はじめに...
Advent Calendar 18日目の記事です。
日々「これでいいのかな?」「僕/私は役に立っているのかな?」...など悩みながらも「もっともっと、グレートなスクラムマスターになりたい!」「強いチームになることに貢献したい!」と奮闘中の方のお力に、少しでもなれればなぁ。(かくいう私も奮闘中!)
・・・という思いを込めて、独断と偏見ではありますが、個人的に大きな影響を受けた書籍5冊+αを簡単にご紹介させていただきます。
ご紹介の順序とオススメ度合いはリンクしていません。というか5冊に絞るのがキツかったです。
更に順位をつけるなんて無理でした。
アジャイルコーチング
この本は、レイチェルとリズという2人のアジャイルコーチが、現場で起こり得る様々なシーンについて、自身の経験をストーリーとして語ってくださっていて、その中でオススメのツールだけにとどまらず、コーチとしてのマインドセットや態度についてまでも惜しみなく伝えてくれる本だと思います。
- 傾聴のコツ
- チームの一員として働くためのコツ
- フィードバックの仕方
- 質問の仕方
- 対立の解消の仕方
などについて具体的で踏み込んだ記載もあり、スクラムマスターやアジャイルコーチだけでなく、チーム活動をしているあらゆる人にオススメできる良書なんじゃないかな、と感じています。
最後に、この本で特に、印象的だった2点をご紹介します。
苦難
各章に「苦難」というタイトルで、実際の現場で出くわしがちな苦難の紹介と、それへの対応のヒントが記載されています
チェックリスト
各章に「チェックリスト」があります。
個人的に、特にこれら2つは、自身の今後の行動について迷ったりしたときに、新たなアイデアを得たり、考えるヒントを得たりするのにとても役立っています。
読んでいる読者に対して「温かく包み込むような雰囲気で、前を向いて進んでいこうよ」的なメッセージを感じさせるような... 著者の2人にコーチングを受けているような... そんな感じで勇気も貰える良書だと思います。
SCRUMMASTER THE BOOK
- スクラムマスターの役割と責務
- (スクラムマスターの)心理状態モデル
- スクラムマスター道
- メタスキルとコンピタンス
- チームを構築する
- 変化を実装する
- スクラムマスターの道具箱
- 私は信じています
いかがでしょう。(数回読んだ後ですが)あらためてこの目次を見るだけで、ワクワクします。
あまりに面白くて、本が到着した日に、ほぼ全てを読み切ったのを覚えています。
中でも、特に印象的だったのが「スクラムマスター道」に記載されている内容です。
あまり書いちゃうと、ネタバレしちゃうので、サラッとお伝えすると...
チームや、組織のステージ(...と言っていいのかなぁ?この本の中ではスクラムマスターのレベルと呼んでいる)に応じて、スクラムマスターとして、どこにフォーカスするのがいいのか?的な、活動方針のヒントになるようなことを言語化してくれているのが、素敵だなぁ〜と感じました。
この本の最後の方に記載されている著者からの一言を紹介します。
偉大なるスクラムマスターは、まず第一にリーダーであることを忘れてはいけません。
(中略)
偉大なるスクラムマスターは、文化人類学者でもあります。他人に興味を持ち、彼らの習慣と働き方を尊重しなければなりません。遊び心を持ち、勇敢でなければなりません
謙虚なコンサルティング
書籍に付いている帯の「自分ではなく、相手が答えを見出す問い方と聴き方」というメッセージが目に留まったのが購入のキッカケでした。
序文で、この本の狙い的なものが一言で纏められているのでご紹介します。
誰かに相談されたとき、どうすれば相手の役に立つことができるだろうか?
人生やビジネスにおけるこの重要な問いに答えるのが、本書である。
著者の様々な経験を実例として紹介してくれているので、様々なシチュエーションにおける「問い方」について知ることも出来ますし、問いを発する前提となる心構え・価値観的なことも学ぶことができる良書だと思います。
Search Inside Yourself
こちらは、元Googleのエンジニアである、チャディー・メン・タンさんの著書です。
個人的な感覚としては、スクラムマスターやアジャイルコーチをしている方の、OS 的な部分について学べる書籍だと感じています。
私自身、被っている帽子(役割)や、やっている仕事の内容に関わらず、仕事をしていると(というか、生きていると)、恐れや怒りや憎しみ的な感情が生じることがあるのですが、そういった感情に縛られる時間を少なくし、健康的な心の状態でいる時間を増やすことができると、どんなに素敵だろう、と思うのです。
このあたりの具体的な方法のみでなく、その背景となる考え方や科学的根拠についても触れられており、色々な学びを得られる良書だと思います。
最後に、この本で紹介されている「怠け者の僧」を自称するティク・ナット・ハンの言葉を紹介します。
どんな社会奉仕をするにせよ、まずはブッダが会得されたこと、つまり心を鎮めることを覚えなければならない。それを覚えれば、もはや私達が行動するのではなく、行動のほうが私たちを導いてくれる
人を動かす
ご紹介するには、有名過ぎるかな?とも思ったのですが、こちらも、スクラムマスターやアジャイルコーチをしている方の、OS 的な部分について学べる良書だと感じています。
タイトルは、結構強めの言葉だと思いますが、中身を読み進めると、タイトルと違う印象を受ける方が多いのかなぁと感じます。(原著のタイトルは「How to Win Friends and Influence People」のようですね)
この本との出会いは学生時代で、友人から進められたのがキッカケに、渋々読みはじめたのですが... 本を読んでとても大きな衝撃を受けるという初体験をした書籍でした。
以下、特に印象に残っている内容について、目次を引用する形でご紹介します。
誠実な関心を寄せる
笑顔を忘れない
関心のありかを見ぬく
議論をさける
誤りを認める
おだやかに話す
演出を考える
自分のあやまちを話す
命令をしない
他にもいっぱい!
エッセンシャルスクラム
スクラムガイドと併せて読みたいかな。
スクラム現場ガイド
実際の現場で「あるある的な困ったこと」へのヒントに。
アジャイルな見積もりと計画づくり
プロダクトオーナーにもオススメな必読書かと。
みんなでアジャイル
アジャイルの本質的なところについて再考させるキッカケをくれる素敵な本かと。最近、読み返すことが増えてきました。
ユーザーストーリーマッピング
テクニック的なところももちろん参考になるのだけど、個人的には「アウトプットよりも、アウトカム/世界に与えるインパクト」にフォーカスする姿勢について考えさせてくれる素敵な本かと。
チームが機能するとはどういうことか
謙虚なコンサルティングの著者でもある「エドガー・H・シャイン」を師と仰ぐ著者「エイミー・C・エドモンドソン」さんの著書。
以下は、著者による、この本の目的紹介の一文です。
本書は、協働を推し進めて、この先、長く成功したいと思うすべての人の助けになることを目的としている
あなたのチームは、機能してますか?
ビジネスフィクションのストーリー形式で、チーム作りが進んでいきます。
物語の中で、チームの5つの機能不全モデルの説明や、それに対する対応例まで触れられており、本の最後に物語とは別に、このモデルに関する詳細説明まであったりします。
アジャイルサムライ
何回読んでも、心に染みます。
文体もカジュアルな雰囲気で、ユニークでわかりやすい挿絵も豊富ですし、シュッと読めるかと思います。
インセプションデッキ、アジャイルな計画づくり、荒ぶる四天王など、知っておきたいテーマが盛りだくさんな、とても親しみが持てるような良書だと思います。
エクストリームプログラミング
スクラムじゃないじゃん!?と言わずに...
これだけ!KPT
KPTの神と言われる天野さんが、すごく丁寧に説明してくださってる良書だと思います。
組織パターン
スクラムとの共通点を探す。的な観点で眺めてみると、より、深い理解が得られる...かも?
リーン開発の現場
こちらも、スクラムじゃないじゃん!?と言わずに...
カンバン仕事術
始めるのを辞めよう!終わらせることを始めよう!
にピンと来た方は、ぜひ。