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CCNP ENWLSD(300-425)に合格した話

Last updated at Posted at 2021-04-15

初めに

Ciscoの技術認定の「Designing Cisco Enterprise Wireless Networks v1.0(300-425)」に合格(2021-04-11)したので、合格までの道のりを残していこうと思います。

ENWLSD(300-425)はENCORE(300-425)の合格後すぐに勉強を始めました。

ENWLSD(300-425)とは?

まずはCCNP Enterprise認定の公式説明から。

CCNP Enterprise 認定とトレーニングプログラム

CCNP Enterprise 認定を取得するには、コア試験とコンセントレーション試験(選択式)の2つの試験に合格する必要があります。CCNP Enterprise プログラムの試験ごとに、個別のスペシャリスト認定を取得できるようになるため、目標達成に至る過程の成果も認められることになります。

試験コース

コア試験は、デュアルスタック(IPv4 および IPv6)アーキテクチャ、仮想化、インフラストラクチャ、ネットワークアシュアランス、セキュリティ、自動化など、エンタープライズインフラストラクチャの知識が主な出題範囲です。 コア試験は CCIE Enterprise Infrastructure 認定および CCIE Enterprise Wireless 認定の取得に必要な試験でもあります。この試験に合格すると、これらの認定を取得する道が開けます。

コンセントレーション試験では、ネットワークデザイン、SD-WAN、ワイヤレス、自動化など、最新のテーマと業界固有のテーマが重点的に出題されます。対応するシスコトレーニングコースを受講すると、コンセントレーション試験の受験対策になります。

上記の通り、CCNPは「コア試験(共通)」と「コンセントレーション試験(選択)」の二つの試験に合格しなくてはなりません。
私の場合、コア試験から受験し、その後コンセントレーション試験を受験しましたが、受ける順番の制約はないようです。

既に新CCNPを取得されている方の大半はコンセントレーション試験として「ENARSI(300-410)」を受験されているような気がします。
しかし、自分はrouting関連が嫌い+オリジナル感が欲しかったので、今までの業務に関連のある「ENWLSD」の受験を決意しました。
以下が「ENWLSD (300-425)」の試験概要になります。

Designing Cisco Enterprise Wireless Networks v1.0(300-425)

Designing Cisco Enterprise Wireless Networks v1.0(ENWLSD 300-425)は、CCNP Enterprise
認定に関する試験であり、試験時間は 90 分です。この試験では、サイト調査、有線およびワイヤレス
インフラストラクチャ、モビリティ、および WLAN ハイ アベイラビリティなど、ワイヤレス ネットワーク デザ
インに関する受験者の知識が問われます。

筆者について

因みに筆者のプロフィールですが、20代前半の業界2年目若手ネットワークエンジニアです。
wireless関連や小規模LANの構築をさせてもらっています。
保有資格はCCNA(新)とCompTIA Security+、LinuC2、セキュマネ程度のあんぽんたんです。

##試験向けて
今までのCCNAやCCNP ENCOREとは違い、ping-tやクラムメディアといった試験対策はありません。
というより、日本語のテキストなんて存在しません。
英語のドキュメント読めて当然のレベルということでしょう。(ちなみに私は全く読めません泣)
また、国内で合格した方も少なく体験記等もないため対策にかかるコストは一気に上がります。
(恐らく私のこの記事が初めてだと思います。)

###公式ガイドブック
今時点(2021-04)で存在する書籍はこちらのCisco様出版の公式ガイドのみです。

ENWLSD OCG

ENCOREの公式ガイドの半分程度の厚さの本にENWLSDとENWLSIがセットになって販売されています。(kindleで購入)
前述の通り、私は英語が読めないのでここは合格のみに焦点を当て、翻訳をフル活用して読み進めました。
DeepLさん、いつもお世話になっております。

読み始めてわかりますが、おそらく前提知識なしでは厳しい内容です
私の場合、多少一般的な無線LAN(ベンダーに依存しない範囲)の知識に関しては知見がありましたので、「ニュアンス」は読み取れました。

  • 無線LANの規格について
  • 無線LANの周波数について
  • 基本的なAPとWLCに関する知識
  • 電波調査(サイトサーベイ)に関する知識
  • 電波の特徴について

上記の内容がある程度前提知識として必要だと思っています。

###Cisco公式テクニカルリファレンスを読み漁る
CiscoAP(Mobility ExpressとAironet)は触ったことのあるものの、CiscoのWLCには一度も案件で触ることのなかった私には、Cisco独自の無線アーキテクチャやライセンスの種類、ローミング技術やWLCの設定に関することなどさっぱりでしたので、結果的には公式ガイドブックに出てきた内容をひとつづつテクニカルリファレンスを探しながら、進めていくことになりました。

正直言わせてください、

####Ciscoのドキュメントくっそ読みづらい!!

いやほんと切実に。
概念図や構成図が圧倒的に少なく、文字だけで理解を強いられるので細かな挙動や仕組みを間違って覚えてしまうことも多々ありました。
圧倒的に文字数が多い故に、情報と情報のリンクがこれといって決まっておらず情報が点々としている印象です。
また、リンク切れの割合が高く、情報を探す上で非常に苦労しました。(Ciscoさんほんと頼みます)

###Exam dumpとの邂逅
情報収集の精度が上がってくるとそのうち「Exam Dump」に出会うことでしょう。
「Exam Dump」とはその名の通り、どこからか漏れた試験問題です。
日本でも少々あるものの(web、ヤフオク、フリマアプリなど)、海外のサイトでは日常的にあらゆるベンダー試験の問題が掲載または販売されています。
他試験では「そのまんまの問題が出題された。」等の話も聞きますが、現在出回っている「ENWLSD」のExam Dumpの精度は危険レベルです。全62問の内、半数以上は解答が間違っております。多少海外の掲示板にて、「この問題の解答間違っているよ~」的なコメントがありますが、それ自体も間違っているパターンもありましたので、最終的には全部自分でエビデンスを探しました。(しかし、どこまで探しても明確な根拠を見つけられない鬼畜問題もあります。)

###CCIE wireless保持者のブログを読み漁る
情報をかき集める中で、海外のCCIE wirelesserの方のブログやyoutubeの動画を参考にさせて頂きました。

My CCIE Wireless Journey & More
CCIE wireless
MixedNetworks youtube channnel

###Cisco Liveの資料を読み漁る
Cisco Liveなるイベントがありまして、そこのプレゼン資料に各モデルの特徴や機能など、ビジュアルで分かり易く記載されてますので、参考にになりました。

###試験本番
ぶっちゃけた話、2回落ちています。
1回目はOCGを数回読み終え、udemyの英語のコースをサラッと舐めた程度でした。
この時点では単純に全体的な理解度は60%ぐらいだったと思います。
2回目はexam dumpで学習後、「これで合格間違いなし!!」と間違った理解のまま受験しました。
問題がわかっているとはいえ、間違った答えであることには変わりないので、当然受かりません。
3回目では、それぞれの解答の根拠(公式ガイドやリファレンスの記述)を明確にして受験したので、無事合格できました。
それでもスコアは、883です。。あまりいい結果とは言えませんが、情報が無く前例もない、実機も触れない環境の中、若手エンジニアが到達した結果としてはまずまずではないでしょうか?(という甘え)
また無事CCNP Enterprizeの認定を受けることができたので、自分の目標を達成できました。

###振り返って
今回の受験を通して、ミドル~ハイNWエンジニアに必要な能力というものがどういったものか、少しわかった様な気がします。

  • 純粋な情報収集能力
  • 読解力(英文)
  • 一次情報を読む力
  • 基本的な分析力
  • シミュレーション能力
  • 情報を整理して組み立てる能力
  • 根拠に基づいた結論を導き出す能力 等....

基本的に、今までは優秀なエンジニア(大体CCIE持ってる)の方が編集・組み立て、分かり易くした情報を駆使して学習をしておりましたが、新たな技術やハイレベルな内容になればなるほど、自らの手で情報を整理して組み立てる能力(情報の翻訳とでも言いますか...)の必要性をひしひしと感じました。おそらく、自頭の良い方は翻訳する行為を頭の中でできるのだと思いますが、私の場合は難しいので概念図等を書いて理解するようにしています。

また、今回理解度を上げらなかった一つの要因として、実機に触っていないというのが大きいです。
これは持論ですが正直、実機を触っていない資格保持者なんてクソの役にも立たないと思っています。(仮想環境等での検証経験は除きます)

しかし、今回の試験の場合、実機で検証しようとするならば高額な費用が必要でした。
つまり自身の力のみで学習を進めるにはそろそろ限界の領域なのかもしれません。
実機に触れる環境に身を置く」or「自身の理解力を向上させる」のどちらかのパターンになると思います。
この件を通して大規模案件を取り扱う企業へ転職しないと効率が悪いのでは?と思うようになりました。

別の解決法として、仮想アプライアンスを使用するというのも良い手だと思いました。
まだ、仮想環境の構築のスキルがない私ですが、今後レベルを上げていくにつれ必要な能力なので、身に着けていこうと思います!

###終わりに
拙い文章ではありましたが、何かお役に立てたら光栄です。
ご清覧ありがとうございました。

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