2021年1月に未経験でIoTエンジニアとして転職し、Ruby、Ruby on Rails、JavaScriptなどの学習や社内IoTシステムの開発を行う傍ら、並行してAWSの勉強をしていて、3月末、入社研修最終日にAWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト(SAA)に合格できました。
学習を振り返り、皆さんの参考にもなればと思いメモを残します。
1. 自分の素性
2021年1月に36才で未経験エンジニアとして福岡のIT企業、株式会社Fusicに入社しました。どちらかというと文系な人間です。
ここに紙面を割いているとアレなので、「もっと詳しく!」という奇特な方には拙著note「36歳未経験者がIoTエンジニアに内定しました」に替えさせていただきます。
2. 合格までの道のり
2-1. 日記
- 1/4 入社
- 1/14 AWS SAA試験合格を個人目標のストレッチターゲットとして与えられる
- 1/18 社内でオススメ参考書、勉強法を尋ねる
- 1/20 「AWSのしくみと技術がしっかりわかる教科書」読み始める。頭に入ってこない(笑)
- 1/26 「AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト 改訂第2版」を読み始める
- 1/27 参考書を頭から読むのが苦手なタイプなので、とりま同参考書の模試(45問)を受ける。正答率20%。解説も頭に入ってこない。
- 2/9 Udemy「これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)」始める。わかりやすい!入ってくる!
- 3/15 これより毎朝晩、会社の先輩にAWS質問攻撃を開始する。目から鱗解説連発。
- 3/18 Udemy「【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)」始める
- 3/31 本試験合格
AWSの概要を知るところから入り、勉強法に迷いつつ、とりま無勉の状態で参考書の模試を受け、解説を読んでも良く頭に入ってこないため、Udemyのハンズオン学習に切り替えました。このUdemyのハンズオン講座受講から道が開けてきた感じがあります。
後半はひたすら模擬試験と向き合いました。
3. 教材
色々教材があるので特に学習開始当初は迷いましたし、途中色々手を出しては捨てたものもありました。そこそこ試行錯誤しました。
以下、結局選択してやり込んだもの、役に立ったと思うものをリストアップしていきます。
3-1. Udemy これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)
もうなんと言ってもコレです。僕はこの教材を激しくイチオシします。
理由は下記です。
- ハンズオンで実際にAWS各サービスを触ることができる。
- 各サービスの概要、詳細を教えてくれる:時折細かすぎる?と思いますが、実務にも役立つし、不足しているより過剰な方が助かるので問題なし。
- そもそものネットワークやWebなど、AWS以前のITの基本知識から丁寧に教えてくれる(サブネットとは何か、)→これが地味にすごくて、市販の参考書で理解できずにいた概念もわっかりやすく解説してくれます。
- ボリュームがすごい!
- 「テンプラ化」「プロビニョニング」など講師がしょっちゅう甘噛みするので、都度和む。
- 基本的に誠実そうな講師が時折「ここじゃねえのかよ」「全然意味ねーじゃねぇか」など人間らしい側面を見せるので、都度和む。
コンテンツのボリューム、質を考えるとコスパが恐ろしく良すぎると思います。作るの相当大変だったと思いますが、これのおかげで効率的に勉強できました。実務にも相当役立つので、合格後も適宜見直したい教材です。
もう一度知識ゼロから勉強するなら、とっととこの教材から始めます。
これと同シリーズの模擬試験6問の講座も1周しました。
ちなみに、得点は49%-69%の間で、一度も合格点を取ることはできませんでした。
3-2. 参考書 AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト 改訂第2版
基礎がまとまっていていい感じです。また、模擬試験45問の他に、各章末に問題集があっていい感じでした。
ただ情報量としては十分ではないので、自分はたくさん書き込みました。
3-3. その他
- AWS公式 Blackbeltシリーズ(YouTube)
- YouTubeチャンネル:くろかわこうへい【渋谷で働いてたクラウドエンジニアTV】→なかなかわかりやすくてオススメ
他にもAWS公式のホワイトペーパーやハンズオンなども触りましたが、即やめました。
4. 勉強法
この章では、自分が学習の定着のためにした工夫をば。
4-1. Google Slideでお絵かき
ある時、「AWSが難しいとされるのは、イメージがなかなかしづらいからだ」との仮説に至りました。
絵がなくても「昔々あるところにおじいさんとお婆さんがいました。おじいさんは山に芝刈りに...」という文章を難解だと感じないのは、僕がおじいさんやお婆さん、山のサンプルをいくつも目で見たことがあるからです。
なので、ひたすらアーキテクチャや概念を絵に起こしていくことにしました。ノートにペンで描くことも考えましたが、検索性と展開性、共有性を考えてGoogle Slideを選択しました。
あれやこれやとメモしていき、最終的に受験前には262ページものボリュームになりました(笑)
途中「おれ、やりすぎか?」と疑心暗鬼になりましたが、やって本当に良かったと思っています。これのおかげで問題に対面するときも、頭で問題文のアーキテクチャをイメージがしやすくなったからです。
人が何かを記憶するときは場所と共に覚えていると聞いたことがあり、実感としてもそうで、あ、この問題は「あのページにあったパターンだ!」とパターン認識するのに大いに役立ったと思います。
ちなみに、AWSがオフィシャルにお絵かき用のアイコンや枠線を用意してくれているので、ノートテイキングが捗りました。→AWS アーキテクチャアイコン
当初Google imageしてしまっていまして、間違えて旧アイコンを使ったりしてしまっていました。
4-2. standfmでアウトプット
standfmというラジオ配信アプリで、学んだことを自分の言葉で喋ってアウトプットするようにしました。いい感じに頭が整理され、記憶が曖昧な箇所も明らかになり、大変有用でございました。
参考に私のチャンネル貼っておきます。
4-3. 超強力な講師陣への質問攻撃
弊社、株式会社Fusicの先輩エンジニア(@yuuu @yukabeoka @Junkins @Kta-M)が毎日のように、僕の質問を受けてくれました。主に、練習問題の解説に納得がいかないものを教えてもらいました。先輩たちは無論合格者で、プロフェッショナルレベルの資格なども複数所有しており、尚且つAWSの実務経験が豊富にあるので最強でした。毎回、「あーなるほど、そういうことか!」という難問解決のカタルシスがヤバかったです。
何度聞いても「ググれカス」と返されることはなく、「どんどん聞いてね!(`・ω・´)キリッ」というスタンスが崩れなくてエモでした。
5. 問題を解くコツ
5-1. 各問題の要件をメモする
当日、試験会場では紙を2枚渡されました。皆さんはこの紙何に使いますか?
僕は各問題で求められている要件を明確にするためにメモするのに使いました。というのも模擬試験の回数をこなす中で自分のある失点パターンに気づいたからです。それは選択肢Aは言っていることは正しいが、問題文にある要件を満たすには選択肢Bの方がより最適というものです。
そのため、
問1:コスト
問2:可用性 手間のかからない
問3:最も高セキュリティ
といった具合でメモしました。
また、2つ回答すべき問題には「2」とメモすることで、回答に漏れがないようにしました。
6. 最後に
試験からオフィスに戻って、「合格したみたいです...ありがとうございます」とボソッとメンターの先輩に話したら、近くにいた別の先輩が「え、本当に合格したの!?」と聞きつけてくださって、それからあっという間にオフィス中に駆け回って、職場のみなさんが祝福してくれました。まるで自分のことのように喜んでくださる先輩も。
こんな感じで、驚くほど素敵な職場です(笑)
人呼んで株式会社Fusicと発します。
あ、それと、試験直前はそこそこ人間性を捧げました。