はじめに
こんにちは。
ラーメンとストロングゼロが好きなだけの凡人が未経験からエンジニアになって半年が経ったので、転職活動の振り返りと、念願が叶ってエンジニアとして働いてみての実感をつらつらと書いていこうと思います。
内容
- エンジニア転職を目指した動機
- スクールでのプログラミング学習
- 転職活動
- エンジニアとして働いてみての実感
スペック
性別:男
年齢:28歳(転職時は27歳)
学歴:文系大卒
好きな食べもの:ラーメン
好きな飲みもの:ストロングゼロ
前職
とあるニュースサイトでニュース編成をしていました。
提携しているニュースメディアから配信される記事から、社会的重要度が高いもの、サイトのユーザー層と親和性が高いものなどをピックして、記事タイトルを枠に収まる文字数に削ってサイト上にトピックスとして掲出する、といった仕事をメインに、その他さまざまな雑務をこなしていました。
エンジニア転職を目指した動機
主な動機が、以下の2点です。
- ある程度スキルを定量化できる、専門性を軸としたキャリアにチャレンジしたいと思った
- 社内評価と市場価値がイコールな環境に身を置きたかった
1に関しては、前職で働いていた中で、自己の成長の実感がとてもぼんやりしていたことに起因しています。
当時はニュース編成のほか、新しいメディアとの配信提携のための営業だったり、契約書のすり合わせ、先方に作ってもらうRSSフィードのチェック作業など、複数領域での業務が求められ、「仕事を回している感」は得られたものの「スキルアップしている感」はあまり得られませんでした。
そして、自分が仕事において重視したいと考えているのは後者の方でした。
なぜスキルアップ感が得られないかというと、自分の場合は、編成なら編成、営業なら営業と、自分のコアとなる業務領域が見つけられなかったのだと思います。
これは自分が何か一つの領域を選ぶ覚悟がなかったこともあると思いますし、ジェネラル職の構造上で起こりやすい事象でもあると感じます。
2に関しても、自分のビジネスマンとしてのコアが不明確だったため、自分の価値は言わば「AとBとCとDの業務を社内で求められるレベルでこなせる」といったもので、それが社外での市場価値としてどれほど評価されるのだろうか、という不安がありました。
その点、スペシャリスト職では、その職種に紐づく技術領域で、ある程度は確かな共通認識を持って市場で評価されるだろうと考え、自分の不安が解消されるのではないかと思いました。
以上の二つの動機から、専門性を軸としてキャリアが形成されるスペシャリスト職へのコンバートを考え始めました。
その当時、業務で関わりのあった社内のエンジニアの方から、ごく簡単なプログラミングを教わる機会があったことと、世間でIT人材の不足が叫ばれていることもあり、最終的にエンジニアへの転職を目指すことにしました。
プログラミングスクールに通う
仕事を続けながらプログラミングを勉強するといった器用なことが自分にはできないと思ったので、仕事を辞めてプログラミングスクールに通い、10週間、プログラミング学習にフルコミットしていました。
まず、いくつかのスクールの説明会に赴き、教室見学時に受講生が集中して学習に取り組んでいる姿が印象的だったTECH::EXPERT(現TECHCAMPエンジニア転職コース)に入学。
学費の60万は、まとまったお金がなかったので2年ローンを組みました。
よくも悪くも、60万を投資して入学を決めたタイミングで、エンジニアへの転職の意思を固められた気がします。
スクールでの学習内容はググれば出てくるので省きますが、カリキュラム上で実際にアプリケーションを作りながらWeb開発に必要なスキルを一通り学べるようなものでした。
在籍中は、新しい知識を得てプログラミングができるようになってく面白さと反面、本当にエンジニアに転職できるのかといった不安も感じつつ、あっという間に時が過ぎていったような実感があります。
60万払ってスクールに通った価値はあった?
スクールに通うにあたり、60万という安くはない金額を投資した価値はあったかと考えると、これは結果論になってしまいますが、自分の場合はエンジニアとして転職できて新しいキャリアパスが開拓できるようになったという点で、通ってよかったと思っています。
その中でも、スクールに通って自分が一番大きなメリットと感じたのは、自分のエンジニアとしての適性を知れたことです。
自分が通っていたスクールでは、ほぼプログラミング未経験の同期が、だいたい同じ時間を割いて同じカリキュラムを学ぶので、進捗や理解度の差でプログラミングの適性が可視化されます。
その点でいうと、自分は同期の中ではだいたい中の上くらいに位置していて、上を見ると「自分より遥かに速いペースでプログラミングを習得していく同期」、下を見ると「自分より遥かにプログラミングが苦手そうで学習が進んでいない同期」がいました。
自分の適性を客観的に知れたことは、独学ではなくスクールだからこそ得られた発見価値だったかなと思います。
このことから、「自分はプログラミングに向いていない、ということはないみたいだし、頑張ってみようかな」と思えましたし、「自分より適性を持った人がたくさんいるのだから、エンジニアになってもせめて勉強は怠らずやっていこう」というマインドを持てました。
また、卒業時点でのスキル感という観点では、個人差はありますが、いわゆる即戦力レベルには全然至らないのかなと感じます。
ただ、ある程度の基礎を学んだことで、「自分に足りない技術、あるいは身に付けたい技術を自走して学ぶ力」が得られることが大きな価値であると思います。
卒業後も、エンジニアに転職後も、学び続けることは必要なので、スクールはその学びの旅においての助走のようなものくらいに捉えるとよいかも知れません。
転職活動
スクールでの求人紹介と、転職エージェントサービスなどを併用して転職活動をしました。
ざっくりですが、最初に約20社ほど応募して、書類通過が3割強、最終面接に進んだのが3社でした。
その中で最初に内定をもらった企業が、自分の希望するWeb系の開発に携われそうだったため、そのまま入社を決めました。
現在(2020年6月)
入社後、1ヶ月半ほど小さな受託案件をこなした後、以降は客先常駐の形でとあるHRテック系アプリのフロントエンド開発に携わっています。
フレームワークはVueを使っています。
スクールでは簡単なJavascriptやjQueryを使った程度だったので、業務を通してコンポーネントシステムやVuexを使った状態管理など新しい概念に触れて、フロントエンド開発の面白さや奥深さを感じつつ仕事をしています。
エンジニアになってよかった?
結論から言うと、とてもよかったです。
その理由として一番大きいのは、やはり当初の目的である、専門性を軸としたキャリアを歩み始められたことです。
スキルの定量化という意味でも、入社時と現在を比べて、新しく学んだこと、理解を深めたことを明確に言語化できます。
試しにいくつか挙げてみたいと思います。
- HTML/CSS
- Javascript(ES6)
- TypeScript
- Vue/Vuex
- Storybook
- Jest
- Cypress
- CircleCI
以上のことは、それぞれのレベル感の話はあるにせよ、間違いなく入社後に得たスキル、学びを深めたスキルと言うことができます。
「半年前と比べて、〇〇ができるようになった」といったことは、ジェネラル職である前職でも言うことはできたと思いますが、そのことの「自分の中での確からしさ」や「他者からの認識のしやすさ」という点では、エンジニアとして働く今の方がより明瞭になっているのは間違いないです。
そして、自分にとっては、上記のような確度の高い成長を認識できることが重要なのだと感じます。
(成長の幅やスピードも、もちろんコミットしていきたい部分ではありますが、、)
逆に言えば、その条件が満たされていれば、別の職種でもよかった可能性は十二分にあると思っています。
もし、エンジニア転職を考えているなら、「エンジニアにだけになりたいのか」、または「スペシャリスト職へのコンバートという大目標の中の選択肢としてエンジニアがあるのか」は切り分けて考えてみるとよいかも知れません。
もし、後者であるならば、例えエンジニア転職がうまくいかなくても、別の道があるという心の余裕が持てるのではないかと思います。
終わりに
エンジニアとしてはまだまだ駆け出しで技術不足を痛感しながら仕事をしていますが、自身のキャリアに対する納得感でいうと、前職でバリバリ仕事を回していた時よりも、現在の方が満たされていると感じています。
また、「自分のキャリアはこれでよいのか」という不安がなくなったことから、仕事以外の時間も前向きで健やかな精神状態を保てている気がします。
心なしか、仕事後のラーメン、ストロングゼロも、前職で働いていた頃より少しおいしい気がします。
自分はプログラミングの適性という点ではよく言ってもそこそこではありますが、そんな凡人でも、自分の価値観に合ったエンジニアという仕事に就いたら、ちょっぴり幸せになれたよという話でした。