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PDFにノンブルをつける「PDFOperation」

(技術同人誌 その2 Advent Calendar 2018参加作品です。)(取り消しました。)

技術同人誌を初めて書くときに困るのが、「ノンブル」です。

それを解消するために、PDFにノンブルをつけるWebアプリ「PDFOperation」を公開しています。


ノンブルとは?

ノンブルとは、書籍の(表紙と裏表紙を除いた)すべてのページにつけられた番号です。ページ番号とよく似ていますが、ページ番号だとたとえば


  • まえがきや謝辞や目次は i、ii、iii、・・・

  • 本文が開始されると 1、2、3、・・・

というページ番号になることがあります。また空白ページや章タイトルページでは(デザイン上の都合から)つかないことがあります。

これに対し、ノンブルは必ず 1、2、3、・・・という順番を守ります。また(表紙と裏表紙を除いて)どのようなページでも飛ばすことなく、必ずつけられます。

ノンブルは、印刷所の人がページ順番を確認できるようにするためにつけられます。そのため「i、ii、iii、・・・」と「1、2、3、・・・」が混じっていたりついていないページがあると、印刷時にページの順番を間違う可能性があります。そのようなトラブルを避けるために、通し番号をすべてのページにつける必要があります。それがノンブルです。

言い方を変えれば、読者のためにつけるのがページ番号、印刷所のためにつけるのがノンブルです。

そしてこのノンブルは、印刷所によっては必須です。具体的には、技術書典でお世話になる「日光企画」さんがノンブル必須です。

なので、日光企画さんで印刷するときはノンブルをつけましょう。つけてないと、差し戻しになります。


「PDFOperation」とは?

「PDFOperation」とは、PDFにノンブルをつけてくれるサービスです。PDFをアップロードするだけで、次の画像のようなノンブルをつけてくれます。

ちょっと見づらいですが、ページの左下に小さく数字がついてますよね?これがノンブルです。これがすべてのページに付きます。

ノンブルは、読者のためにではなく印刷所のためにつけます。そのため、印刷所の人には見えるけど読者には見えにくい場所につけます。

具体的には、見開きの真ん中の部分ですね。ここは紙に印刷したときは見えるけど、本にすると綴じ代の部分になるので読者からはほとんど見えません。上のサンプルのように奇数ページ(見開きで右ページ)だと左下の隅にノンブルがつき、偶数ページ(見開きで左ページ)だと右下につきます。こうすると、紙に印刷した段階(製本する前)だと問題なく見えるのに、本にすると読者からはほぼ見えなくなります。

また上のサンプルでは、数字が縦に並んでますよね?これも製本したときに、綴じ代に隠れて目立たなくするための工夫です。

このように、読者からは見えないようにつけられたノンブルを特に「隠しノンブル」といいます。

そしてPDFファイルに隠しノンブルをつけてくれるのが、「PDFOperation」の機能です。


ノンブルのつけ方

PDFファイルにノンブルをつけるのはとても簡単です。「PDFOperation」のサイト(https://kauplan.org/pdfoperation/ )にアクセスし、PDFファイルをアップロードするだけ。これで隠しノンブルが入ったPDFがダウンロードできます。

なおPDFOperationでは、アップロードされたPDFファイルを一切保存していません。とはいってもこれを証明する方法はないし、変なトラブルを抱えたくないので、機密情報や個人情報の入ったPDFファイルはアップロードしないようお願いします。なにか問題があったとしても、一切の保証はできません。


注意点や制限事項


  • ノンブルに使ったフォント(Helvetica)の埋め込みができません。

    PDFの仕様では、どのPDFビューワも持っておくべきフォントがいくつかあって、Helveticaはそのうちの1つです。なので、本来ならHelveticaの埋め込みは必要ないはずです。しかし印刷所に出すPDFファイルではたとえHelveticaであっても埋め込みが必要なので、各自でフォントを埋め込んでください。


  • 横書き用(左綴じ用)のPDFにしか対応していません。縦書き用(右綴じ用)への対応はToDoです。


  • フォントサイズや色や、ノンブルを埋め込む位置などは、現在は固定です。これらを指定する機能は、Todoです。


  • 表紙と裏表紙にはノンブルをつけないのが一般的です。印刷所に入稿するときも、本文と表紙は別ファイルとして入稿するはずです。なので表紙や裏表紙にノンブルがつくことは、通常はありません。


  • ノンブルは、通常は「1」から始めますが、表紙1と2を考慮して「3」から始める流儀もあります。PDFOperationにはノンブルを「3」から始める機能は特にはないですが、要望があればつけます。


  • すでに説明したように、ノンブルは印刷所のためにつけるものです。そのため、電子書籍用のPDFファイルではノンブルは必要ありません。


  • ノンブルをうまく埋め込めないPDFがあるかもしれません。自分が試した範囲では問題なくノンブルをつけられましたが、実績としては不十分です。

    もしうまくいかなければ、かわりにI Love PDFというサイトの「PDFページ番号を設定」という機能を使うといいでしょう。


  • ノンブルがついたPDFファイルは、ファイルサイズが思ったより大きくなります。もっと効率のよい方法があると思いますが、PDFの内部構造に詳しくないので、当分はこのままになりそうです。

    (いろんなPDFライブラリを試してみたいところ。)


  • 繰り返しになりますが、機密情報や個人情報の入ったPDFファイルはアップロードしないようお願いします。なにか問題があったとしても、一切の保証はできません。



余談

本文開始時にページ番号をリセットせず、まえがきから最後までページ番号を順番につければ、印刷所がページ番号をノンブルとして使ってくれます。TechBoosterが提供している書籍テンプレートは、この方法を使っています。そのため、一般の書籍のようにまえがきや目次でページ番号を「i、ii、iii、・・・」にすることは、この書籍テンプレートでは期待すべきではありません。