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Raspberry PiにSoftEther VPN Bridgeをインストールして常時VPN接続されたネットワークを作成する

Last updated at Posted at 2019-03-03

【注意】今のところ実用性はかなり低いです…(遅いため)
もしかしたら国内同士だと速いかも?

作りたいネットワーク

VPN.png

用意したもの

サーバー側(日本)

すでに構築済みになりますが、SoftEther VPN Serverが入っているマシンと、インターネット環境を用意しました。

  • インターネット回線(NTTフレッツ光、固定IPがもらえる某プロバイダ)
  • ルーター(中古のRTX1100
  • 自作PC(Linux)

ブリッジ側(海外)

しばらく使われずに眠ってたものを集めました。

SoftEther VPN Bridgeのセットアップ

まずは、Raspberry Piを普通にLANに接続します。
(本体のLANポートに、普段使用中のルーターやハブからのケーブルを挿します)
今回はIPアドレスが 192.168.1.105 になりました。

ビルド

ダウンロードするファイルのURLはここからコピーしました。

SSHでRaspberry Piにログインしてから、

cd Downloads/
wget https://github.com/SoftEtherVPN/SoftEtherVPN_Stable/releases/download/v4.28-9669-beta/softether-vpnbridge-v4.28-9669-beta-2018.09.11-linux-arm_eabi-32bit.tar.gz
tar zxvf softether-vpnbridge-v4.28-9669-beta-2018.09.11-linux-arm_eabi-32bit.tar.gz
cd vpnbridge/
make

使用許諾契約書に同意したら、ビルドが開始されます。

私の場合、何かしらソフトウェアが古かったらしく、

make[1]: Entering directory '/home/pi/Downloads/vpnbridge'
Preparing SoftEther VPN Bridge...
ranlib lib/libcharset.a
ranlib lib/libcrypto.a
ranlib lib/libedit.a
ranlib lib/libiconv.a
ranlib lib/libncurses.a
ranlib lib/libssl.a
ranlib lib/libz.a
ranlib code/vpnbridge.a
gcc code/vpnbridge.a -O2 -fsigned-char -pthread -lm -ldl -lrt -lpthread -L./ lib/libssl.a lib/libcrypto.a lib/libiconv.a lib/libcharset.a lib/libedit.a lib/libncurses.a lib/libz.a -o vpnbridge || gcc -no-pie code/vpnbridge.a -O2 -fsigned-char -pthread -lm -ldl -lrt -lpthread -L./ lib/libssl.a lib/libcrypto.a lib/libiconv.a lib/libcharset.a lib/libedit.a lib/libncurses.a lib/libz.a -o vpnbridge
/usr/lib/arm-linux-gnueabihf/libpthread_nonshared.a: file not recognized: File format not recognized
collect2: error: ld returned 1 exit status
/usr/lib/arm-linux-gnueabihf/libpthread_nonshared.a: file not recognized: File format not recognized
collect2: error: ld returned 1 exit status
Makefile:18: recipe for target 'i_read_and_agree_the_license_agreement' failed
make[1]: *** [i_read_and_agree_the_license_agreement] Error 1
make[1]: Leaving directory '/home/pi/Downloads/vpnbridge'

というエラーが出てしまいました。
これを解決するためにlibc6-devを再インストールしました。

sudo apt-get --reinstall install libc6-dev

自動起動の設定

ビルドが完了したら、ビルドで使用したディレクトリごと、移動させます。

cd ~/Downloads/
sudo mv vpnbridge /opt/

systemdで使用するファイルを作成します。
nanoviなどで以下のファイルを作成します。

/etc/systemd/system/vpnbridge.service
[Unit]
Description=SoftEther VPN Bridge
After=network.target

[Service]
Type=forking
User=root
ExecStartPre=/sbin/ip link set dev eth0 promisc on
ExecStart=/opt/vpnbridge/vpnbridge start
ExecStop=/opt/vpnbridge/vpnbridge stop
Restart=on-abort
WorkingDirectory=/opt/vpnbridge

[Install]
WantedBy=multi-user.target

作成ができたら、自動起動の設定をしてから、起動します。

sudo chmod 0755 /etc/systemd/system/vpnbridge.service
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable vpnbridge
sudo systemctl start vpnbridge

管理用ポートの開放

制御のためのiptablesをインストールします。

sudo apt-get install iptables-persistent

途中、質問にはYesで答えます。
インストールができたら、ルールファイルにVPN Bridgeの管理用ポートを開放するための設定を追加します。

元のファイル

/etc/iptables/rules.v4
# Generated by iptables-save v1.6.0 on Tue Feb 19 17:45:45 2019
*filter
:INPUT ACCEPT [0:0]
:FORWARD ACCEPT [0:0]
:OUTPUT ACCEPT [0:0]
COMMIT
# Completed on Tue Feb 19 17:45:45 2019

変更後のファイル

/etc/iptables/rules.v4
# Generated by iptables-save v1.6.0 on Tue Feb 19 17:45:45 2019
*filter
:INPUT ACCEPT [0:0]
-A INPUT -m tcp -p tcp --dport 5555 -j ACCEPT
:FORWARD ACCEPT [0:0]
:OUTPUT ACCEPT [0:0]
COMMIT
# Completed on Tue Feb 19 17:45:45 2019

以下のコマンドで反映させます。

sudo netfilter-persistent reload

以下のコマンドで確認します。

$ sudo iptables -L
Chain INPUT (policy ACCEPT)
target     prot opt source               destination         
ACCEPT     tcp  --  anywhere             anywhere             tcp dpt:5555

Chain FORWARD (policy ACCEPT)
target     prot opt source               destination         

Chain OUTPUT (policy ACCEPT)
target     prot opt source               destination 

管理ツールの起動

SoftEtherのサイトから、Windows用とMac用の管理ツールがダウンロードできるので、インストールします。
今回はWindows用を使いました。

image.png

接続設定の作成

「新しい接続設定」から、Raspberry Piに接続する設定を作成します。

image.png

「OK」をクリックすると、追加されます。

image.png

「接続」をクリックすると、まずはパスワードを設定する画面になりますので、好みのパスワードを設定します。
設定が完了すると、接続後に以下のダイアログが表示されます。

image.png

今回はVPN Bridgeをセットアップしたので、選択肢は一つだけです。
そのまま「次へ」をクリックします。

image.png

VPN Serverへの接続

「接続先のVPN Serverへの接続設定を行う」から、あらかじめ用意しているVPN Serverへの接続を行います。

image.png

設定が完了して、一覧画面で「オンライン」になっていれば成功です。

image.png

ローカルブリッジ設定

簡易セットアップ画面に戻って、「ローカルブリッジの設定」欄から、VPN接続が有効となるLANインターフェイスを選択します。

今回は、増設したUSB-LANアダプタ(eth1)を指定しました。
Windowsだとデバイス名が表示されたりしますが、Linuxではそうでもないので、間違えないように選択します。

image.png

完了したら「閉じる」をクリックします。

有線での接続確認

USB-LANアダプタ側に、適当なノートPC(Surface)を接続してみました。

image.png

IPアドレスがVPN Server側になっています。

遅いです

遅い。
ダウンロードがかなり遅いです。
20年前のダイアルアップ接続も真っ青のレベルです。

無線でつないだAndroid端末の速度がこちらです。

Android 9 - Xperia XZ Premium G8142、タイ版Dual SIMモデル

android9.png

Android 8 - Xperia XA1 Ultra Dual G3226、香港版Dual SIMモデル

Screenshot_20190303-202024.png

Android 7 - Xperia X Compact SO-02J、日本docomo版Single SIMモデル

android7.png

【参考】OpenVPNでの結果(Android 9 - Xperia XZ Premium G8142、タイ版Dual SIMモデル)

最上部の図のオレンジ色のルートでの結果もひどいものでした。

Screenshot_20190303-210825.png

これを見ると、Raspberry Piのところはあまりネックになってなさそうです。

しかし、これはちょっと耐え難いので、どうやったら下りが早くなるかは考えないとです。

【参考】通常の回線では以下の速度がちゃんと出ます。

私は下り50M/上り20Mの契約ですが、ほぼ公称どおりの速度が出てます

422.jpg

遅い原因の考察

遅い要因として考えられそうなものとしては、

日本側ネットワークの問題

  • 上りが異様に遅い
    image.png
    速いです。

国をまたいでいることでの問題

  • 物理的に遠い

海外側ネットワークの問題

  • Raspberry Piがそもそもネック
    image.png
    速いです。
  • 国外への接続容量が少ない
    (ベトナム・ホーチミンシティにいた時は実際こういう問題ありました。法人向け回線でどれだけ高額な料金を払っても、ベトナム国外への通信は遅いままだそうで…)
    というわけで、VPNを通さずに Raspberry Piから速度を測ってみました。
    対象国はベトナム、日本、シンガポール、香港、台湾。
    image.png
    日本への速度は問題なさそう(下りはベトナムを除く周りのIT先進諸国よりちょっと遅いけど、これはタイミングなのか地理的な問題なのか…)
  • 誰かがVPNに速度規制している(下りだけ規制するものかな?)
    • …あまり書くとアレなので…。
    • 一時的なものだとしたら、直近の総選挙(ニュース)の影響とか?

要・追加検証

ちょっと切り分けポイントが多いので、時間があるときにインフラが整っているアジア圏のどこか(香港、台湾、シンガポールあたりがいいのかな?)と、日本でいろいろ試してみます。

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