本記事について
最近転職してDX系部署で働いている筆者ですが、
「DXってなに?」と聞かれてちゃんと答えられなかったため調べてみました。
DXとは?
DXの定義
DX:「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略。
直訳すると「デジタル変革」ですが、抽象的すぎてなんのこっちゃですね。
IPAが公開しているDX白書では以下のように定義されています。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、
顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組
織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
DXの理解しにくさ
定義だけ読んでも、わかるようなわからないようなという感じなので
よりイメージを固めるために本を読んでみました。
改革・改善のための戦略デザイン 小売業DX
※紹介する箇所はかなり浅い部分です
事例やDX推進についてもがっつり記載があるため、興味がある方は購入してみてください
こちらの書籍では、「トランスフォーメーション」という言葉のとらえ方に振れ幅があることで
DXの理解が難しくなり、混乱を招いていると分析されていました。
変化なのか?変革なのか?がごっちゃな状態、かつ定義や境界が曖昧な状態で議論されることで
DXのイメージがぼやけてしまっているということですね。
また上記に関連して、書籍のなかで「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」というワードもでてきました。
デジタイゼーション、デジタライゼーションとは
総務省によると
デジタイゼーション:既存の紙のプロセスを自動化するなど、物質的な情報をデジタル形式に変換すること
デジタライゼーション:組織のビジネスモデル全体を一新し、クライアントやパートナーに対してサービスを提供するより良い方法を構築すること
と定義されており、
例としては下記のようなイメージになります。
- デジタイゼーション:ペーパーレス化、オンライン会議の導入
- デジタライゼーション:カーシェアリング
なぜカーシェアリングがデジタライゼーションかというと、
予約、配車がデジタル化されたことにより、従来のビジネスモデルが一新されたというロジックみたいです。
デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの違い
DXとデジタライゼーションは同じ概念に思えますが、変革のスコープ、優位性の確保などが違いとしてあげられ、
デジタライゼーションはDXを実現するプロセスの一部であるという記事が散見されました。
筆者の理解では下記のイメージとなります。
- デジタイゼーション:アナログをデジタルに移行
- デジタライゼーション:デジタル化によりビジネスモデルや働き方の変革が起こる
- デジタルトランスフォーメーション:デジタライゼーションにより競合他社への優位性を確保、企業全体の文化・働き方の変革が起こる
デジタルトランスフォーメーション事例
上記イメージに当てはまる事例としては
ウォークスルー店舗などがわかりやすい事例かと思いました。
ウォークスルー店舗とは、2021年にダイエーが実験的にオープンした自動決済店舗のことを指し、
クレジットカードや電子マネーなど、あらかじめ決済手段を設定したQRコードで入店することで、
退店時に自動で決済され、店員どころかレジや財布も不要な店舗のことになります。
1店舗のみの取り組みであればデジタライゼーションに当てはまるかもしれませんが、
全店舗に普及するなどということがあれば、購入体験の根本的な変革、競合他社への優位性を確保
など、デジタルトランスフォーメーションに当てはまる事例になるのではないでしょうか。
まとめ
以上をまとめると、
DXとは
- デジタル化により
- 企業規模で
- 文化、働き方、ビジネスの仕組みが根本的に変わる、or新規創出されることで
- 競争上の優位性を確保すること
と理解しました。
言葉の定義にとらわれ過ぎている気もしますが、
手が届かないかゆみ的なもやもやを感じていたため、少しすっきりしました。
その理解間違ってますという指摘はウェルカムなため、コメントお待ちしております。
参考文献