#RRMの理解
- RRM:いくつかのアルゴリズムで構成されており、各APに内的な送信電力レベルとチャネル数を計算する
####【NDPを使用したRFネイバーフッドの発見】
- RRM分析の為、各APは最大電力かつ制限レート無視で最低レートでNDP広告を送信(遠くに届けるため)
- 無線ID:送信元APの無線ID(2.4/5GHz)
- グループID:送信元APが所属するグループ
- IPアドレス
- APチャネル
- パワー
- アンテナパターン などなど
※NDP 広告を送信していないAPからビーコンフレームを受信すると、Cisco WLC 上で動作する無線侵入検知システム(WIDS)は、そのAPを不正デバイスとしてフラグを立てる。
####【RFグループ】
- 単一の論理的なRFグループとして共通の制御を受ける。
- デフォルトでは1つのグループがWLCで定義されており、コントローラーに属するAPはすべて含まれる。
- 複数のWLCで同じグループに設定可能だが、RRMを実行するのは「RFグループリーダー」のみ
- 最大WLC数:20
- 最大AP数:6000
★2.4GHzと5GHzそれぞれにRFグループを持つため、それぞれ別のRFグループリーダーを選出できる。
####【RFグループリーダーの選出】
- 自動選出:最も性能の高いプラットフォームと最大のAPライセンスを持つWLCが選ばれる。同じ場合は高いIPアドレスを持つ方。
####【RF近隣地域】
- 1つのAPのRFを変更するとカスケード効果をもたらす可能性のある範囲。
- 平面に限らず、上下階をまたぐケースもありうる
基準:受信したRSSIが-80dBm以上
★RF グループとRF近隣領域が定義されると、RRM は解析と計算を進めることができます。送信電力またはチャネルの変更は、以下のように行われるため、各RF近傍を独立して処理することができるます。
####【送信電力制御(TPC)】
各APの送信電力レベルを適切な値に設定して、同じチャネルを使用している近隣の AP との干渉を避けながら、クライアントに良好なカバレージを提供。
- デフォルトでは10分おきに、3dBmずつ変更
基準:3番目に強いRSSIを受信した隣接APが-70dBmでリッスンできるように調整。
Tx_Ideal = Tx_max + (Threshold - RSSI_3rd)
AP-1 の最大送信電力が 15 dBm であると仮定する。
とすると、理想的な送信電力は、15 dBm + (-70 dBm - -66 dBm)、
つまり、15 dBm から 4 dBm を引いた値となります
※APが使用できる最大送信電力はバンドによって変化することを忘れずに
######[注意点]
- あくまでも適切なAP配置をすることにより適切なセル調整を行えるが、AP同士の間隔があまりにも広いといった場合はTPCの効果を発揮できない。(電力調整のバッファがないため)
- -67dBmセル境界ベースの配置を実施したのち、最適化をTCPに任せるのがベスト
####【動的チャネル割り当て(DCA)】
- RFグループ内のすべてのAPに対して最適解を自動的に計算できる
- 起動後はチャンネル1とチャンネル36でスタート
- デフォルトでは20MHz
- デフォルトではDFSチャネルを避ける
- ダイナミック帯域幅選択(DBS):クライアントがより広い帯域を使用できるか判断
- デフォルトで10分ごとに実行、10回繰り返し(計100分)
####[大まかな流れ]
- 非Wi-Fiデバイスによる妨害を受けたチャネルは一定期間回避する
- APに紐付くクライアントが多い場合はチャンネル変更をしない+他にもメトリックが存在する。
- CM:上記のメトリックは単一のメトリックに結合したもの。干渉成分を加えたSNR装置に似たもの。低い→パフォーマンスが悪い。
DCAは単一の変更が全体に与える影響を考慮する。
CM閾値を設け、現在のCMと提案されたCMの差が閾値を超えた場合のみ、変更を実施。
####【イベント駆動型 RRM(ED-RM)】
これをさらに一歩進めたもので、リアルタイムで発生する RF イベントに基づいて DCA を自動的にトリガーし、30 秒以内にチャネルを変更してアクションを起こすことができます。Cisco CleanAir 機能は ED-RM のトリガーを提供し、干渉送信機または不正 AP からの検出された信号に基づくことができます。ED-RMが有効になっており、チャネル上で干渉デバイスが検出された場合、DCAがトリガーされ、問題のチャネルを回避しようとします。
####【カバレッジホールの検出】
カバレッジホール検出ミティゲーション(CHDM):カバレッジホールを検出して対処するための追加アルゴリズム。
- 検出したホールをアラートで通知し、ホールを補正するためにAPの送信電力レベルを増加させる
ホールの検出の為にクライアントのRSSIとSNRの減衰を追跡監視。
以下のケースに有効
1. 低いエリアでのカバレッジ拡大
2. AP障害が原因のカバレッジホールを迅速に修復
####【柔軟な無線割り当て(FRA)】
- 2.4/5GHzのセル範囲はそれぞれ異なる。
- 5GHzのセル範囲を基準として設置した場合2.4GHzのセル範囲はお互いに大きくオーバーラップする。
RFA:冗長な2.4GHzを検出し、代わりに5GHz帯で再利用する。
1. NDPデータを使用して、2.4GHzのオーバーラップファクター(COF)を計算
※67dBm 以上の他の AP からのオーバーラップ信号がある AP のセルエリアの割合
2. COF が低(100%)、中(95%)、高(90%)のしきい値を超えると、その無線機は冗長と判定され、より便利になるように別の役割に割り当て
※5GHz のカバレージがすでに十分な場合は、冗長な無線機は代わりにモニターの役割に再割り当て
####[FRAの分散指示]
- 2つの無線に無線クライアントを均等に分散させることが難しい場合があります
- FRA は、以下の 3 つの方法を使用して、どの BSS クライアントが参加できるかに影響を与えることができる。
-
802.11v BSS 移行:接続選択をFRA側で制御するパターン。クライアントが802.11v対応の場合、APはクライアントにターゲットBSSのみを含む近隣APリストを送信し、それに続いて802.11の認証解除メッセージを送信する。デフォルトで有効。
-
802.11k サイトレポート:接続選択をクライアント側で制御するパターン。クライアントが利用可能な BSS を決定するために 802.11k サイトレポートを要求した場合、AP はターゲット BSS のみを含むサイトレポートで応答する。デフォルトで有効。
-
802.11プローブサプレッション:5GHzの両方のBSSでプローブ要求が受信された場合、APはターゲット BSSから応答し、最適でないBSSからは応答しない。デフォルトで無効。
#RFプロファイル
- グローバル構成でグループAPに対し一度に設定を適用できる。
####【プロファイルパラメータ】
- 802.11 データレート
- MCS サポート
- TPC
- パワーレベルの制限としきい値
- DCA
- チャンネルリストとチャンネル幅
- CHDM しきい値
- RxSOP しきい値
- クライアント密度と分配オプション
#RxSOP
CCA閾値:無線ステーションがチャネルがビジー状態であるかどうかを判断するために使用するメカニズムの1つ。CCA しきい値-82 dBm(2.4GHz チャネル)または-85 dBm(5GHz チャネル)以上の信号を受信した場合は、チャネルがビジー状態。
###【Receiver Start of Packet Threshold Detection (RxSOP)機能】
- 簡単に言うと、CCAの閾値だと、緩すぎるから、さらに制限しようぜっていうやつ。
- とあるチャネルで一番強いRSSIの信号以外は無視して、非ビジーとして送信を開始する。
- クライアントがRxSOP閾値以下になったらこちらからは送信を停止し、強制的に離脱させる。
- デフォルト無効。
- 導入の際は必ず低閾値から検証すること!!