概要
この記事では、統計検定準1級に約3ヶ月・独学で合格した体験をもとに、以下の3点をまとめます。
- ✅ 合格までにかけた具体的な学習時間
- ✅ 効果的だった勉強法・逆に遠回りだった学習
- ✅ 実際に使った教材とその評価(全4冊)
想定読了時間:約2分
前提知識:期待値、分散が聞いたことあるレベル
プロフィール
- MARCH大学 工学 3年(※統計学の講義履修なし)
- 1月下旬:統計学の学習を開始(期待値・分散も未理解の状態)
- 3月上旬:統計検定2級 合格(83点)
- 5月下旬:統計検定準1級 合格(63点)
学習時間の実績
Studyplusで記録を取りながら学習していたため、正確な時間を提示できます。
🔹 統計検定2級(学習時間)
- 一般的目安:50〜60時間
-
実際の学習時間:約100時間
- → 統計未経験者だったため、定着までに時間がかかりました。
- → 準1級も見据えて、式の意味や背景まで掘り下げたことが時間を要した要因です。
🔹 統計検定準1級(学習時間)
- 一般的目安:300時間前後
-
実際の学習時間:約200時間
- → 2級でしっかり土台を築いたことで、理解のスピードが格段に上がりました。
効果的だった勉強法/非効率だった勉強法
✅ 効果的だった学習法
1. 数学の基礎体力をつける
- 微積・線形代数・ベクトルなど、数式に抵抗がなくなると学習効率が上がります。
- 「統計=数学の応用」と考えると、この土台の重要性がわかります。
2. 多変量解析は構造理解を重視
- 難しそうに見えますが、試験に出る内容はかなり単純化されています。
- 主成分分析や因子分析の目的と違いを、文章と図で整理しておくとスムーズ。
3. 基本理解ができたら過去問を周回
- 過去問3周が目安。
- 1周目:答えを見ながら意味を理解
- 2周目:手を動かしながら解法パターンを整理
- 3周目:自力で導出できるように確認
- 「この問題はあの単元だ」と即座に判別できれば、試験本番でも迷いません。
❌ 効率が悪かった学習法
- 「統計学実践ワークブック」を基礎教材として使った
- 過去問を知識ゼロの段階で触れて混乱した
- 1つの単元だけに偏って深堀りしすぎた(全体像の理解が疎かに)
使用教材とレビュー(⭐️5段階評価)
教材名 | 評価 | コメント |
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📘 1. 統計検定準1級 公式過去問集 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

- 準1級対策の中心教材。基礎知識をつけたらこれを徹底周回。
- わからない点はその場で調べる「掘り下げ型の学習」に最適。
📕 2. 統計学実践ワークブック ⭐️⭐️

- 初学者にはややハードルが高い。
- 式の意味や導出が省略されており、すでに知識のある人向け。
- 「これがわかる人はもう合格ラインに近い」です。
📗 3. はじめての多変量解析(例題でよくわかる) ⭐️⭐️⭐️⭐️

- 多変量解析の導入書として非常に優秀。
- 主成分分析と因子分析の違いなど、つまずきやすい概念を丁寧に解説。
- 10〜12時間ほどで1周でき、即戦力になります。
📙 4. 道具としてのベイズ統計 ⭐️⭐️⭐️

- 準1級ではベイズ統計の出題は軽め。
- ただし、今後も統計を使う予定の人にはおすすめ。
- 「ベイズってどういう考え方?」という入門としてはベスト。
まとめ
統計検定準1級は、2級と比べて圧倒的に難易度が高い試験です。
とはいえ、戦略的に進めれば100時間前後でも十分合格可能です。
- 数学的な理解を土台に
- 多変量解析やベイズは本質的に掴む
- 過去問で解法パターンを体得する
このサイクルで学習を進めれば、あなたもきっと合格に近づけるはずです。