【DirectX11】C4316エラーへの対処法まとめ (#DirectX11 C4316 error and solution)

VisualStudio2015でDirectX11のプログラミングをしている。DirectXMath.hのXMATRIXを使おうと、このファイルをincludeし、変数宣言した途端、C4316エラーが発生した。このエラーへの原因と対処をまとめておく。

原因

　DirectXMath.hのXMATRIXクラスを使おうと、変数宣言した途端発生した。XMMATRIXクラスは以下のように16バイト単位のメモリアライメントが定義されている。

__declspec(align(16)) struct XMMATRIX {

　VisualStudioが提供する標準の new/delete は8バイト境界だ。このため、このXMMATRIX使うクラスも16バイト単位のメモリアライメントで生成しなければならない。つまり、new/deleteをオーバーライドする必要がある。

対処

前述の通り、XMMATRIXを保持・使用するクラスにて、以下のようにnew/delete関数をオーバーライドする。 _mm_malloc / _mm_free関数は、内部で _aligned_malloc / _aligned_free関数を呼び出している。

HogeHoge.cpp

class CHogeHoge {
    //16byte memory alignemt.
    DirectX::XMMATRIX m_matrix;

    //override the operator new/delete.
    void* operator new( size_t i ) {
        return _mm_malloc(i,16);
    }
    void operator delete( void* p ) {
        _mm_free(p);
    }
}

より良い対処

以下のような テンプレートを使った AlignedAllocationPolicyクラスを作り、16バイトメモリアライメントが必要なクラスので使うと、同じコードを各クラスに書く手間が省ける。

AlignedAllocationPolicy.h

#pragma once
template <size_t T>
class AlignedAllocationPolicy {
public:
    static void* operator new( size_t i ) {
        return _mm_malloc(i,T);
    }
    static void operator delete( void* p ) {
        _mm_free(p);
    }
};

使い方はこうだ。

HogeHoge.cpp

class CHogeHoge : public AlignedAllocationPolicy<16> {
    //16byte memory alignemt.
    DirectX::XMMATRIX m_matrix;
};

まとめ

　DirectXMath.hのDirectX::XMMATRIXは、SSE命令を使い行列を高速に処理するために、16バイトメモリアライメントになっている。そのため使う側もそれに応じたコードを書かなければならない。面倒くさいけど仕方ないね。

参考：
alignemt error(C4316) 韓国語
warning C4316: object allocated on the heap may not be aligned 16.