二度目まして。
推し(草野マサムネ&関口和之)の誕生日(12/21)に何かしたくて、ファンアートやプレゼントを用意するでもなく何故か技術ブログを書く方向に行ってしまう龍石茜(りゅうせきあかね)と申します。
昨年の12/21には↓の様な需要ゼロ記事を発表してしまいましたが、今年もQiita Advent Calenar企画へ懲りずに参加します。
どうしても1990年代のプチレトロPCゲーが遊びたくなったので環境構築した件
今年はもうITとか技術とか関係ない、ほぼほぼポエムです。
ただし「難病患者」としての視点があるという意味では、新奇性があると思っています。
心身共に苦しんだ2020年の「記憶」を難病患者の転職活動ハックとして「記録」する事で、現在何らかの苦痛を抱えながら就職・転職活動をされる方の役に立ちますように。
前提・本記事における「難病」について
基本的にこの記事で記述される「難病」は一般名詞としての使用が殆どですが、筆者が患っている指定難病226「間質性膀胱炎(ハンナ型)」の事を指している場合もあります。
間質性膀胱炎について詳しくはこちらをご覧ください。
上記リンクを読むのが面倒な方は トイレちかちか(近々)星人と化してしまい、おまけに排尿前も最中も後もずっと膀胱が痛いので外出が億劫になりQOLが滅茶苦茶低下する病気 だと思っておいてください。
難病患者が転職活動をする事になった理由
簡単です、前の会社から戦力外通告をされたからです。
2018年の初発症と2019年の再発は一年ほど空きがあったのですが、2020年の間質性膀胱炎再発は手術から僅か半年。
更に発症三年目にして ハンナ型(厚生労働省指定難病の方) であると判明し、地元の病院では手に負えないと大学病院を紹介して頂く事になりました。
しかし運悪く新型コロナウイルスが全世界に襲来。
紹介状を書いてもらおうとした大学病院でクラスターが発生し、それが落ち着くまで手術が受けられず。
勿論その間に容赦なく症状は悪化し、現場での評価に影響をきたす程パフォーマンスが下落。
現場が変わる度に常駐期間がどんどん短くなってしまい、前の会社の最後の現場常駐期間は二か月。
漸く手術を受けられたのは、サザンオールスターズの配信ライブ当日である2020/06/25。
翌月はまるまる休職=療養期間で体調が優れない+コロナ禍で社長に直接ご挨拶も出来ないまま、フェードアウトする様に2020/07/30付で前の会社を去る事になりました。
療養期間の転職活動~Twitter編~
手術後間もない頃はまだまだ患部が痛み、トイレが近く外出もままらない為基本は自宅で引きこもっていました。
とは言え何もしないと不安で押し潰されそうだったので、家にいながら転職活動出来ないものかとTwitterを軸に情報収集を開始。
合間に自己分析も兼ねて履歴書をPCで作成し、適当に検索したキャリアアドバイザーに履歴書の添削をお願いしてみたり(今これを書きながら、転職先決まった後にちゃんとお礼を伝えていなかった事に気付きました……私は新天地で元気じゃない時もありつつ何とかやってます、その節はありがとうございました)(ここで書く事ではない)。
また、難病申請の必要があった為申請方法等もこの頃調べていました。
この時に「障碍者手帳はあっても難病手帳がない事」「難病手帳導入を目指して活動されている方がいる事」を知りました。
そして下記についても難病患者当事者になって初めて分かった事です。
・難病患者は障碍者の様に手帳制度が存在しない
・難病患者は現在のところ一般就労枠しか使えない
→難病患者は健康不安を抱えながら健康な求職者と椅子取りゲームをしなくてはならない、不利な条件に置かれている
なお私の場合、診察時に「 膀胱全摘しない限り間質性膀胱炎で障碍者手帳の対象にはならない 」と告げられました。さすがにそこまでして障碍者手帳欲しくないです……
なるはやちゃんとの伴走~LINE@編~
難病患者でも受けられる都合の良い転職・就労サービスとかがあったら良いな~とTwitterで検索をかけていたある日、 転職相談出来るVTuber・なるはやちゃんなる存在がいる という発言を見かけます。
界隈の知識を最低限しか持たぬ私にとって、そんな実用的なサービスを提供するVTuberがいるとは夢にも思っておらず。
コロナは怖いし膀胱は痛いしトイレは近い……そんな自分にとって、家から出ずに転職活動を進められるのはまさに「都合の良いサービス」。
かくして私は「なるはやキャリア相談室」の扉を叩く(=LINE@に登録する)のでした……
なるはやキャリア相談室での流れとしては、
- LINEトークルーム内で一問ずつ投げられてくる質問(プロフィール、希望業種等)に回答する
- 担当者が付き、1の回答内容をより具体的に掘り下げる(ちなみに担当者は男性でした……VTuberとしてのなるはやちゃんはそもそも別部隊と見受けられます)
- トークルーム内にファイルアップロードorメール送信の形で履歴書や求人票を共有
- 応募したい企業があったら、その意思を伝え日程等各種調整をお願いする
- 必要に応じて電話での面接練習や打ち合わせを実施
- いざ、面接へ!
- 選考落選の場合はNG理由を聞く等してから、次の挑戦へ→4へ戻る
- 選考通過の場合は企業からの連絡事項を受け取り、入社へ向けて準備
という感じです。
サービスの利点
リモートワーク未経験の私にとっては、ある意味今回の転職活動がリモートワークの予行演習みたいになりました。
何より、家から出なくても転職活動がサクサク進んでいくのには本当に助けられました。
転職活動そのものによる外出を面接のみに抑え日程調整等を肩代わりしてもらう事で、時間に少し余裕が持てます。
私の場合は、浮いた時間で失業保険や難病申請の手続きを粛々と進める事が出来ました。
健康に恵まれ日々研鑽を重ねるエンジニアの皆様なら、合間の時間で資格取得や新技術習得を目指す、Qiitaに毎日投稿する等色々とやりようがあるのではないでしょうか。
また、入社後約半年後に担当者の方からフォローアップもありました。
逆にこちらから仕事関係の悩みを相談する事も可能です。実際に入社後初めての現場で人間関係の悩みが生じた時、お世話になりました。
あとこれは担当者によりますが、トークルームでの文章にそれほど気を遣わなくて済んだのは楽でした。
ただあんまりラフすぎる文体だと、後から読み返した時に自分が恥ずかしくなります。誰から指摘されなかったとしても。
注意点
LINEの仕様上トークルームのログが一定期間で消される為、キリの良いタイミングもしくは転職活動が完結した時点でトーク履歴のログを取得しローカルにも残す事をおすすめします。
この記事を書く為に2020年当時のトーク履歴を見て振り返ろうと思っていたのに、2020年分は全部消えていましたorz
また、担当者と電話で打ち合わせすると記載しましたが、これに関してはリスケや中止もそこそこありました。
……きっと複数案件を抱えていて忙しかったのです。こういう時こそ寛容の精神でいきましょう。
まとめ
という訳で、2020年に難病患者として転職活動を行った際の記憶を掘り起こしてみました。
内容的になるはやちゃんの回し者みたいになってしまいましたが、病気持ちか健康かを問わずとも一人で転職活動をするのが心細い方等にもお勧めです。
また、最近はなるはやちゃん以外にもあかつつみさんや油揚こんさんといったキャリア相談可能なVTuberが増えている模様。
いっそ好みのガワのVTuberにキャリア相談する……という選び方もあるかも!?
こうやってネタに出来たのと、健康である事がいかに恵まれた状態であるかを実感出来た事は今にしてみれば貴重な経験と言えましょう。
でもやっぱり間質性膀胱炎は二度と再発したくありません。
皆様もどうかお体ご自愛ください。それでは、良いお年を。