex のサービスに順次実装されていく予定になっています。
(詳細は今後発表予定)
ビデオに革命を起こす Super Resolution
ビデオでのコミュニケーションにおいても同様に映像の品質が、コミュニケーションの
質に影響を及ぼします。 Super Resolution では、生成AIによっても帯域幅が悪い状況でも
動画を再構築することが可能になります。
いつでも高解像度の画質でのコミュニケーションが可能になるわけです。
Webex と AIについての詳細は、Webex AIがまとまっているページでも参照が可能になって
いますので是非参照頂ければと思います。(英語ページ)
また。Cisco Collaboration 担当シニア バイス プレジデント兼ジェネラル マネージャーの
Javed Khan のブログでも AIとハイブリッドワークについて話されているので、
ぜひご興味があれば、こちらもご確認をお願いします。
ハイブリッドワークを確実に成功させる最先端 AI 活用のプラットフォーム(日本語)
さいごに
オンラインコミュニケーションと AIはこれから益々発展して活用されていくと思います。
空気感の伝わりやすいリアルなFace to Face のコミュニケーションが重要であることは
変わらないと思いますが、これからも発展し続けていくAIの力を実装したコミュニケーションの
ツールとインテリジェンスを備えたデバイスたちの力で、
場面に応じたコミュニケーションの選択肢(リモート、ハイブリッド、オンサイト)が更に広がり、
より効果的なコミュニケーションが出来ていくと信じています。
今回は長文を最後まで読んで頂きありがとうございました。
それでは、みなさまもお体に気をつけて、ゆっくりと楽しいクリスマスとお正月をお迎えくださいませ
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