音出してますか!?
グレンジのサウンドクリエーター/サウンドデザイナーのかわのです。お初です。
今回は「UIサウンド」について少しだけお話しできればと思います。
スマートフォンゲームの大半は
「ユーザーとスマホ間のユーザーインターフェース(UI)のやり取り」
によってゲームが成り立っています。
なのでUIのデザインはとっても大事。
ゲームの根幹といっても言い過ぎではないかと思います。
にも関わらず、UIの「サウンド」のデザインまで目を(耳を?)向けられている作品がとても少ないことに気づきます。
そもそも「UIサウンド」とは?
馴染みのない方もいるかと思いますが、言い方の問題だけで、普段の生活には満ち溢れています。
○レンジのチン
○踏切の警報機
○車のクラクション
○ATMやセルフレジの操作音
etc.
これらの音の有無で体験がどう変わるか想像するのが、
UIサウンドデザインの必要性を説く上でもっともわかりやすいかと思います。
UIサウンドとは一言で言うと、
「状況や状態を知覚させるために意図的に鳴らす音」
となります。
例えば電源の入ってないスマホをタップ。
音は鳴りますでしょうか?
鳴ります。
指が画面に触れる音、服が擦れる音(衣擦れ音)、勢いよくタップすれば指を振るう風切音なんかも鳴るかもしれません。
ただし、それらはスマホが何かを知らせるために意図的に鳴らした音ではないため「UIサウンド」とは言えません。
電源が入って起動音が鳴った。
この起動音は
「スマホの電源が入ったことをユーザーに知覚させる」
という意図を持って鳴らされているので「UIサウンド」と言えると思います。
ゲームではこう言った「意図を持ったサウンド」がゲームの進行に応じて複数無数に流れます。
鳴らす音のもつメッセージ性、世界観。それらの再生タイミングや音量、同時発音数など、
ユーザーにとってより良い体験、よりゲームに没入できるよう、配置、整理、設計するのがUIサウンドのデザインです。
ゲームに限らず、スマートフォンアプリを構成する要素は
「画面」(視覚)
「操作」(触覚)
「音声」(聴覚)
の3つがほとんどを占めます。
その一角を担うサウンドという分野。
サウンドのクオリティは、そのままアプリのクオリティに直結します。
考えるべきことは色々ありますが、まずは
「UIサウンドをデザインする」
と言う意識を持つだけで、アウトプットは確実に変わります。
まずはサウンドのデザインを意識して音を出すことから始めてみてはいかがでしょうか?
(※UIサウンド、まだまだ研究勉強の余地がある分野なので一緒に追求してくれる方随時募集中です)