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色んなデータストア触ってみるAdvent Calendar 2019

Day 1

Redisの全データ型に触れてみた。キャッシュだけじゃない Redis 再入門。

Last updated at Posted at 2019-11-30

Redis に触れたことがある方は多いと思いますが、キャッシュとして使うケースが多いのではないでしょうか?
僕も「スケーリングもできるキャッシュ」くらいな理解でしたが、ランキングなんかにも使えるらしいと聞いており、再入門してみました。

環境構築、テストデータ

公式の Docker を使います。
https://hub.docker.com/_/redis

ドキュメントどおりに以下で起動します。

docker run --name some-redis -d redis redis-server --appendonly yes

redis-cli を使えるようにしておきます。

brew install redis

データを出し入れする

今回は基本に忠実に、redis-cli で Redis のサポートするデータ構造に触れてみます。

redis-cli を起動します。

redis-cli

Redis にはいくつかのデータ構造がありますので、それぞれ見ていきます。

文字列

シンプルに key, value を保持します。一番使われる用途はこれでしょう。
セッション ID をキーにユーザ情報を保持したり。

127.0.0.1:6379> SET user_id1 kaiba
OK
127.0.0.1:6379> get user_id1
"kaiba"
127.0.0.1:6379> SET user_id1 kaibadash
OK
127.0.0.1:6379> get user_id1
"kaibadash"
127.0.0.1:6379> SET user_id2 taro
OK
127.0.0.1:6379> SET user_id3 jiro
OK
127.0.0.1:6379> MGET user_id1 user_id2 user_id3
1) "kaibadash"
2) "taro"
3) "jiro"

一気に取得することもできるんですね。

リスト

リストです。先頭、末尾に対して追加、削除できます。

127.0.0.1:6379> RPUSH members kaiba
(integer) 1
127.0.0.1:6379> RPUSH members taro
(integer) 2
127.0.0.1:6379> RPUSH members jiro
(integer) 3
127.0.0.1:6379> LLEN members
(integer) 3
127.0.0.1:6379> LPOP members
"kaiba"
127.0.0.1:6379> RPOP members
"jiro"

キュー構造を表現したりするのに良さそうですね。
Sidekiq とか Redis を使いますが、きっとこれを使っていたんですね。

セット

順番がなく、重複を許さないデータ構造です。

127.0.0.1:6379> SADD users kaiba
(integer) 1
127.0.0.1:6379> SADD users taro
(integer) 1
127.0.0.1:6379> SADD users jiro
(integer) 1
127.0.0.1:6379> SADD users kaiba
(integer) 0 # すでにいるので追加されなかった
127.0.0.1:6379> SREM users kaiba
(integer) 1
127.0.0.1:6379> SREM users NONE
(integer) 0
127.0.0.1:6379> SREM users jiro
(integer) 1

ビンゴの当選者の管理のために、ダブルビンゴの人はカウントしない、とか良いかもしれませんね。
知らないと他のデータ構造で頑張ってしまうことも多そうですね。

ソート済みセット

スコア値に従ってソートされるセットです。

127.0.0.1:6379> ZADD ranking 80 kaiba
(integer) 1
127.0.0.1:6379> ZADD ranking 100 dekisugi
(integer) 1
127.0.0.1:6379> ZADD ranking 10 nobita
(integer) 1
127.0.0.1:6379> ZRANK ranking nobita
(integer) 0
127.0.0.1:6379> ZRANK ranking kaiba
(integer) 1
127.0.0.1:6379> ZRANK ranking dekisugi
(integer) 2

スコアの昇順のようですね。
スコアなので感覚的には降順にしてほしい気がしますが…

127.0.0.1:6379> ZREVRANK ranking dekisugi
(integer) 0
127.0.0.1:6379> ZREVRANK ranking nobita
(integer) 2

ちゃんと昇順でとることもできます。

127.0.0.1:6379> ZRANGE ranking 0 2
1) "nobita"
2) "kaiba"
3) "dekisugi"
127.0.0.1:6379> ZREVRANGE ranking 0 2
1) "dekisugi"
2) "kaiba"
3) "nobita"

リストで取得することもできます。
ランキングの完成じゃないか…!

ハッシュ

Key Value 形式のデータ構造です。
はて、そもそも Redis は Key Value 形式のデータストアでは?と混乱しますが、
例えば以下のようなデータを保持できます。

{
  "id": 1,
  "name": "kaiba",
  "tweet": "Hello!"
}
127.0.0.1:6379> HSET tweet1 name kaiba
(integer) 1
127.0.0.1:6379> HSET tweet1 id 1
(integer) 1
127.0.0.1:6379> HSET tweet1 tweet Hello!
(integer) 1
127.0.0.1:6379> HGET tweet1 tweet
"Hello!"
127.0.0.1:6379> HGET tweet1 name
"kaiba"

今までこれをしたい場合は json を文字列にして入れることが多かったのですが、文字列ではなく Key Value のオブジェクトとして挿入できるのは気持ちがいいですね。

向いていること

Redis は以下に向いていると感じました。

  • シンプルな KVS としてキャッシュに
  • SQL だとどうしても重たくなりがちなランキングに
  • キュー構造を表現したい

向いていないこと

  • Value 間に関係を持たせる
  • 不正なデータが入らないようにする(制約)
  • Value で検索したい

まとめ

僕はキャッシュとしてしか使ったことがありませんでしたが、いくつかのデータ構造を表現できることを知りました。
特にランキングはシンプルながら強力だと感じました。
シンプルでとっつきやすいのも良いですね。

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