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Go言語入門 : goroutineとチャネルを使った簡単並行処理

Last updated at Posted at 2024-06-29

Go言語の特徴の一つに、軽量な並行処理を簡単に実現できる「goroutine」と「チャネル」があります。本記事では、goroutineとチャネルの基本概念とその使い方について、学んだことをアウトプットしたいと思います。

goroutineとは

goroutineは、Go言語で使われる軽量なスレッドのようなもので、並行処理を簡単に実現するための機能です。goroutineを使うと、複数の処理を同時に実行することができます。

goroutineの基本概念

軽量な並行処理: goroutineは少ないメモリで多くの仕事を同時にこなせます。
簡単な使い方: 関数呼び出しの前にgo キーワードを使うだけで、簡単にgoroutineをスタートできます。

go 関数名()

実例1: 基本的なgoroutine

以下は、goroutineを使ってメッセージを表示する簡単な例です。
原神でお馴染みのナヴィアさんのセリフを例にしています。

package main

import (
    "fmt"
    "time"
)

func say(message string) {
    for i := 0; i < 2; i++ {
        time.Sleep(100 * time.Millisecond)
        fmt.Println(message)
    }
}

func main() {
    go say("ローズクラッカー! 「棘薔薇の会」特注版よ。") // ゴルーチンで「ローズクラッカー! 「棘薔薇の会」特注版よ。」と表示
    say("ファイアー! ま、岩元素なんだけどね。")    // メインの関数で「ファイアー!ま、岩元素なんだけどね。」と表示
}

実行結果(The Go Playground)

このプログラムを実行すると、以下のような結果が表示されます。

スクリーンショット 2024-06-29 21.15.33.png

チャネルとは

チャネルは、goroutine同士がメッセージをやり取りするためのものです。これを使うと、安全に情報を交換できます。

実例2: チャネルでメッセージを送受信

次に、VTuberの星街すいせいさんが星詠みにメッセージを送り、星詠みがそのメッセージを受け取る例を見てみましょう。

package main

import (
    "fmt"
    "time"
)

// メッセージを送る関数
func sendMessage(messages chan string) {
    messages <- "彗星のごとく現れたスターの原石!アイドルVTuberの星街すいせいです!!" // メッセージを送る
    time.Sleep(time.Second)
    messages <- "すいちゃんは~?" // もう一つメッセージを送る
    time.Sleep(time.Second)
    messages <- "今日もかわいいー!" // さらにもう一つメッセージを送る
}

// 星詠みがメッセージを受け取る関数
func receiveMessage(messages chan string) {
    msg := <-messages // メッセージを受け取る
    fmt.Println("星詠み:", msg)
    msg = <-messages // 次のメッセージを受け取る
    fmt.Println("星詠み:", msg)
    msg = <-messages // 次のメッセージを受け取る
    fmt.Println("星詠み:", msg)
}

func main() {
    messages := make(chan string) // メッセージのやり取りをするチャネルを作成

    go sendMessage(messages)  // 星街すいせいgoroutineをスタート
    go receiveMessage(messages) // 星詠みgoroutineをスタート

    // goroutineが終わるのを少し待つ
    time.Sleep(3 * time.Second)
}

実行結果(The Go Playground)

このプログラムを実行すると、以下のような結果が表示されます。

スクリーンショット 2024-06-29 21.14.39.png

バッファ付きチャネル

バッファ付きチャネルは、メッセージを一定数ためておくことができるチャネルです。これにより、送信側が受信側の準備ができるまで待つ必要がなくなります。
makeを使ってチャネルを作成して、バッファのサイズを第2引数に渡すことで定義できます。

ch := make(chan int, 3)

実例3: バッファ付きチャネルでメッセージを送受信

次に、バッファ付きチャネルを使った例を見てみましょう。

package main

import (
    "fmt"
    "time"
)

// メッセージを送る関数
func sendMessage(messages chan string) {
    messages <- "彗星のごとく現れたスターの原石!アイドルVTuberの星街すいせいです!!" // メッセージを送る
    time.Sleep(time.Second)
    messages <- "すいちゃんは~?" // もう一つメッセージを送る
    time.Sleep(time.Second)
    messages <- "今日もかわいいー!" // さらにもう一つメッセージを送る
}

// 星詠みがメッセージを受け取る関数
func receiveMessage(messages chan string) {
    for i := 0; i < 3; i++ {
        msg := <-messages // メッセージを受け取る
        fmt.Println("星詠み:", msg)
    }
}

func main() {
    messages := make(chan string, 3) // バッファ付きチャネルを作成

    go sendMessage(messages)  // 星街すいせいgoroutineをスタート
    go receiveMessage(messages) // 星詠みgoroutineをスタート

    // goroutineが終わるのを少し待つ
    time.Sleep(3 * time.Second)
}

プログラムの説明

バッファ付きチャネルの作成: messages := make(chan string, 3) というように、バッファサイズを指定してチャネルを作成します。
メッセージの送信: sendMessage 関数は、星街すいせいさんがメッセージをチャネルに送る役割をします。
メッセージの受信: receiveMessage 関数は、星詠みがチャネルからメッセージを受け取る役割をします。バッファ付きチャネルを使うことで、受信が遅れても送信側が待たされることなくメッセージを送ることができます。

実行結果
このプログラムを実行すると、以下のような結果が表示されます。

スクリーンショット 2024-06-29 21.14.39.png

まとめ

go キーワードでgoroutineを簡単にスタートできる。
チャネルを使って、メッセージを安全にやり取りを行う。
バッファ付きチャネルを使うことで、送信側が受信側を待たずにメッセージを送信できる。

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