#はじめに
　引き続きCASL2をやっていきます。今回は分岐条件と比較演算をやります。
#casl2について
　casl2は文字コードJIS　0201です。16進数で表しています

\	#30	#40	#50	#60	#70
#0	0	/	P	/	p
#1	1	A	Q	a	q
#2	2	B	R	b	r
#3	3	C	S	c	s
#4	4	D	T	d	t
#5	5	E	U	e	u
#6	6	F	V	f	v
#7	7	G	W	g	w
#8	8	H	X	h	x
#9	9	I	Y	i	y
#A	/	J	Z	j	z
#B	/	K	/	k	/
#C	/	L	/	l	/
#D	/	M	/	m	/
#E	/	N	/	n	/
#F	/	O	/	o	/

#コード1(JUMP命令、JPL命令,JZE命令、JMI命令)

RANCH    START
          LD      GR0, DATA ; OF=0,SF=0,ZF=1
          JZE     LOOP1 ; LOOP1に飛ぶ
JP1       LD      GR0, DATA2 ; OF=0,SF=0,ZF=0
          JPL     LOOP2 ; LOOP2に飛ぶ
JP2       LD      GR0, DATA3 ; OF=0,SF=1,ZF=0
          JMI     LOOP3 ; LOOP3に飛ぶ
LOOP1     JUMP    JP1 ; 無条件でJP1に飛ぶ
LOOP2     JUMP    JP2 ; 無条件でJP2に飛ぶ
LOOP3     JUMP    EXIT ; 無条件でEXITに飛ぶ
DATA      DC      0
DATA2     DC      1
DATA3     DC      #8000 ; 最上位ビットが１
EXIT      RET
          END

##JUMP命令、JPL命令,JZE命令、JMI命令
　JUMP命令は無条件でオペランドで指定したラベルの行に飛びます。
　JPL命令はSF=0のとき、オペランドで指定したラベルの行に飛びます。(JPL = Jump on PLus)
　JZE命令JはZF=1のとき、オペランドで指定したラベルの行に飛びます。(JZE = Jump on ZEro)
　JMI命令JはSF=1のとき、オペランドで指定したラベルの行に飛びます。(JMI = Jump on MInus)

#JOV命令,JNZ命令
JOV命令はOF=1のとき、オペランドで指定したラベルの行に飛びます。(Jump on OVerflow)
JNZ命令はZF=0のとき、オペランドで指定したラベルの行に飛びます。(Jump on Not Zero)
##比較命令（CPA命令,CPL命令）
　CPA命令はオペランドで指定した値の比較をします。比較といっても実際には
(レジスタの中身)-(指定したアドレスの中身)を行い、符号の結果をフラグレジスタに格納しています。
　CPL命令もCPA命令と同じような動作をしますが、減算は論理演算であることに注意しましょう
#分岐・比較を用いたコード

RA2SA     START
          IN      IBUF, LEN ; Input String
          LD      GR0, IBUF ; GR0 <- IBUF
          CPA     GR0, BOUND ; 小文字か大文字かを判定
          JPL     S2L   ; 小文字ならS2L(Small to Large)
          JMI     L2S   ; 大文字ならL2S(Large to Small)
; 変換後の値を出力する
RSTART    ST      GR0, OBUF ; GR0 -> OBUF
          OUT     OBUF, LEN ; Output String
          RET
; 小文字から大文字に変換 * only character
S2L       SUBA    GR0, CHANGE
          JUMP    RSTART
; 大文字から小文字に変換 * only character
L2S       ADDA    GR0, CHANGE
          JUMP    RSTART
; define Constants and keeping memory
IBUF      DS      1
OBUF      DS      1
LEN       DC      1
CHANGE    DC      32
BOUND     DC      95
NOTCHAR   DC      65
ECODE     DC      97
          END

; 大文字を小文字に変換し、小文字を大文字に変換するプログラム（*文字コードJIS 0208でのみ出力可）

上のコードでは小文字であれば大文字に、大文字であれば小文字に変換します。
大文字と小文字の差は32であるのでそれを利用しています。
#終わりに
分岐条件では見にくくなりやすいので、コメントや条件をうまくやることが大切です。