#1.はじめに
未経験でエンジニアに転職したばかりですが、IPAの基本情報技術者試験(FE)を受験して合格することができました。
そこで、今回の受験についてまとめようと思います。
同じように未経験でエンジニアに転職された方など参考になればと思います。
#2.勉強前の自分のITスペック(経歴など)
・大学は流通、物流の分野を専攻
・大学の必修授業でC言語とPythonをわずかにかじった程度
・大卒で某スーパーマーケットの会社に就職し、2年半勤務
・現在の会社へ2018年12月に転職
C言語はテキストの処理をする程度、Pythonは簡単な演算を一通りやった程度。
研究室ではプログラミング言語に触れるようなことはなかったです。
卒業研究もExcelの分析ツールでソルバー分析・回帰分析などした程度のレベルでした。
新卒で入社したスーパーでは店舗での勤務(つまりスーパー店員)だったので、IT周りでやってたことと言えば売上データを見る程度です。データを使って分析とかしてみたいなーと、漠然と考えていましたが、店舗勤務という立場上どうすることもできずという状態でした。
というわけで、情報系の学科を修了しながらもエンジニアにつながるような知識も技術もほとんどなかったです。
#3.勉強方法
##■勉強期間
12月に入社してから1か月はバタバタして、なんだかんだで勉強にとりかかれませんでした。
本格的に始めたのは1月からなので、勉強期間はおよそ3か月半です。
##■勉強にあてた主な時間
働きながら勉強するには時間をいかに有効活用するかが大切になってきます。
以下、私が勉強にあてた時間などについてです。
###・朝の時間(40~50分)
平日の朝、家を出るまでの時間を有効活用しました。
やはり朝のほうが集中力は抜群に良いです。
受験勉強時にもこの時間を使っていました。超絶おすすめの時間帯です。
テキストの読み込みも過去問演習もやってました。
###・通勤の電車内(20~30分)
通勤時、電車に乗る時間がわりと長いのでその時間も使ってました。
眠い時は寝ます。
###・昼休憩(10~20分)
手軽にできるものはたまに昼にもやってました。
眠い時は寝ます。
###・寝るまでの時間(10~60分)
試験直前期はなるべく時間とってやっていた時間帯です。
ただし、睡眠時間を削るようなことはしませんでした。
###・休日(2~3時間)
休日は時間がとれるときは2~3時間くらいやってました。
主に過去問演習してました。
##■勉強したこと
###知識のインプット(2か月弱)
未経験で知識がほぼゼロだったので、まず知識のインプットをテキストをベースに始めました。
####使ったもの
・テキストとして使った参考書
情報処理教科書 出るとこだけ! 基本情報技術者 テキスト&問題集
####やったこと
上記の参考書を一から順番に読み進めて演習しました。
しかし、自分はしっかり理解できないと先に進めないタイプなので結構ダラダラ進めてしまいました。スピード感がないので眠くなることも多く、非効率だったと思います。
それよりは、何となく理解したら先に進むようにして2,3周して、理解ができていないところは時間をかけて学ぶほうが良い気がしました。
###過去問演習(1か月少し)
####使ったもの
・過去問演習用Webサイト
基本情報技術者試験.com
ここからダウンロードしたPDFファイルを紙に印刷して、過去問に取り組みました。紙に印刷した理由としては、本番の試験も問題中の文章や図、コードなどに直接書き込んで考えるためです。
・過去問(午前)演習用のスマホアプリ
基本情報技術者試験問題集 (同じアプリで2019年春版のときに利用しました)
####やったこと
・午前試験
やったことは大きく2つです。
アプリ→通勤の電車内、昼休憩、寝るまでの時間にやる
80問解く演習→休日、時間があるときに時間を測って本番と同様に演習
最初はアプリのみでやって、正答率が上がってきたら80問解く演習をしました。
アプリで過去問を始めたときは全然できなくて焦りましたが、午前試験は過去問から似た(中には全く同じ)問題が出題されることが多いのでめげずに続ければ段々できるようになります。
上で紹介したアプリは各問題で解説がついているので、間違った問題は解説を読み込んで都度理解するようにしました。正解以外の選択肢の単語についても知ることができるので、勉強になります。
80問解く演習は本番試験へ向けての確認のためにやるイメージかと思います。アプリで数問ずつやるのと本番試験ではちょっと感覚が違うと思うので、何回かやっておきたかったです。やれば結果が明確にでて、合格ラインを越えていれば自信にも繋がります。
・午後試験
未経験者にとってはかなり難しい午後試験。
問1~7(情報セキュリティ、ハードウェア、DBなど)は、午前試験の対策がしっかりできていれば知識面に関しては問題ないと思いますが、とにかく問題慣れが必要だと思います。問8のアルゴリズムは知識はさほどいらないですが、コードを読む力が重要です。
私も午後の試験は苦手なので有用な対策を知っているわけではないですが、とにかく過去問をいっぱい解くことが最大の対策になるかと思います。
問9~13からの選択問題は正直気持ち半分くらい捨ててました。学び始めて1,2か月程度のJava(問11)で試験に挑む状況だったので、最低限数問とれればいいなと思っていました。
正確に覚えていないですが過去問は8回分くらいやったと思います。
また、以下の時間配分を意識して過去問に取り組みました。
問題 | 費やす時間 |
---|---|
問1~7 計5問 | 1問につき15分 × 5問 = 75分 |
問8 | 25分 |
問11 | 20分 |
見直し | 30分 |
計 | 150分 |
#4.結果
午前 | 午後 |
---|---|
72.50点 | 64.00点 |
ギリギリ…… |
###午前(分野別得点)
ストラテジ系 | マネジメント系 | テクノロジ系 |
---|---|---|
22.50点(90.0%)/25.00点 | 8.75点(70.0%)/12.50点 | 41.25点(66.0%)/62.50点 |
目標8割だったので、少し残念です。テクノロジ分野でもっととれた気がします。
見直しで変えたところで間違えるなどもあって、焦りもありました…
###午後(設問別正解数)
問1 情報セキュリティ | 問2 ソフトウェア | 問3 データベース | 問4 ネットワーク | 問6 プロジェクトマネジメント | 問8 アルゴリズム | 問11 Java |
---|---|---|---|---|---|---|
3/5 | 3/5 | 4/6 | 5/5 | 5/8 | 4/6 | 1/6 |
均等配点だった場合、58,59%程度でした。正直だめかなーと思っていましたが、ギリギリでボーダー越えていて本当に良かったです。Javaでもっと点を取れたら、余裕をもって合格できましたね…
午後試験の設問ごとの配点は公表されていません。そのときの試験の難易度で結果にバラツキがあるので、合格率の調整のために配点調整が入るようです。今回はその配点調整で良い方向に働いたようです!
#5.受けてみて思ったこと
エンジニアは免許や資格がなくても就ける職業ですが、基本情報のレベル感の知識や技術が最低限求められているように思いました。
未経験でエンジニアに挑戦する上で不安を感じている方は、まず基本情報技術者試験の合格を目標に勉強してみると良い気がします。受かる受からないは別として(もちろん受かるのが一番良いですが)、基本情報の勉強はエンジニアとして働くならば間違いなく有益なものだと思います。
また、エンジニア周りの資格は合格という目標に向かって勉強することで必然的にエンジニアとしての知識や技術がついて、合格すれば資格取得でエンジニアとして箔がつく(基本情報のように国家試験なら、なおのこと)と、まさに一石二鳥な気がします。
#6.今後
次は受けるなら、応用情報技術者試験でしょうか。
難易度が高い試験とは思いますが、エンジニアとして次のステップに進むキッカケとして受験を考えたいと思います。