はじめに
令和6年秋実施の情報処理安全確保支援士試験に無事合格出来ました。
今後合格を目指す方の参考になればと思い、試験対策と考えたことをまとめます。
自己紹介
- 新卒4年目のエンジニア
- 情報処理安全確保支援士試験の受験は初めて
- これまでの資格受験状況
- 基本情報技術者試験(2021年10月)
- 統計検定2級(2021年12月)
- 応用情報技術者試験(2022年10月)
- 情報処理安全確保支援士試験(2024年10月)
- IPA試験受験を2年間サボっていたのでさすがにそろそろ受けないとなと思い受験
試験対策のためにやったこと
午前Ⅰ対策(本番二ヶ月前~)
午前Ⅰ試験は四肢択一式の試験で、応用情報技術者試験の午前問題から30問抜粋して出題されます。
免除制度を活用する
過去2年以内に、応用情報技術者試験または高度試験のいずれかに合格している場合は午前Ⅰ試験を免除して受験することが可能です。
当てはまる方はこちらのページを確認して、忘れずに免除申請を行っておきましょう。
私の場合も、2年前の応用情報技術者試験に合格しているので免除することもできました。
しかし、久しぶりのIPA試験ということで、今回は復習も兼ねて免除せず受験することにしました。
ひたすら過去問を解く
試験対策としては、ひたすら過去問を解きました。
直近10年分を全問正解するまで繰り返し解くという脳筋寄りの対策です。午前Ⅰ試験の点数を上げるにはこの方法が一番手っ取り早い気がします。
基本情報、応用情報でもお世話になった下記のサイトに今回もお世話になりました。
午前Ⅱ対策(本番二ヶ月前~)
午前Ⅱ試験も午前Ⅰと同様に四肢択一式の試験です。
午前Ⅰとの違いは、セキュリティ対策に関わるより詳細な知識が求められる問題になることです。
ひたすら過去問を解くⅡ
午前Ⅱの対策もひたすら過去問を解くことです。直近10年分を全問正解するまで繰り返し解きました。
問題文に登場する単語を覚える
問題文と解説に登場する知らない単語は都度調べて単語帳にメモしておき、空き時間に覚えるようにしました。
午後Ⅱ試験はほとんどが暗記問題で、午前Ⅰと違って単語の意味が分からないと太刀打ち出来ません。
午後試験の対策にもなるので、午前Ⅱ試験対策は過去問をただ解くだけでなく単語の意味を覚えながら進めましょう。この単語対策が、一番合格につながった実感があります。
午後対策(本番一ヶ月前~)
ネットワークと認証の問題を重点的に対策
「午後問題で頻出のネットワークと認証を重点的に対策して、7割の得点源を確保して合格しよう」というコンセプトの、下記の書籍を使って対策しました。
https://www.amazon.co.jp/dp/4297132125/
基本情報合格レベルの読者が理解できるように、基礎知識についても省略せずに詳しく解説してくれている本です。IPA試験が2年ぶりの私には細かい解説が非常にありがたかったです。
受験結果を振り返る
午前Ⅰ、Ⅱ
得点率6割以上で合格なところを8割得点し余裕を持って合格出来ました。やはり午前試験は過去問をやりこめば対策としては充分みたいですね。
午後
得点率6割以上で合格なところを6.6割とギリギリでしたが何とか合格出来ました。
午後試験は今回(令和6年秋)から字数制限無しの問題が大きく増えています。
そのため、設問で問われていることにどのくらいの粒度で答えれば正解になるのかが分からず、必要以上に細かく解答しようとしてしまった感があります。
令和6年秋の試験は難化したのか
直近15回の情報処理安全確保支援士試験の合格率をグラフで見てみると、令和6年秋の試験は直近15回の内一番合格率が低い回だったことが分かります。
令和に入ってからは20%程で推移していたのがいきなり5%ほど下がって15.1%になりました。
難化した原因を深掘り
では、この合格率の下落はどの試験が難化したことによるものなのでしょうか。
令和6年春と令和6年秋の試験で、午前Ⅰ・Ⅱ、午後試験それぞれの得点分布を比較してみます。
参考:令和6年度春季試験 得点分布 https://www.sc-siken.com/pdf/sc06h_bunpu.pdf
参考:令和6年度秋季試験 得点分布 https://www.ipa.go.jp/shiken/reports/t6hhco0000001m3l-att/sc06a_bunpu.pdf
グラフから読み取れることは、
- 午前Ⅰは易化している
- 午前Ⅱが難化している
- 午後は若干難化しているが、ほとんど変化なし
ということです。
免除制度を利用する人が多い午前Ⅰ試験の易化の影響よりも、受験人数が多い午後Ⅱの難化の影響が強く出て、試験全体の合格率が下がっているようです。
次回受験を予定している方は、午前Ⅱ対策を重点的に行うのが良いかもしれません。
試験勉強と受験を楽しむ
最後に、個人的にIPA試験に合格する上で一番大事だと思っている、試験勉強と受験を楽しむ方法を紹介します。
社会人にとって、IPA試験に合格するまでの一番大きな障壁は暗記でも計算でもありません。
試験予定日まで継続して勉強することと、試験日当日会場に到着することです。
私の周りでも、「全然勉強してないけど一応会場には行った。多分落ちてる。。」という人や「起きたら試験開始時刻だった。」という人が多く見られました。
点数の変化を記録する
過去問を解いたときの点数と、どの問題が間違えたかは毎回記録しておきましょう。
少しずつ点数が上がっていき、前に間違えていた問題が解けるようになっていくのは楽しいです。
試験会場の大学を見学する
IPA試験会場は、大体大学の講義室をお借りして行われます。
普段入らない大学の構内を休み時間や試験終わりに見学するのはとても楽しいです。
私が今回受験した会場は成蹊大学でした。
とても広い敷地で自然が多く、壁に描かれている絵が可愛いのも印象的でした。
参考文献