はじめに
本記事は、2022年2月にLPIC1を1ヶ月で取得した際に意識したポイント・使った教材等をまとめたものです。
できる限り短期間で効率よく資格取得したい方の参考になれば幸いです。
学習開始前のスキルレベル
学習開始前は、以下のようなスキルレベルでした。
- cp,ls,mv等の超基本的なコマンドは知っていて使ったことがある。
- シェルスクリプト・パーティション等の用語は聞いたことはあるが、実際に触ったことはない。
1ヶ月学習後の試験結果
約1ヶ月学習した後の受験結果は以下の通りです。
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LPIC101
合格ライン:500/800点
実際の得点:680/800点 -
LPIC102
合格ライン:500/800点
実際の得点:710/800点
いずれの試験も、余裕のある点数で一発合格できました。
学習戦略
LPICは1つの試験の受験料が16,500円(税込)と高いため、何としてでも1発合格したい気持ちでした。一方で合格率を100%に近づけるために、長い時間をかけてしまうのもコスパが悪いです。そこで、次のような目標を立てました。
「2週間で9割受かる自信をつけた状態で受験に臨む」
過去の経験上、合格率を100%にすることは難しくても、9割近く上げることはさほど難しくない印象でした。
「2週間という短期間で効率よく合格率を上げた状態で試験に臨む」ことを意識して学習を進めました。
取り組んだ教材
合格にするにあたり、使った教材は3つです。
教材①:Ping-t
1つ目は WEB問題集「Ping-t」 です。
全体を通してメインで使う教材です。WEB上で本番と同じ形式の問題を解きまくる事ができます。
Ping-tの優れている部分は解説が非常に充実している点です。
問題を解きながら解説を熟読していくことで知識のインプットを行うことができます。
LPIC101は無料で利用できますが、LPIC102からは 有料(月額2400円) となります。
問題集1冊程度の値段なので、101合格後に1ヶ月だけ課金して使い倒すのをオススメします。
ぶっちゃけ、Ping-t だけでも合格に必要な知識は身につけることができます。
教材②:Linux教科書 LPIC レベル1 スピードマスター問題集
2つ目は、Linux教科書 LPIC レベル1 スピードマスター問題集 (通称「白本」)です。
学習の中盤〜終盤で使用しました。
「Ping-t」だけでも合格に必要な知識は十分身につくのですが、さらに合格率を高めていくため白本 を利用します。
実際本番の試験でも白本 と全く同じ問題が複数出ました。(特に101試験)
1問でも多く得点するために、本教材で知識に磨きをかけましょう。
教材③:Linux教科書 LPICレベル1
3つ目はLinux教科書 LPICレベル1(通称あずき本) です。
学習の中盤~終盤でリファレンスとして使用しました。
1冊約4000円とお高めですがそこまで合格に直結した実感はないので、コストをかけたくない人は購入しなくても良いと思います。
全体がまとまっているリファレンスがほしい方は購入して損はないと思います。
優先度は、①>②>③です。Ping-tは課金してでも利用したほうが良いと思います。
スケジュール
101試験、102試験いずれも以下のようなスケジュールで学習を行いました。
1日目〜3日目 :「Ping-t をとりあえず全ヒットする」
最初の3日間でPing-t を1周(全ヒット)しました。
具体的には、101試験だと、
「システムアーキテクチャ」を全ヒット→「Linuxのインストールとパッケージ管理」を全ヒット
→「GNUとUnixコマンド」を全ヒット
のように分野ごとに全ヒットするまで繰り返して解いていきました。
この段階で意識したことは、以下の2点です。
- 解けなくても気にしないこと
- 解説は流し読み程度にすること
この段階では、「LPICがどんな試験か、どんな問題が出るのか」 を感覚的に理解していくことが目標のため、問題や解説を理解できなくても気にせず進めていくことが重要だと思います。
正直、この最初の3日間が一番しんどい時期で脱落率が高いと感じます。
この段階さえ乗り越えれば、あとはラクラクに進めていける(はず)です。
4日目〜7日目 :「Ping-tを全コンボする」
4日目から7日目までは、Ping-tを全コンボすることに注力しました。
ここでは、分野ごとではなく全範囲を全選択して「ミス」と「未出題」の問題を解いていきました。
この段階で意識したことは以下です。
- 解ける問題と解けない問題を区別する
- 解けなかった問題に関して、解説を熟読し理解しようと努める
自分が解けなかった問題に対して、解説を熟読していくことで少しでも理解しようと努めました。
完全に理解することはできませんでしたが、全コンボを終えた頃(Ping-tのレベル20)には少しだけ自信が付きました。
おそらくこの段階(全コンボ後)で試験を受けても50%くらいの確率で合格できたと思います。
8日目〜10日目 :「白本1周&Ping-tコマ問1周する」
8日目から10日目にかけて白本とPing-tのコマ問を1周しました。
Ping-tを全コンボした時点で知識は十分ついています。
この段階では、 「理解や記憶が曖昧な部分を定着させていく」 ことを意識しました。
Ping-tの選択問題だけだと、どうしても問題と答えを覚えてしまう危険性があります。
一方でPing-tのコマ問は1文字でも違うとミス判定となるので、より正確な理解・記憶が求められます。
コマ問と白本をこなしていくことで、曖昧だった部分を見つけ出しより強固な知識へと変換できます。
また、白本は実際の試験問題と被っていた問題も多く、Ping-tの選択問題よりもより実践的な印象を受けました。
10日目終了後では、合格率70%程度の実感でした。
11日目〜12日目 :「Ping-tの模擬試験をレベル40になるまで解きまくる」
11日目から12日目にかけては、Ping-tの模擬試験を解きまくりました。
10日目までの学習で合格するのに必要な知識は十分ついていました。
この段階では 「全範囲の総復習をする」「試験の感覚に慣れる」 ことを意識しました。
10日目までにしっかり学習していれば安定して80%以上の正解率は出せるはずです。
Ping-tのレベルが40になるまでひたすら繰り返します。
上のようにレベル40になったらこの段階は終了です。
模擬試験を解いていく中で間違えた問題に関しては、しっかりと復習しましょう。
12日目終了後には、体感として80%以上の確率で合格できる状態でした。
13日目〜本番 :「白本」と「コマ問」の復習
Ping-tの選択問題に関してはやることがなくなったので、13日目から本番までは白本とコマ問の復習を行いました。
1%でも合格率を上げるため復習していく中で解けなかった問題を洗い出し、あずき本等で知識の確認を行っていきました。
コマ問を避けがちの人もいるとは思いますが、コマ問は記述問題対策だけではなく、
記憶ミスなどを修正するためにも役に立ったので、しっかり学習ことをおすすめします。
本番を受ける前の段階で 「9割以上で合格できるな」 程度の自信を得ることができました。
ここまでやれば自信をもって本番に挑めるはずです!
おわりに
101に合格したら102が待っています。
102も同様に対策すれば問題なく突破できるはずです。
資格試験なので短期集中で突破しちゃいましょう!
本記事が、LPIC取得のお役に立てれば幸いです!