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アルゴリズム、アーキテクチャ、モデルの違いについて

Last updated at Posted at 2025-02-28

アルゴリズム、アーキテクチャ、モデルの違いについて

機械学習やAIについて学んでいる中で、『アーキテクチャ』『アルゴリズム』
『モデル』 という用語が度々使われているのを目にしました。
しかし、それぞれの意味や、違いをよく理解せずに学習を進めてしまっていました。

よって、本記事は、これら3つの用語の意味や違いを整理し、
これからの学習をスムーズにすることが目的です。
また、本記事により、皆様の学習の一助となれば幸いです。

1.アルゴリズム(Algorithm)とは?

アルゴリズムとは、問題を解決するための計算手順や学習方法のことです。
機械学習では、データのパターンを学習するための方法として使われます。

アルゴリズム名 説明
勾配降下法(Gradient Descent) モデルの誤差を最小化するためにパラメータを更新する方法
ランダムフォレスト(Random Forest) 複数の決定木を組み合わせて精度を向上させる手法
K-means データをK個のクラスタに分類するクラスタリング手法

ポイント:eye:

  • アルゴリズムとは、計算の手順や学習方法を定めるもの
  • どのアーキテクチャでも異なるアルゴリズムを適用可能

2.アーキテクチャ(Architecture)とは?

アーキテクチャとは、ニューラルネットワークや機械学習モデルの設計・構造のことです。どのような層(レイヤー)を持ち、どのようにデータを処理するかを決めます。

アーキテクチャ名 説明
MLP(Multi-Layer Perceptron) 全結合層のみのシンプルなニューラルネットワーク
CNN(Convolutional Neural Network) 画像認識に適した畳み込み層を持つネットワーク
RNN(Recurrent Neural Network) 時系列データを扱う再帰的なネットワーク
Transformer 自然言語処理(NLP)に強いモデル構造

ポイント:eye:

  • アーキテクチャとは、モデルの「設計図」にあたる
  • 異なるアーキテクチャを用いることで、モデルの性能や用途が変わる

3.アーキテクチャとアルゴリズムの違い

ここでアーキテクチャとアルゴリズムの違いについて、詳しく解説します。
アルゴリズムとアーキテクチャは相互に依存する関係にあります。アルゴリズムは、学習の方法やデータの処理手順を定めるが、その実装にはアーキテクチャが必要です。一方で、アーキテクチャはネットワークの構造を決めますが、学習や推論のためには適切なアルゴリズムが必要になります。

例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた画像認識モデルでは、勾配降下法を用いた誤差最適化(アルゴリズム)が必要です。また、リカレントニューラルネットワーク(RNN)を時系列データに適用する場合、バックプロパゲーション・スルー・タイム(BPTT)というアルゴリズムが学習に用いられます。

このように、アルゴリズムとアーキテクチャは独立した概念ではなく、相互に補完し合う関係にあります。

4. モデル(Model)とは?

モデルとは、特定のアルゴリズムとアーキテクチャを使って学習された具体的なものです。学習済みの重み(パラメータ)を持ち、新しいデータに対して予測を行います。

モデル名 説明
ResNet-50 CNNアーキテクチャを使った画像認識モデル
GPT-4 Transformerアーキテクチャを使用した大規模言語モデル
BERT NLP向けの事前学習済みモデル 
YOLO(You Only Look Once) 物体検出に特化したモデル

ポイント:eye:

  • モデルは学習済みの重みを持ち、実際に利用できる状態
  • 同じアーキテクチャでも、学習データやチューニングによって異なるモデルになる

まとめ

アルゴリズム   → 学習の方法(例:勾配降下法)
アーキテクチャ → モデルの設計(例:CNN、Transformer)
モデル         → 学習済みの実体(例:ResNet-50、chatgpt)

例えば、GPT-4はTransformerアーキテクチャを用い、自己回帰型のアルゴリズムで学習されたモデルです。

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