ファイルシステムの管理
ファイルシステムの空き容量やinodeの使用状況は、dfコマンドで確認できる。Linuxでは、以下2つが別々に保存されている。2を格納しているのがinodeと呼ばれる管理領域です。inodeはファイルシステムの作成時に自動的に用意されてファイルやディレクトリ作成時に1つずつ使用される。ディスク容量に空きがあっても、サイズの小さなファイルを大量に生成してinodeが不足すれば新規ファイルの生成が不可になる。
- ファイルのデータ
- ファイルの属性や管理情報
- df [オプション] [デバイス名/ディレクトリ]
オプション | 説明 |
---|---|
-i | inodeの使用状況を表示 |
-h | 容量を単位(MBやGB)で表示 |
-k | 容量をKB単位で表示 |
-m | 容量をMB単位で表示 |
ディレクトリやファイルの容量を表示するためには、duコマンドを使用する。引数にディレクトリ名を表示しない場合、カレントディレクトリを対象として表示する。
- du [オプション] [デバイス名/ディレクトリ]
オプション | 説明 |
---|---|
-a | ディレクトリだけでなく、ファイル容量も表示 |
-c | 合計容量も同時に表示 |
-h | 容量を単位(MBやGB)に変換して表示 |
-k | 容量をKB単位で表示 |
-m | 容量をMB単位で表示 |
-s | 指定したファイルやディレクトリのみの合計を表示 |
-S | サブディレクトリ内の容量を含まずに合計を表示 |
コマンド | 説明 |
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df | Disk Free |
du | Disk Used |
ファイルシステムのチェックと修復
システム障害によりファイルシステムに障害が発生した場合、fsckコマンドにより、ファイルシステムの整合性チェックと障害箇所の修復を試みることができる。ディスクチェックと修復はファイルシステムのアンマウント状態で行う。
fsck [オプション] デバイス名
オプション | 説明 |
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-t | ファイルシステムの種類の指定(ext2、ext3、xfsなど) |
-a | 自動的に修復を実行 |
-r | 対話的に修復を実行 |
-A | /etc/fstabに記述されている全てのファイルシステムの検査 |
-N | 実際には修復を行わず、コマンドが実行する内容を表示 |
# ext3のファイルシステムの/dev/sda1をチェック
$ fsck -t ext3 -a /dev/sda1
fsck [オプション] デバイス名
オプション | 説明 |
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-c | 不良ブロックの検査 |
-p | 全ての不良ブロックを自動的に修復 |
-v | 詳細情報を表示 |
-y | 全ての問い合わせに対して、自動的に「yes」と回答 |
-n | 全ての問い合わせに対して、自動的に「no」と回答 |
# ext3のファイルシステムの/dev/sda1をチェック
$ e2fsck -y /dev/sda1
ファイルシステムのチューニング
tune2fsコマンドはext2、ext3、ext4のファイルシステムの色々なパラメーターを設定できるコマンド。またパラメーターの設定だけでなくext2形式からext3形式へファイルシステムを変換することができる。
tune2fs [オプション] デバイス名
オプション | 説明 |
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-c 回数 | ファイルシステムをチェックすることなく、マウントできる最大回数の指定 |
-i 時間 | ファイルシステムのチェック間隔の指定 |
-j | ext2形式から、ext3形式へファイルシステムの変換 |
-L | ファイルシステムのボリュームラベルの設定 |
# /dev/sda5のファイルシステムをext2形式からext3形式へ変換
$ tune2fs -j /dev/sda5
dumpe2fsコマンドはext2、ext3、ext4のファイルシステムの各種情報を表示する。
dumpe2fs [オプション] デバイス名
# /dev/sda1のスーパーブロックの内容を表示
$ dumpe2fs -h /dev/sda1
XFSとReiserFSファイルシステム
多くのLinuxディストリビューションはext3, ext4が標準のファイルシステムになっているがXFSやReiserFSのファイルシステムも利用可能。ファイルシステムごとに専用コマンドが用意されている。
ファイルシステム | 説明 |
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XFS | SGI社が開発したファイルシステム。大容量のファイルを扱うのに適する。 |
ReiserFS | Linux向けに開発されたジャーナリングファイルシステム。ファイル検索が高速 |