はじめに
前提として、キルヒホッフの法則とオームの法則と重ね合わせの理を理解していて、立式まではできるものとします。
また本記事の内容はきちんと精査していないので、正しく動いてくれれば良いなと祈っている状態です。
自分が線形代数をまったく真面目に勉強していなかったので、連立一次方程式で過剰な式を与えた時にうまく回答を出す方法が分からなかったため、最初から正則な立式を目指しました(電源をパラメータにしたら当然正則ではなくなりますが)。
過剰に式を与えても簡単に連立一次方程式を上手く解く方法があれば、この記事はゴミになります。
対象読者
- 試験などで手計算する際にえいやで未知数分立式し、とりあえず変形して
0 = 0
にならない事を祈っている人 - プログラムで電気回路の解析を自動計算しようとしていて、正則な行列を電気回路的なアプローチで作りたい人
手順
- 電源を1つ選び(電源A)、その電源を通る回路を1つ取り出す
- 手順1で取り出した回路上にある負荷が形成する(電源を含まない)回路を全て取り出す
- 電源を含んでいても問題ないが回路の探索は指数関数的に増えるはずなので、許されるなら除外したい
- 電源を含まない事で、媒介変数部や右辺を必ず0で立式できるので考えることが減って楽
- これまでの手順で取り出した回路の中で短絡された箇所をグルーピングし、各グループに対して電流のキルヒホッフ式を立てる
- 他の電圧源がある場合も短絡として扱う
- 自分は、「スイッチの前後で分割された静的な同電位」、「スイッチ状態を反映した動的な同電位」、「他の電圧源を短絡とみなした仮想同電位」の3段階で電位グループを管理していました
- 手順2で取り出した回路の中から不要回路の除外を、回路数が(回路上の全負荷数) - (手順3の式数) - 1になるまで実行
- 不要な回路:その回路を除外しても含まれる負荷数が減らない回路
- 手順4で残った回路に対して電圧のキルヒホッフ式を立てる
- 電源Aの種別によって最後のキルヒホッフ式を立てる
- 電圧源の場合
- 手順1の回路で電圧のキルヒホッフ式を立てる
- 電流源の場合
- 電流源の一方で電流のキルヒホッフ式を立てる
- 電圧源の場合
- 別の電源があれば手順1に戻り別の電源を選ぶ
- たぶんいけます
さいごに
コーディングは祈り。
これはおかしいとかありましたら、反例か証明をお願いします。自分自身ふわっと実装してるので軽く説明されてもわかりません。