本記事では実務未経験の筆者がAWSクラウドプラクティショナー(以下CLF)に合格するまでの道のりを記しています。
あくまで個人の備忘録ではありますが、ご覧になった方のお役に立てば幸いです。
基礎情報
AWSは現在世界で最もシェアの高いクラウドサービスであり、多数の認定資格があります。
CLFはその中でも基礎的な認定であり、AWSについて包括的に学ぶことができます。
筆者は現在インフラエンジニアへと転身活動中ではありますが、将来的にはクラウド分野の技術も身につけたいと考えているため、今回AWSの基礎的な内容が全般的に学ぶことができるCLFを受験しました。
学習期間
約1ヶ月程です。
当初は2~3週間程で受験する予定でしたが、家庭の事情などが重なり、1週間程予定が後ろ倒しとなってしまいました。
大体1日2~3時間程度勉強時間に充てることができたので、学習時間は合計で75時間程度かと思われます。
使用したテキスト
- 図解 Amazon Web Servicesの仕組みとサービスがたった1日でよくわかる
- AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー
「図解 Amazon Web Servicesの仕組みとサービスがたった1日でよくわかる」はAWSの全体像を理解把握するために、学習開始のタイミングでまずは一読しました。
AWSとはどういったものか、から始まり、各主要サービスの説明など非常にわかりやすい内容で全体像を把握することができました。
「AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー」は今回の試験勉強でメインテキストとして使用しました。
出題分野が非常にわかりやく明瞭にまとまっており、逆引き辞典としても有用でした。
使用したサイト
- AWS Cloud Practitioner Essentials (Japanese) 日本語実写版
- Udemy:【2022年版】この問題だけで合格可能!AWS 認定クラウドプラクティショナー 模擬試験問題集
AWS公式動画は全体像を理解するために、問題集に取り組む前に1度観ました。
CLFの出題範囲が非常にわかりやすくまとまっており、自分の中の知識の整理に有用でした。
しかし、AWSに関するある程度の知識があることが前提となっているような動画でもあったため、書籍で基礎知識を身につけてから視聴することを推奨します。
Udemyの問題集は最後に知識のアウトプットを行うために活用しました。
基礎2問、応用3問、高難易度2問の計7問が収録されている構成をなっており、今回私は基礎パートのみ使用しました。
ただし、本番の試験問題は問題集の基礎問題よりは高いレベルのように感じたため、確実に合格したいと考える方は応用パートまで取り組むことを推奨します。
学習方法
CCNA受験の際と同様に、全体像をつかむ→個別具体的な内容を詰めていくということを意識して学習を進めていきました。①全体像をつかむ
まずはAWSの全体像について解説している書籍に目を通しました。
この時はよくわからない部分があっても、とりあえずどんどんページを進めることを意識していきます。
AWS全体について紹介している書籍にはAWSのサービスのいくつか紹介されていますが、大抵同じ主要なサービスが紹介されているので、主要サービスが何か自然を理解することができるのではないかと思います。
上記で紹介している書籍を読むことで、AWSとはどういった存在か、そしてAWSの主要サービスが何かという点を理解することができるかと思います。
②個別具体的な内容を詰めていく
AWS公式参考書を2周程度読み込む。
この時は1ページずつじっくり読み込み、しっかりと理解しながら読み進めることを意識しました。
わからない内容や用語があれば、その都度AWS公式などで検索しながら学習を進めました。
大体2周程度読み込めば、公式参考書の内容を理解することができると思います。
また、このタイミングでAWS公式の動画も視聴しました。
AWSの各種書籍の読み込みで、概要や基礎的なサービスの理解は進んでいるかと思うので、自分の知識の理解を確かめるような感覚で視聴するのがおすすめです。
動画により目だけでなく耳でも取り込むことで、理解と記憶の定着の促進を狙うことができます。
③問題集でアウトプットを行う
最後にUdemyの問題集でアウトプットを行い知識を定着させます。
確実に合格したい方は各問題を2,3周程度行うことが理想だが、私は時間の都合上、基礎パート1周のみしか取り組むことができませんでしが、運よく合格することができました。
ただし正直な話、1周のみで各問題を正確に理解することができたかというと自信を持ってイエスということはできないので、やはり2,3周は取り組むことをおすすめします。
④学習する際のポイント
- 常に全体像を意識する AWSの主要サービスは数が限られますが、どれも密接に関わり合っています。
- 事前にネットワークやサーバーなどの学習を行う AWSは"AWS"という名称で各サービスが提供されていますが、根本としてはオンプレミスのネットワークやサーバーの技術が存在しています。
そのため、各サービス別に断片的に理解するのではなく、それぞれのサービスがAWSネットワークでどこに位置してどういった機能を果たしているのかという点を意識することが望ましいと考えられます。
そのため、まずはネットワークやサーバーの基礎を学ぶことが望ましいと言えるでしょう。
ネットワークやサーバーの原理原則を理解することができれば、AWSのそれぞれ該当するサービスについても、どのような役割を果たしているのかということを理解することができます。
また、AWSの参考書籍ではネットワークやサーバーの原理原則については軽く触れられている程度なので、別途詳細を学ぶことで、AWSサービスもより深く理解することが期待できます。
試験結果
合格です。
後日得点をマイページにて見れたので確認してみると、767点でした。
合格スコアは700点程ということなので、確実に余裕で合格という感じではなく、割とギリギリの得点でした。
実際、試験中はわからない問題もかなりありました。
試験の感想
CCNA試験のときと同様に、何を求めているのか、何を指しているのかよくわからない問題も多数出題されていました。
おそらく英語の問題をそのまま日本語に訳したせいかと思います。
そのため、単純に参考書の内容を暗記しただけでは太刀打ちできず、AWSやネットワーク、サーバーについてしっかりと原理原則を理解しないと合格できない試験だなと感じました。
また、参考書では紹介されていないAWSのサービスも多数出題されており、AWSサービス全体についての興味関心、そして理解が求められていました。
CLFはAWS認定の中でも基礎的な入門資格ではありますが、求められるレベルは決して低くなく、しっかりと丁寧な学習や理解が必要だと感じました。
最後に
今回受験したCLFは基礎的な認定資格ではありましたが、AWS全体の理解が必要で、クラウドサービスに関する非常に良い勉強になりました。
一方で、既述していますが、基礎となるネットワークやサーバーの知識があることが前提となっているため、いきなりAWSの参考書を読んで合格するというのはなかなかに難しいのではないかと感じました。
私はCLFを受験する前に、ネットワークに関する資格であるCCNAの学習を行なっていたため、ネットワークに関する知識はかなりあったのでCLF学習の際にも非常に役に立ちました。
クラウドサービスというのは応用的な技術であり、その根底にはオンプレミスで使用されるネットワークやサーバーと同様の技術があるので、まずはそのような技術の原理原則をしっかりと理解することがクラウドサービスの理解につながると感じました。
この後はLPICの学習を行い、Linuxやサーバーに関する知識を深めてから、いずれまたAWS認定の学習を再開しようと思います。