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Windows 10 の Hyper-V 上にRHEL8をインストールする

Last updated at Posted at 2021-02-14

動機

テレワーク用にWindows10のPCを会社から貸与されたが、テレワーク用としては単にリモートデスクトップクライアント&Web会議クライアントにしか使わないので何か有効活用方法はないかと考えて

  • Windows 10 ProなのでHyper-Vが使える (個人所有PCはケチってHomeなので使えない)
  • RHEL8の互換製品としてのCentOS8が2021年末でサポート終了になると発表されたので、RHEL8で個人のテスト環境を作ってみよう
  • RHELは個人開発者向けの無償サブスクリプションを提供している

ということでWindows 10のHyper-V上にRHEL8をインストールしてみた。

実施環境

  • OSエディション:Windows 10 Pro
  • OSバージョン:2004
  • OSビルド:19041.685
  • プロセッサ:AMD Ryzen 5 Pro 4650U with Radeon Graphics 2.10GHz
  • 実装RAM:8GB

作業の流れ

  1. RHELサブスクリプション取得のためRedHatアカウントを作成
  2. RHEL8のISOイメージをダウンロード
  3. Windows10のHyper-Vを有効化
  4. Hyper-Vで仮想マシンを作成
  5. 仮想マシンでRHEL8のISOイメージからBootしインストール
  6. サブスクリプションの状態確認

RedHat開発者サイトにもRHEL7の手順(英語)は公開されているので参考に。
https://developers.redhat.com/products/rhel/hello-world#fndtn-hyper-v

1.RHELサブスクリプション取得のためRedHatアカウントを作成

RedHatの開発者サイトに行き右上の「Log In」をクリックしログイン画面に行くと、右上に「登録」というリンクがあるのでそこからアカウント登録画面に行き、必要事項を記入してアカウントを作成する。
一発で登録画面に行くならここから

アカウント作成画面の契約条件同意のところの Red Hat Developer Subscription for Individuals が個人開発者用サブスクリプションの契約条件なので見ておく。契約条件はメーカー側の都合でどんどん変わっていくので注意。

個人開発者用サブスクリプションが使えるようになったかRedHatカスタマーポータルのサブスクリプション管理画面(リンク)を確認する。カスタマーポータルにログインしようとすると、アカウント情報の追加を求められるので、アカウントタイプは個人を選択し、その他必要な情報を入力して登録する。
スクリーンショット 2021-02-14 104309.png

追加情報の登録が終わってサブスクリプション管理画面に行くと、「アクティブなサブスクリプション」が1になっていて、
スクリーンショット 2021-02-14 112356.png

リンクをたどると、Red Hat Developer Subscription for Individuals が1つあるのを確認できた。
スクリーンショット 2021-02-14 112559.png

2.RHEL8のISOイメージをダウンロード

 https://developers.redhat.com/products/rhel/download ここからダウンロード。今回は書いている時点の最新版で8.3のDVD iso x86_64版をダウンロードした。

3.Windows10のHyper-Vを有効化

タスクバーの検索ボタンから「機能」と検索すると、候補に「Windows の機能の有効化または無効化」がでるのでそれを起動 > Hyper-V のチェックボックスをONにし[OK]
20210213_01.PNG

再起動を求められるので再起動する。
2021-02-13 231601.png

これでOK。

4.Hyper-Vで仮想マシンを作成

まずHyper-Vマネージャを起動する。
タスクバーの検索ボタンから「hyper」くらい入れると候補にHyper-V マネージャが出てくるのでそれを起動。
2021-02-13 232754.png

操作 > 新規 > 仮想マシン をクリックして仮想マシン新規作成ウィザードを起動。
名前と場所の指定で、適当な名前と場所を入力し、次へ。
スクリーンショット 2021-02-13 233030.png

世代の指定で第1世代を選択(デフォルト)し次へ。
スクリーンショット 2021-02-13 233346.png

メモリの割り当ては特に用途を決めていないのでデフォルトのまま次へ。
スクリーンショット 2021-02-13 233441.png

ネットワークの構成は、後からサブスクリプションの登録をするので「接続しない」から「Default Switch」に変更して次へ。
スクリーンショット 2021-02-13 233736.png

仮想ハードディスクの接続では、「仮想ハードディスクを作成する」を選択(デフォルト)し名前や場所を必要に応じて変更する。
場所はデフォルトだとUsers\Public\Documents\配下なので、自分のDocuments配下に変えた。
サイズについてはシンプロビジョニングなので実使用量分しかディスク容量を使わないが、気になるようなら小さくする。
スクリーンショット 2021-02-13 234004.png

インストールオプションは、「後でオペレーティングシステムをインストールする」を選択(デフォルト)して
スクリーンショット 2021-02-13 234912.png

要約では、設定内容を確認し問題なければ完了する。
スクリーンショット 2021-02-13 235300.png

少し待てば仮想マシン(空)のできあがり。
スクリーンショット 2021-02-13 235634.png

5.仮想マシンでRHEL8のISOイメージからBootしインストール

まずはISOイメージをマウントさせて起動する。
Hyper-Vマネージャから、作成した仮想マシンを右クリック > 設定 で設定画面を開き、「DVDドライブ」 > メディアの「イメージファイル」を選択 > 「参照」からダウンロードしたISOファイルを開く > OK
スクリーンショット 2021-02-14 000235.png

Hyper-Vマネージャに戻って作成した仮想マシンを右クリック > 起動 で起動し、また右クリック > 接続 で仮想マシンのコンソール画面を表示する。RHEL8のISOが起動していればOK。
スクリーンショット 2021-02-14 000951.png

起動画面で「Install Red Hat Enterprise Linux 8.3」を選択し、インストーラーに進む。
言語は日本語を選択し、インストール概要画面に。
スクリーンショット 2021-02-14 101749.png

「インストール先」はこだわりがなければデフォルトのまま完了する。
スクリーンショット 2021-02-14 101853.png

「ネットワークとホスト名」でネットワークを有効にする。Hyper-VのDefault SwitchがDHCPでIPアドレスを割り振ってくれるので、eth0をオンにするだけでとりあえずはOK。→固定IPにしたい場合には、Hyper-Vの仮想スイッチも変更が必要なので今回はやらない。
ホスト名も気になるなら任意に変更する。
スクリーンショット 2021-02-14 103355.png

「Red Hatに接続」で、アクティベーションする。
認証は「アカウント」を選択し、RedHatアカウント情報を入力する。
Insightsはサーバーの情報をRedHatに送信し、「セキュリティ、コンプライアンス、および構成のリスクを特定して修復」するためのサービスなので、不要であれば外してもよい。
必要情報を入力したら「登録」をクリック。
スクリーンショット 2021-02-14 113450.png

「システムは正常にサブスクライブされています」となればOK。
スクリーンショット 2021-02-14 113636.png

「時刻と日付」で、タイムゾーンを東京に設定し、NTPの時刻同期をするためにネットワーク時刻をオンにする。
スクリーンショット 2021-02-14 103504.png

「インストールソース」は、Red Hatに接続をすると自動的にRed Hat CDNになる。余計なダウンロードを発生させないでDVD(ISO)からインストールしたい場合には「自動検出したインストールメディア」に変更する。
スクリーンショット 2021-02-14 124412.png

「ソフトウェアの選択」は、必要に応じて任意に選択する。
今回はインストール作業の検証なので、「最小限のインストール」を選択し、Hyper-V上にインストールしているので「ゲストエージェント」をONにした。→ゲストエージェントがないとHyper-Vからのシャットダウン命令を受け付けてくれないなど不便。
スクリーンショット 2021-02-14 140927.png

「KDUMP」は、カーネルクラッシュダンプを解析するような環境でもないので無効化する。
スクリーンショット 2021-02-14 134243.png

「rootパスワード」でrootのパスワードを設定する。
スクリーンショット 2021-02-14 124759.png

「ユーザーの作成」で非rootユーザーを作成する。
sudoできるように「このユーザーを管理者にする」をONにする。
スクリーンショット 2021-02-14 124655.png

これで初期設定完了で、「インストールの開始」を実行する。
スクリーンショット 2021-02-14 134350.png

インストールが終わったら、↓の画面になるので「システムの再起動」をクリックする。
スクリーンショット 2021-02-14 141758.png

再起動後、自動でOSが起動してくるので、rootでログイン確認してインストール作業完了。
スクリーンショット 2021-02-14 142128.png

6.サブスクリプションの状態確認

インストール作業中のアクティベーションで、サブスクリプションにサーバーが登録されているはずなので確認する。
サブスクリプション管理画面に行き、サブスクリプション一覧から「Red Hat Developer Subscription for Individuals」をクリックすると、エンタイトルメントが1つ使用中になっていることが確認できる。
スクリーンショット 2021-02-14 135059.png

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