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【合格体験記】プロジェクトマネージャ試験(令和6年)

Last updated at Posted at 2024-12-28

はじめに

令和6年10月実施のプロジェクトマネージャ試験に合格できました。
使った教材と勉強方法、各試験区分に関する振り返りを書き残しておきます。
得点は以下の通りでした。

対策が大変だった順

午後2 > 午後1 > 午前1 > 午前2

使った教材と勉強方法

おすすめ度をつけていますがあくまで私の主観です。

メイン参考書

情報処理教科書 プロジェクトマネージャ2024 おすすめ度 ★★★★★


みよちゃん本。内容のボリュームはWebページで提供されているコンテンツも含めてダントツだと思う。どれかひとつを選ぶならやはりこれになると思う。
基礎知識、午後1、午後2のテクニックが広くカバーされている。最初は基礎知識の部分を飛ばして問題演習から始めたが、途中でやっぱり基礎知識を頭に入れてから対策進めた方が効率良さそうだと感じて基礎知識もしっかり読んだ。

サブ参考書

ポケットスタディ プロジェクトマネージャ [第2版] おすすめ度 ★★★★☆

内容は良いと感じたが、2017年の本なのでちょっと古い。傾向が変わっているので、内容すべてを鵜呑みにはできないが、現在でも充分に通用する考え方も多いのでサブとして有用だと感じた。
対策の進め方として、勉強時間がどれくらい確保できるかに応じて、スピードコース、標準コース、堅実コースの3パターンが書かれており、限られた時間で重視すること、ある程度捨ててもよいことを明確に書いてくれている。
午後2対策として、論文設計と実際の論文作成を分けて考えている点は参考になった。論文自体を書く時間がない時は論文設計をやるだけでもかなり訓練になると実感できた。
みよちゃん本とは少し違った切り口の参考書がほしいときは選択肢になりうる。繰り返すがちょっと古い点だけ注意。

合格論文の書き方・事例集 第6版 プロジェクトマネージャ おすすめ度 ★★★★☆


複数の著者による論文事例が30本掲載されている。著者によって自分に合う/合わないはあると思うが、色々な書き方の参考になる。

最速の論述対策 午後Ⅰ おすすめ度 ★★★☆☆


ボリュームは少ないが、6割以上を取るためのテクニックが実際の問題を例にしながら具体的に書かれている。時間を確保できない人にはいいかもしれない。
午後1は出題者が何を答えさせようとしているのか判断が難しい問題もあるのでそれは諦めて、問題文から回答が一意に定まる問題を確実に取っていきましょう、という感じ。

最速の論述対策 午後Ⅱ おすすめ度 ★★★☆☆


論文を書くための部品を用意しておきましょう、という内容。短いのですぐ読める。
この本だけで午後2対策が充分とは感じなかったが、サブとして読んでおいてもいいと思う。

未経験者向け午後Ⅱ論文対策 モジュールを使い回す効率的な回答の作成方法 おすすめ度 ★★★☆☆


未経験で1発合格した方が作成した、最小限のモジュールで論文を書くためのテクニックが載っている。
論文事例は色々な参考書に載っているが、設定がバラバラで参考にするのが難しいと感じる方には役立ちそう。モジュールの紹介の後、過去問に対して、そのモジュールを使って作成した回答論文が載っているので参考になる。書籍と合わせてyoutubeに動画もある。

問題演習用

応用情報技術者過去問道場 おすすめ度 ★★★★★


午前1対策用。

プロジェクトマネージャ過去問道場 おすすめ度 ★★★★★


午前2対策用。

応用情報技術者一問一答 おすすめ度 ★★★★☆


午前1対策用のスアプリ。スキマ時間に使いやすい。過去問道場とどっちかでもいいかも。

プロジェクトマネージャ試験<全問解説付> 午前Ⅱ対策 おすすめ度 ★★★★☆

午前2対策用のアプリ。スキマ時間に使いやすい。過去問道場とどっちかでもいいかも。

プロジェクトマネージャ試験 午前 厳選問題集 おすすめ度 ★★★☆☆

試験直前の午前1,2復習用に購入。2019年の本なのでちょっと古い。
出題頻度の高いものを中心に、いつの試験に出たかも書いてくれている。
左ページが問題、右ページが回答になっているので、使いやすかった。
私は試験数日前に回答に◯をつけながら一読し、間違えた問題と迷った問題だけ試験当日の朝にざっと見直した。

プロジェクトマネージャ 重点対策 2023-2024 おすすめ度 ★★★☆☆

主に午後1の演習用として購入。過去問を印刷するのと、その解説を探すのが面倒だったので。
午後1は令和4年秋以前の過去問が直近5年分くらいを中心に16問載っている。
演習問題準備の手間をお金で解決できたのでよかった。
午前2と午後2の解説も載っているが、それは他の教材で進めていたのでほとんど読まなかった。

振り返り

午前1

あまりまじめに勉強しないでいいと思います。私は過去問丸暗記で乗り切りました。
応用情報の過去問道場とスマホの一問一答アプリを毎日15分くらいやって習慣化して覚えていきました。
計算問題はまともに取り組むと結構時間を使うので、過去問は選択肢も含めて丸暗記して、
同じ問題が出たら計算しないで正解を選べるようにしました。効率がいいかは微妙ですが。
過去問道場のランダム出題で8割くらい取れるようになっていれば、本番で下振れしても6割はいけると思います。
当日は、知識問題と答えを暗記している計算問題を先に終わらせてマークを済ませ、最後に新出の計算問題に取り組みました。
そもそも、午前1にリソースを割かないといけないのが地味にきつかったので、先に午前1免除取れるならもちろんその方がいいです。

午前2

午前1と同じ感じです。PMの過去問道場とスマホアプリで対策しました。
午前2は過去問の量が午前1よりだいぶ少ないので、格段に楽です。

午後1

現代文の問題みたいな感じですが、時間との勝負になります。
午後1は手応えと点数が一致しない印象です。
できるだけ点数を安定させるためには、出題者の意図に沿った回答をする必要があります。
IPAが答えさせようとしていることを読み取るためには、当たり前ですが過去問を多くこなしておくと有利です。
例えば、「CDOから全社に向けてプロジェクト憲章を発表することを提案した狙いは何か」という設問だったら、「プロジェクトの承認を全社に伝え協力体制を確立するため」という感じで、経営陣に言ってもらう系が出てきたら「会社としての方針だと示す」という回答になる傾向がある、とか。

あと問題文にマークする練習はした方がいいと思います。具体的なポイントはみよちゃん本に書かれています。

ある設問で答えが分からない時は、いつまでも引きずると時間がなくなって焦ってしまい、それ以降が総崩れになるので、ある程度で諦めて一旦飛ばす判断も必要だと思います。

それと三好さんが動画の中で言ってたことで、仕上がってきて余裕がある場合限定ですが、公式の回答例を眺めて「この設問は何が問われたんだっけ?」と逆引きで考えるのも力がつくと思います。

午後2

実務経験者かそうでないかで、対策の内容が大きく変わってくると思います。
私は実務経験があったので、完全に架空のプロジェクトを題材にするよりは、自分の経験したプロジェクトをベースにアレンジした方がよいと考えました。
各種参考書でも書かれていますが、事実にこだわると書きづらい点が多々出てくるので、事実にこだわるのはやめました。
午後2の過去問を読んで、できるだけ早く論文の骨子を組み立てる練習を結構やりました。設問で問われていることを本文の見出しにするみたいな感じで。みよちゃん本に書き込んじゃってもいいと思います。
骨子ができてしまえば内容を埋めることはなんとかできますが、骨子ができないと書き始めても途中で行き詰まることが多いからです。

実務未経験の方は、午後1のプロジェクトや論文事例を参考にいくつかプロジェクトの設定を作るとよいようです。具体性を持たせるために工数や金額や期間などの数字を使うところは難しいと思いますが、公開されている統計や参考にした事例から使えそうな数字を集めるのがいいと思います。

私は本番までに手書きで論文を8本書きました。多い方かもしれません。
題材はみよちゃん本で、重要度◎の問題の中から選びました。

  • 1本目(6月)・・・対策前の力試し。3時間半かかって一応書いたが。文字数も足りず内容もイマイチ。
  • 2本目(7月)・・・書きやすいテーマで時間制限を考えず、内容だけに注力。内容は評価A〜Bくらいにはなった気がする。4時間かかった。
  • 3本目(9月)・・・書きやすいテーマで時間制限を意識。内容は評価Bくらいという感覚。時間内に書き切る感覚を得られた。
  • 4本目(9月)・・・初見の問題で力試し。時間内に書き切れたが、内容は評価Bくらいという感覚。
  • 5本目(9月)・・・初見の問題で力試し。時間内に書き切れて、内容も自己評価では合格水準のものが書けた。
  • 6〜8本目(9-10月)・・・テーマを広げて、ステークホルダ、リスク、品質あたりを1本ずつ練習。満足いくものができたりできなかったり。

当日は問1を選択しました。
設問アの前半で「プロジェクトの独自性(特徴)」が聞かれなかったので、テンプレ化したモジュールでスタートダッシュが切れないな、と感じました。
ただ、問1は設問で問われていることがかなり多く具体的で、すべてに回答するのは大変ではあるものの、これに沿って書いていけばそれなりの内容と文字数になる、とも思いました。
幸い自分の経験したプロジェクトで書けそうな題材が思い浮かんだのでそれで書きました。
骨子を最初に作りきれていませんでしたが、書く練習は多めにやっていたので、書くこと自体に慣れてきていたのも本番で役立ったと思います。わりとスラスラと書き進めることができました。
書きながら「やっぱりこう書けば良かった」と思った箇所が何箇所かありましたが、書き直している時間はないのでそのまま突き進みました。

終わった後に思い返すと、多少詰めが甘い部分はありましたが、実際に経験したプロジェクトがベースなのでかなり具体的に書けました。それから設問で問われていることすべてに反応できたのがよかったのだと思います。実際は分かりませんが。

当日の時間配分と文字数はおおよそ以下の通りでした。
・問題選択 5分(迷って時間かかった)
・質問票記入 3分
・問題文にメモ、論文骨子作成 7分
・設問ア 25分 (700字)
・設問イ 35分 (900字)
・設問ウ 40分 (1100字)
・見直し 5分

とにかく午後2の対策には早めに取りかかった方がいいと思います。
私は6月頃から少しはやっていたものの、本格的に取り組んだのは9月に入ってからです。それまでは午後の対策が面倒に感じてなかなか手がつかず、午前対策に逃げていました。
そのせいで午前は大丈夫だという実感が持てていたものの、試験直前になって、論文対策はもっと早めに始めておけばよかったと後悔しました。

まとめ

  • 午前は過去問を繰り返す。同じ問題が出た時に確実に正解できるように。
  • 午後1は出題者の意図を読み取れるようになるために過去問やる。早く解くために、問題文へのマークの練習をする。
  • 午後2はプロジェクトの設定を用意する。得意なテーマでいいから一度早めに手書きで論文を書いてみる。感覚を掴めてきたら書けるテーマを広げていく。書く練習は数回でもいいけど、論文の骨子を作る練習はできるだけたくさんやった方がいい。

おわりに

結果としては合格できましたが、正直なところ運もあったと思います。
あとは家族の協力もあって、試験前1ヶ月くらいからは休日に勉強時間を確保できたのも大きかったです。
トータルの勉強時間は数えていませんが、たぶん100〜150時間くらいだと思います。

実務でできていたこともそうでないことも含めて基本的なPMの知識を知れたし、論文対策としてこれまでの自分の経験を振り返ったりして、よい機会になりました。
挑戦してよかったです。

今後受験される方にとって、何かしら参考になりましたら嬉しいです。

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