はじめに
はじめまして、かわむと申します。
私は今年度、SIerに入社し約半年間でAWSのCLF(クラウドプラクティショナー)、SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)、SAP(ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)に合格することができました。
入社するまで、AWSがクラウドサービスであることすら知らない状態でしたが、コツコツと学習を進めることで少しずつ理解が深まり、無事に合格をつかみ取ることができました。
本記事では、私の合格までの道のりをお伝えしながら、これから挑戦される方へ向けた学習のヒントやコツを紹介できればと思います。
筆者の経歴
- 高等専門学校を卒業し、その後、国立の理系学部(機械系)に編入学。
- 大学院では自動車の安全予防技術の研究に従事。在学中に基本情報技術者試験に合格。
- SIerに入社し、入社直後の4月に応用情報技術者試験に合格。
- 入社2か月後、研修を通じてAWSの存在を知り、学習を開始。
AWSの学習を始めた当初は、ITの基礎知識こそあったものの、実務経験は全くない状態です。AWS認定試験は、AWS独自のサービスや考え方を問うものが多く、まさにゼロからのスタートでした。
合格までのスケジュール
CLFの学習を開始してからSAPまでの学習期間と勉強時間は、ざっくり以下のようになります。
試験名 | 試験日 | 点数 | 勉強時間 |
---|---|---|---|
CLF-C02 | 2024/7/15 | 864 | 約60h |
SAA-C03 | 2024/10/27 | 748 | 約30h |
SAP-C02 | 2025/1/14 | 791 | 約50h |
今振り返ると、資格取得後にダウンタイムが発生していますね...
特にSAAからSAPへの移行はスムーズに進めた方が効率的です。もし今から受験を考えている方がいれば、SAAの学習を終えた勢いのままSAPに取り組むことを強くおすすめします。
クラウドプラクティショナー(CLF)の学習
使用教材と学習時間
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『AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー 改訂第3版』
学習時間:35時間(3回通読) -
Udemy 『【CLF-C02版】この問題だけで合格可能!AWS 認定クラウドプラクティショナー 模擬試験問題集(6回分390問)』
学習時間:25時間(390問を2周)
学習のポイント
最初の試験ということもあり、AWS認定試験の勘所がわからず、後述のSAAよりも学習しました。しかし、ここで基礎を叩き込んだことが、後のSAAやSAPの学習に大いに役立ったと感じています。
特に、AWSの主要サービス(EC2、S3、RDS、Lambda)やWell-Architected Frameworkなど、クラウドを活用する上で欠かせない知識を押さえておくことが重要です。「サービスの名前だけ知っている」状態ではなく、実際にどのように使われるのかを意識しながら学習すると、より理解が深まります。
ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)の学習
使用教材と学習時間
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(模擬問題付き)徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]
学習時間:20h(2回通読) -
【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
学習時間:10h(模擬試験①、②のみ二週))
学習のポイント
勉強時間が少なく、ギリギリの点数での合格となりました。問題の文章量が増え、単純な暗記では通用しない問題が多くなるため、難易度がグッと上がったように感じました。
このレベルでは、各サービスの特徴を深く理解することがカギになります。「何ができるのか」だけでなく「何ができないのか」も整理しながら学習を進めると、試験本番で選択肢を消去しやすくなります。
また、問題集のすべてを解く時間が取れなかったため、最初の2回分をじっくり解く方法を取りました。結果として、一つの問いを深く理解することができ、効率的に学習できたと思います。
ソリューションアーキテクト プロフェッショナル(SAP)の学習
使用教材と学習時間
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『AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル 改訂第2版』
学習時間:8h(1回さらっと通読) -
【SAP-C02】AWS認定 ソリューションアーキテクト プロフェッショナル 模擬問題集【4回+α 計360問】
学習時間:10h(模擬試験①、②、③を二週)
学習のポイント
SAAまでしっかり学習していると、資格テキストには目新しい情報はあまりないかと思いますので、サラッと一周だけ読みます。巻末問題は一回解いて、間違えた問題のみ再度解きなおしました。
問題集を解くときは、SAAと同様に丸暗記しないことが重要です。特に、間違えた問題だけでなく、正解した問題についても「なぜ他の選択肢が間違いなのか」を調べながら学習を進めました。
また、問題文を読みながら典型的なアーキテクチャ図(ネットワーク図やサーバレス構成など)が頭の中で浮かぶようになると、回答が非常に楽になりました。
最初のころは何が何だかわからなかったので、解説に出てくるアーキテクチャを実際に紙に書きながら学習していきました。
数をこなしていると、ある程度典型的なパターンがあることに気が付きます。回答の丸暗記ではなく、問題の背景や設計の意図を理解することが合格への近道だと筆者は考えています。
まとめ
AWSを学習し始めたときは、「SAP取得までにどのくらいかかるのだろう…」と不安でした。しかし、焦らずコツコツと学習を積み重ねることで、約半年の期間で取得することができました。
「AWSに興味があるけれど、難しそうで一歩踏み出せない…」という方も、まずはCLFから挑戦してみてください。この記事が、AWS学習の一助になれば幸いです。