右クリックメニューを Windows 10 仕様へ戻す
※レジストリを直接編集するため、必ずバックアップを取得してから作業することを推奨する。
概要
Windows 11 のエクスプローラーは、簡素化されたコンテキストメニューを採用している。
旧来の Windows 10 型メニューを復活させるには、レジストリに CLSID
キー を追加し、エクスプローラーを再起動すれば良い。
事前準備
- システムの復元ポイント を作成しておくと安心である。
-
レジストリ エディター(
regedit.exe
)を管理者権限で起動できるユーザーでサインインしておく。
手順
1. レジストリ エディターを起動
-
Win + R
キーで「ファイル名を指定して実行」を開き、regedit
と入力して Enter を押す。 - 「ユーザー アカウント制御」が表示された場合は
はい
を選択する。
2. 対象キーへ移動
次のパスをたどる。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID
3. 新しいサブキーを作成
-
CLSID
を右クリック →新規
→キー
を選択。 - キー名に
{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}
と入力する。
4. InprocServer32
キーを追加
- 作成した
{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}
を右クリック →新規
→キー
。 - キー名に
InprocServer32
と入力する(※大文字小文字は任意だが一致させると良い)。 - 右側ペインの
(既定)
値をダブルクリックし、値のデータを空のまま でOK
を押す。- 値が何も入っていない状態(空文字列)であることを確認する。
5. エクスプローラーを再起動
-
Ctrl + Shift + Esc
で タスク マネージャー を開く。 -
エクスプローラー
を探し、右クリック →再起動
を選択する。- もしくは PC を再起動する。
以上で右クリックメニューが Windows 10 スタイルに切り替わるはずである。
反映されない場合はキー名のスペルミスがないか、PCの再起動を試すと良い。
元に戻す方法
- レジストリ エディターで先ほど追加した
HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}
を 丸ごと削除 する。 - エクスプローラーを再起動(または PC を再起動)する。
これで Windows 11 標準の簡素化メニューに戻る。
注意事項
- レジストリ操作は OS の挙動に直結するため、誤操作はシステムの問題を招くおそれがある。
- 企業管理下の PC 管理ポリシーにより、レジストリ変更が制限されている場合がある。
- Windows の大型アップデート後にキーが消えたり、仕様が変わる可能性があるため、アップデート適用後は挙動を確認することを推奨。
まとめ
上記キーを追加するだけで、Windows 10 時代の使い慣れたコンテキストメニューを取り戻せる。
操作は単純であるが、バックアップを怠らず慎重に進めることを推奨。