はじめに
この記事の目的は、どうやってAWS認定SAA試験に合格までたどり着いたか、工程をやプロセスを残すことによって、今後同様の試験があったときの備忘録としての意味合いと、未経験者でも尻込みせずに合格できるあるいは、チャレンジしてみようと思ってもらえるようにすることです。
ただし、同じようにやったからといって合格を保証するものではありませんので、あくまで参考として見ていただけたらと思います。
この記事は、参考書・問題集のレビュー、それらの使用例、自宅受験の注意点、勉強時の反省点という構成になっています。
対象者
AWS認定試験興味あるけど、難しそう!でも、やってみたいという人
必要なもの
・チャレンジ精神(レジリエンス)
・試験費用、書籍購入費
・インターネット環境(ピアソンvue自宅受験の場合)
オススメ教材のレビュー
・これだけでOK! AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)
AWSこれなんぞ?って人にオススメ。いきなり、問題集の解説から始めても分からない人向け。というのも、動画でイメージが掴めるのと、ハンズオン形式も採用しているので実際に触ってみると、肌触りが分かるようになるからです。ただし、ボリュームが多いのと、試験に出ないようなところもカバーしているので、全部覚えようとせずに、特徴を掴んでさらっと流す使い方があってるかもしれません。
ちなみに、自分は、説明で使ってる資料をA4サイズで6分割で印刷して裏面にオリジナルの問題を書いてひっくり返すと答え(そのサービスの説明)が分かるように何度も繰り返し使っていました。
・この1冊で合格! AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト テキスト&問題集
二色刷りのレイアウト、特徴を掴んだサービスの説明、表や図を適宜使用しているので理解しやすいです。
各章ごとのミニテストと本番用のテストがあるので、理解度のチェックがしやすいです。ただし、試験範囲を全て網羅してるわけではない上、新しいサービスにかかわる問題が出てきてるため、これだけでは足りないです。BlacklBeltで概要を掴みつつ、問題集で補った方がいいです。
・徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト教科書 徹底攻略シリーズ
通称、黒本。AWS Well-Architected フレームワークに沿ってサービスの説明が展開されているため、通底する概念や考え方が理解できれば、SAAの半分は理解したと言っても過言ではないほどであると個人的には評価しています。というのも、SAAは基本的にWell-Architected フレームワークに沿って出題されるため、その問題の意図するところが理解できれば、それだけで選択肢が絞り込めるからです。例えば、RDSで可用性が求められている→マルチAZですし、同じRDSでもパフォーマンスや読み取り速度の向上が求められているのであれば、リードレプリカと言った具合です。この辺は、何度も繰り返し問題を解いていくうちに身についてくると思いますし、ホワイトペーパーで代用できるので必須ではないです。
・【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
試験6回分もついてきて、タイムキーパー機能付き、間違った問題の回答だけ表示する機能があるので、セールしてるときに買うのがコスパよくてオススメです。
総仕上げに使うもよし、問題集として使うのもよしです。自分は、総仕上げとして使っていましたが、実力不足過ぎて途中から問題集として使ってました。
問題の内容的には、本番試験と同等だと思いますが、WEB問題集と違って独特の問いの切り口と、切りたくても切れないどうしても残ってしまう選択肢の持ってき方は、非常に秀逸だと思いました。間違ったところは、考え方や正解以外の選択肢も含めて学習しましょう。
・Black Belt
認定試験のベースとなる知識が詰まっています。使い方としては、模擬問題集などやってみて苦手分野のサービスを動画で流してみる、あるいは、問題集の解説でいまいち理解できなかったところを基礎から学習したいときですね。
・WEB問題集で学習しよう
金額は若干高いかもしれないですが、一押し教材です。圧倒的なボリュームと一問一答形式の公式の考え方に沿った解説(というより、Q&Aをそのまま引っ張ってきている)が特徴です。Q&Aがそのまま引用されている(全部ではないと思いますが)ので、ある程度知識として触れていないと何言っているのか分かりません。単純に日本語の訳した方が上手くないためです。自分の場合は、意味不明ながらそのまま何回も解いているうちに意味ははっきりとは分からないけど、うっすらとした回答の理由それ自体を覚えました^^;
このサービスを紹介している記事では、基本的に#80〜からやるように勧めていて、理由としては以前の問題は一部陳腐化してしまっているからでありますが、サービスの運営者が古い問題も見直ししてくれていてちょっとずつ更新されてきています。余力があれば、#80以前もやるのがいいと思います。
上記参考書を使った勉強方法
自分は、フルに上記参考書を使用してなんとか合格まで辿り着きましたが、上記対象者がコスパと効率だけを求めるのであれば、ホワイトペーパー→Blackbelt⇄WEB問題集⇄udemy模擬試験問題集でやります。
①ホワイトペーパーでフレームワークを理解する
SAA認定試験は、AWS Well-Architected フレームワークに沿って出題されます。
したがって、フレームワークを理解していれば出題の意図が分かるので、選択肢が導きやすくなります。
「今この課題を解決するためには、RDSの可用性というより、パフォーマンスアップだな・・・
だから、マルチAZ配置じゃなく、リードレプリカで読み取り性能をアップさせればいいってことだよな」
という感じです。
②Blackbeltで主要サービスを理解する
Youtubeでスライドショーを用いて解説してくれているので、優先順位として、Youtube→スライドショーorPDFで。Youtubeは、古い講義があるので、最新版が無い場合には、PDFやスライドショーで代用。この時点では、大まかな特徴を掴む程度でいいと思います。
③WEB問題集
ひたすら繰り返します。正解でも不正解でもどの選択肢がなぜ間違っていてなぜ正解なのかを説明できるくらい解きます。自分は、7問中6〜7は正解できるくらい回してました。理解できないところは、解説を読み込むのが基本ですが、その解説の日本語が意味不明な時があるので、Blackbeltに戻ったり、ググったりして理解を深めていきます。最新のサービスが問われているので、新しい問題も積極的に説いていきましょう。
④AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
最後の仕上げとして、本番モードで実力をはかりましょう。この模擬試験のいいところは、①タイムキーパー機能があること②間違った問題のみを一括で表示して回答が見れること③微妙なニュアンスだけど絞り込めない、いわゆるひっかけ問題があることです。本試験でも同様の問題が多々出題されているので、傾向を掴むのにはもってこいだと思います。
ここまで到達するのに、社会人の方で1日2時間勉強できたとして、早くて一ヶ月はかかると思います。
基本は、WEB問題集の徹底的に繰り返すことと、理解できない問題にぶつかったら、Blackbeltに戻る。
WEB問題集をやりこんだら、udemy模擬試験問題集で実力をチェック。
この際のオススメが、一度に確保できる勉強時間が2時間以上ある方限定になってしまいますが、通しでテスト1回分やってみる→間違った問題の理解(正解・不正解の選択肢も説明できるようにしましょう)→再度、そのテストを通しでやってみる。
ポイントは、間違った問題の理解→間違った問題を再度解くとはならない点。
こうする理由は、間違った問題だけ解いた場合は、自分が苦手とする問題に再度挑み続けることになるので、モチベーションが上がりませんが、通しでやってみると、こうはならず、間違ったのは全体のうちの1つであるという認識のもと、回答していくことになるので、サクサクと進みます。
自己効力感を高めるためには、嘘でもいいから少しでも前に進んでいる感覚が必要になりますが、このプロセスを踏むことでやればできるという感覚が芽生えてくると思います。**重要なのは、コツコツと積み上げるために、どういう戦略を取るか。**前に進まなければ、合格は遠のくでしょう。しかし、ミスをしても、それすらも合格のための歯車でありプロセスなんだと認識し、少しでも良いから前に進み続けられるかが合格への鍵になると思います。
挫折してしまう人は、完璧主義だったり、モチベーションが続かなかったりが原因だと思われますが、この辺を見直してみると良いかもです。
#ピアソンvueで自宅受験をする
各試験会場で受験してたのが、コロナの影響でとうとうAWSも自宅受験可能になりました。
その際の注意点とやった方がいいこと豆知識をいくつかご紹介します。
①事前にテスト環境をインストールしてシステム上問題ないかチェックをする
すごく大事です。自分は、テスト環境合格していたにもかかわらず、なぜか本番でアプリがビジー状態になり、受験不可となり再試験となりました。
本番でのチャットアプリがやたらと重いのが原因と思われます。ちなみに自分のPCは2018MacBook Airなので、MacBook Proやそれ以上のスペックを搭載したマシンであれば、恐らく問題はないかと思われます。
②注意事項を読み込む
試験のサインインは30分前から可能です。ですが、アプリをインストールしてテスト環境を携帯で写真とってアップロードしたりするのに結構時間がかかってしまいます。また、本番では禁止行為が指定されているので、事前に読み込んでおくと精神衛生上いいです。自分は、試験管に「ぶつぶつ喋るな。ちゃんと見てるからな」「手を口の前に持ってきて隠すな」と怒られました><;
試験中は、その場から動くことを禁止されているので、トイレに行ったりとかもできなかったです。あと、スマートウォッチでのカンニング対策用で腕時計は禁止されています。
③試験管とのやりとりは英語
最初、音声通話で英語で「腕見せてー」とか「周囲を写してー」とかやりとりしますが、「(日本人か、聞き取れてんのかよく分からんから、)チャットで話そう」となって、チャットに切り替わります。英語ぺらぺらな人はその限りじゃないと思いますが(笑)なので、最低限の英語理解力は必須になります。
と言っても、日常会話レベルなので心配するほどじゃないと思いますが。。。
④睡眠時間をたっぷりとる
当たり前のことと思いますが、睡眠時間が30分〜1時間ほど削られただけでアルコールを摂取して酩酊状態になると言われています。
せっかく勉強しても、本番で力が発揮できなければ意味がありません・・・。
⑤カフェインを摂取する
カフェインには、覚醒作用があるので、注意力を一時的にあげてくれます。ただし、利尿作用もあるので、諸刃の剣となる可能性があります。万人にはオススメしませんが、本番では使えるアイテムかと。
# 反省点
今回のAWS SAA認定資格の勉強にあたり、参考になるか分かりませんが、反省点と考えうる対策をメモしておきます。
①手広く参考書に手をつけてしまった
情報収集する中で評価が良いものを中心に、また、大学受験時代によくありがちな参考書持っていればなんとかなる安心感からか、色々手をつけてしまいました。
具体的には、上記でオススメしている参考書・問題集全てです(笑)まあ、なので、レビューできているわけでありますが^^;
参考書は理解を助けるための補助道具という視点と最終的にどこまでのレベルが必要なのか?そして、そのレベルに到達するためには何が必要か?という視点が抜けていました。好みに合う・合わないあると思うので、気に入った参考書1冊、問題集を徹底的にやりこめば十分合格圏内に入ります。
②合格ラインまでのレベル感に気づくのが遅かった
勉強開始から三ヶ月後に試験を予約し、受験しましたが、システムトラブルにより、一ヶ月後に再受験することに。このトラブルがなければ、合格は難しかったと思います。というのも、当初は、udemy模擬試験問題集は、40〜70%しか取れませんでしたが、一ヶ月の試験延長期間中に80〜100%をコンスタントに取れるようになったからです。
今回の自分は、逆算することも見誤ってましたが、逆算して今どの段階にいるのかというレベル感の把握も大事だと思いました。ゴールはどこにあって、今のポジションを把握して、計画や進捗状況を修正していくプロセスがないと、時間だけ浪費して露頭に迷ってしまう可能性が大です。その意味では今回は、たまたま運が良かっただけなのかもしれません。