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Linux基礎(X Window System)

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X Window Systemとは

多くのUNIXやLinuxで使用されているウィンドウシステムで、これによりGUIを実現している。

  • X Window System上での処理の流れ

スクリーンショット 2019-10-08 11.41.28.png

① キーボードでデータを入力する
② Xサーバーは入力データを受け付けて、Xクライアント(アプリ)にデータを送る
③ Xクライアントは受け取ったデータを処理して、処理結果をXサーバーに送る
④ Xサーバーは、Xクライアントから受け取った処理結果をディスプレイに出力する

X Window Systemの設定ファイルX.Orgの設定

無料のX Window Systemとして、LinuxではXFree86が採用されていた。現在はX.Orgが主流。
X.Orgの設定ファイルは「/etc/X11/xorg.conf」。xorg.confファイルにはキーボード、ディスプレイ、フォント、解像度などの設定が記述されている。xorg.confファイルは複数のセクションから構成される。

セクション 説明
ServerLayout 入力・出力用のデバイスの組み合わせとスクリーン設定
Files フォント関連のパスの設定
Module Xサーバーがロード予定のダイナミックモジュールの設定
InputDevice Xサーバーに対する入力デバイス(キーボード等)の設定
Monitor システムにより使用されるモニタタイプの設定
Device システム用のビデオカードの設定
Screen ディスプレイの色深度と画像サイズの設定

xorg.confファイルの設定をコマンドラインで設定することもできる。

# xorg.confファイルを自動生成するコマンド
$ Xorg - configure

# xorg.confファイルのテスト
$ X -config /root/xorg.conf.new 

ネットワーク経由での利用

ネットワークを経由してX Window Systemを利用することができる。リモートアクセスでは、ローカルコンピュータでXサーバーが稼働して、リモートホストのXクライアントが、ローカルのXサーバーを使用してディスプレイに表示する。クライアント・サーバー配置の考え方とは逆のような構成になる。

  • X Window Systemのネットワーク経由での利用

スクリーンショット 2019-10-08 11.56.08.png

Xサーバーへのリモートアクセスを許可するためにはxhostコマンドを使用する。

xhost [+または-] [ホスト名]

オプション 説明
+ホスト名 指定したホストからのXサーバーへの接続を許可
-ホスト名 指定したホストからのXサーバーへの接続を拒否
+ アクセス制御の無効化(全てのホストからの接続を許可)
- アクセス制御の有効化(アクセス許可されていないホストからの接続は拒否)
#Remote PCのXクライアントが、Local PCのXサーバーを利用を許可する設定
$ xhost +[Rempote PCのホスト名]

Xクライアントの処理結果を表示するために、Remote PCの環境変数DISPLAYでXサーバーを指定して環境変数のDISPLAYをエクスポートする必要がある。

# ホスト名:ディスプレイ番号
$ DISPLAY=localpc:0
$ export DISPLAY

Xサーバーが起動するまでの流れ

  1. コンソールから「startx」コマンドを実行
  2. xinitコマンド
  3. ~/.xinitrcがあれば実行。ない場合、「/etc/X11/xinit/xinitrc」を実行
  4. ~/.xsessionを実行。ない場合、~/.Xclientsを実行。更にない場合、「/etc/X11/xinit/Xclients」を実行
  5. KDEまたはGNOMEまたは、他のウィンドウマネージャが起動

Xクライアントコマンド

X Window Systemの設定確認、情報収集のためのコマンド集

コマンド 説明
showrgb X Window Systemで利用可能な色とRGB値の情報表示
xlsclients 実行中のXクライアントの表示
xwininfo コマンド実行後に指定したウィンドウのサイズ、位置、色深度の情報確認
xdpyinfo ディスプレイの情報の表示(X Window System内のディスプレイ情報)
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