家庭菜園の背景
私は、東京のIT企業に勤めているエンジニア。
実家は代々農家。いずれは、実家に戻り農家をやる運命にある。
しかし、農家には尊敬があるがやる側になるのは別だ。死ぬほど重労働、腰は痛いし、実を結ぶまで長い。災害には弱いし色々大変。土日も働く。そんな生活はしたくない。
なら、今のうちに策を講じる必要がある。を考え始めた結果、いずれ来るであろう自動運転、自動ロボットを見据えて父の農作業記録をデータ化し個別最適化された農業用ロボットにやらせればいいのでは??にたどり着いた
選択肢
データを取るなら以下の選択肢を初手で思いついた。
- 父の農業データを温度計や湿度計を置き、手で集計する
- IoT基盤を作り、農地へ埋め込みデータを集計する
選んだ答え
2番を選ぶことにした。1番は私が実家から遠方に住んでおり、父に頼むしかないが負担をかけたいわけではないからまずは試験的に家庭菜園レベルで、実践し、実家の農地へ踏み込むことにした
家庭菜園が始まる
まずは、IoT考えずに近くのカインズホームでプランターや土、タネを買う
カインズホームへ
驚き1:土には酸性度(ph)があった
小さい頃から手伝い程度だが農業に触れていたとはいえ、どんな種がいい?、土の種類も大量にある。他にも肥料や薬品も売っている。何買えばいいかわからなかった。
まずタネだが、初心者でも育てられるよ。のコーナでいくつかあった中から
ほうれん草
、ネギ
、ラディッシュ
を選んだ。
次に土だ。よく見ると、アルカリ性、酸性とかいてる
当たり前の人にとっては、当たり前かもしれないが、植物はアルカリ性、酸性、中性と適した土を準備しないと育たない、色が変わる、育ちにくいなどがあるそうだ。
以下は、奈良県ホームページにあったph濃度の違う土を与えた時のアジサイの花の色である。
奈良新聞掲載「農を楽しむ」引用
また、土壌のphについても以下に記載されている。
今回の場合は、なんでも良さそうだったが、ネギが酸性寄りだったので中性~酸性寄りの土を購入。
驚き2:プランターに土を入れる前に、石を入れる必要があった。
プランターの中に入れるのは土だけじゃない。
石を引き詰める必要がありました。
理由は、自然の土壌と同じ仕組みを作ってあげることで、生育が良くなる。さらに、石を置くことで水をやった時に水の通りも良くなり結果として根腐れを防止するからです。
種を巻く
家庭菜園に必要な材料は揃えた。いざ種子を巻く
種 | 種まき |
---|---|
順調に育つ
おお!!
芽が見え始めた瞬間の感動と、育っているのを感じている感動やばいです。
でも、私の作戦はまだ始まってない。これからだ。
家庭菜園DX化が始まる
いよいよ本題。
とはいえ、IoTやデータを取るといったことをちゃんとやったことがないため、
ラズパイ?? アルディーノ??ざっくりと以下を思い浮かべていた。
家庭菜園IoT:Raspberry Pi vs Arduino
項目 | Raspberry Pi | Arduino |
---|---|---|
処理能力 | 高い | 低い |
消費電力 | 高い | 低い |
価格 | 高い | 安い |
複雑さ | 高い (OS管理、プログラミング知識が必要) | 低い |
インターネット接続 | 容易 (Wi-Fi内蔵) | 別途モジュールが必要 |
リアルタイム制御 | 普通 | 高い |
拡張性 | 高い | 低い |
家庭菜園IoTの機能と選択するデバイス
機能 | 選択 | 理由 |
---|---|---|
シンプルな制御 (自動水やり) | Arduino | センサー制御が容易で低消費電力 |
データロギングと可視化 | Raspberry Pi | データ処理、保存、Webサーバー構築が容易 |
画像認識(生育状況解析) | Raspberry Pi | カメラモジュール、AIライブラリの活用が容易 |
遠隔監視・制御 | Raspberry Pi (有利) | インターネット接続が容易。Arduinoでも可能だが、設定が複雑になる場合も |
最終的に、画像認識もいつかはやりたいなと思いラズパイに決定。
ラズパイ高い問題
いざ、ラズパイをamazonで検索すると大体1万絶対超えてくる
センサー含めたら、わかんないけど2~4万になりそう。知識もない中進めて壊れたりしたら結構痛い。
仕方ないかと思いつつ、職場の基盤に詳しい人へ相談。
どうやらRaspberry Pi Picoというのがあるらしいぞ
Raspberry Pi Picoという安価でセンサーやwifiも繋げられる製品があるという話が聞けた。
早速検索する
最初の想定より、1/10の値段!!。即購入。
ちなみにWHというのは、Wがwifiモデル、Hはヘッダーピンのことを指していて、基盤から伸びている黒い長方形とピンのことを指していて、これがセットでついてます。という意味だ。Hがついていないとハンダゴテで自分でくっつける必要があるがWHモデルは初めから全て揃っていた
土壌センサー購入!思ったより安かったのでついでにポンプも購入
最初に選ぼうと思っていたセンサは、土の湿度を測るセンサーだ。
どのタイミングで水をあげればいいのかの判断材料になればと思って最初に取り組む
amazonで調べたら、ポンプ付き!!のセンサー発見。これを購入した。
実装
LED点灯テスト
土壌水分センサーとラズパイを繋げて、データを表示させてみる
画像 | 動画 |
---|---|
なかなか良き。
地中の中の水分量に応じて、端子間の静電容量が変化するのでこれを読み取ることで水分量を検出しています!!
よーしできた。早速、プランターへ。
ではなく、、
私の目的はデータを蓄積すること
ラズパイAWS連携
AWS IoT Coreを使って、awsへ繋げました。
画像 | 動画 |
---|---|
これでデータを蓄積することができました。
いざプランターへ
まずは、一個繋げて、土がカラカラ状態になった時、水をあげるという仕組みができた
今後の展望
初期段階
- 複数のセンサーを接続し、実家の農地でテスト
- 一定範囲にセンサーを埋め込み、父にデータに基づいた栽培を依頼
- 1年間データを観察
将来的に
- 大量にセンサーを設置し、最大10年間データを蓄積
- 定期的に分析を行い、最適な管理方法を確立
- そしていずれ来るであろうロボットにこのデータを食わせて個別最適化(植物、気候、農地の状態をインプットさせて最適化)された動きをしてもらう
悪くない作戦だ!
ありがとうございました。