以下のニーズにお応えしたい!
1.AIの直近の状況を知りたい
2.AIが自分や社会に、どんなインパクトがあるかを知って、何とか生き残りたい
3.会社で、DXやAIを推進したいけど、どうしたら良いか、分からない
1. はじめに
AIは本当にヤバい!
「どれくらい、ヤバいか?」というハナシと、
「じゃあ、どうするか?」というハナシを、
個人的な意見として、まとめてみた。
2. AIのヤバさ⇒東大にも合格できる!
Chat-GPTで認知されたが、足元のレベルがヤバい!
AIと言えば、Chat-GPTを思い浮かべる人が多いと思う。
Chat-GPTは、OpenAIの主力製品だが、OpenAIの製品は、最近、バリュエーションが増えている。
ザックリ言うと、
A.2022年11月に発表されたChat-GPTなどで有名な「GPTシリーズ」と
B.2024年後半以降に発表されたo1、o3などの「oシリーズ」
の2つがある。
「GPTシリーズ」の中で、優秀だと有名になったChatGPT-4o(2024年5月発表)。
一般的なAIとしては、性能面で画期的なレベルだった。
しかし、東大の入試問題を解けるレベルにはなかった。
一方、「oシリーズ」は、AIにシンキング・タイムを持たせることで、難しい問題でも解けることを目指したモデル。
特に、o1 proは、2024年12月5日、12 Days of OpenAIの最初の発表で公開された最も賢いAIモデル。
論理的思考に優れ、難しい数学の問題でも、解いてしまう。
そして、東大の入試問題も解けるようになった。(満点ではなく、合格点レベル)
2024年12月が、時代の分水嶺となった感じ。
なぜ、難しい問題でも解けるのか。
プロンプト・エンジニアリングで、CoT(Chain of Thought)というテクニックがあるが、それをモデル自体に組み入れて、論理的な思考ができるようにしているから。
アルファ碁で使われていた強化学習も取り入れている。
6つの推論パターンを使っているとする論文もある。
Googleも、論理的思考が可能なモデルであるGemini 2.0 Flash Thinking Experimentalを、2024年12月19日にリリースした。
こちらは、OpenAIよりも早いし、無料で使える。
ということで、自分もChatGPT-4oが解けなかった東大の数学入試問題を解かせてみた。
ちゃんと、解けた!
ここまでで、自分が言いたいことを整理すると「人類は、21世紀の1/4が終わる前に、大多数の人類を超えるAIという人工的な知力を獲得した」ということ。
足元の認識として、まず、このエポックメイキングな事実を認識することから始めよう。
「GPTシリーズ」
「GPTシリーズ」のChat-GPTは、2022年11月にリリースされ、使い勝手の良さから、大変な話題となった。
後継のGPT-4oは2024年5月にリリースされ、高性能が売り物だった。
「oシリーズ」
2024年9月にリリースが開始された「oシリーズ」のoは、OpenAIの頭文字のo。
o2がスキップされているのは、商標登録できなかったため。o2は、酸素を表す原子記号なので、既に商標登録されていた、ということ。
なお、東大の入試問題が解けるo1 proは、月額200ドルのChatGPT Proプラン加入ユーザーのみ利用可能。
3. 社会的インパクト⇒ノーベル賞もAI!
2024年のノーベル賞は、物理学賞も、化学賞も、AI関連!
物理学賞を受賞したヒントン教授(トロント大学)は、機械学習や深層学習を学んでいた頃から、何度も、お名前を聞いていた。
AI研究を推進する一方、AIの凄さを身に染みているだけに、警鐘を鳴らす発言もしている。
化学賞を受賞したGoogle Deepmindのハサビス CEOはAI囲碁ソフト「アルファ碁」の開発者。
アルファ碁が、2016年、韓国のイ・セドル氏に勝つことができたのは、強化学習のおかげ。
今回、化学賞を受賞したと聞いて、本当にビックリだった。
ちなみに、ハサビスCEOは、ノーベル賞受賞後、日本棋院から九段を贈られた。
4. 経済的インパクト⇒株の世界もAI!
株に興味がある人は、マグ7(マグニフィセント・セブン)やFANG+という「謎の言葉」を聞いたことがあると思う。
共に、AI関連企業を含むハイテク企業を集合的に指す言葉。
AIが株の世界でも、注目されていることが、よく分かる。
エヌディビィアが時価総額で世界トップなのも、AIに必須な半導体(GPU)を製造しているためだ。
(参考)AIのコストは半端ない!
ここまで、AIの良い面ばかりを述べてきたが、AIに複雑なタスクを実行させると、ものスゴイコストが発生することも忘れないようにしよう。
OpenAIのo3では、1タスク、1,000ドル(15万円)以上のコストが発生すると言われている。
AIは、電力を大量消費するので、電力分野への影響も懸念されている。
Googleが、AI研究に必要なデータセンターで使用する電力を調達するため、原子力発電所から、直接、電力を購入する契約を結んだことも報道されている。
アメリカは、国を挙げて、AIの開発・推進のため、電力を確保しようとしている。
電力需要の高まりを受け、株の世界では、電力がテーマにもなっている。
5. 個人や組織としての対策は?(ポエム)
足元のAIの状況は、大体、理解ができた。
それでは、こういった現状を踏まえ、個人や組織は、どのような対策を立てて、対応していくべきか?
方向性としては「AIを最大限に活用する」いうことだ。
A.考える
AIを使えないか、考える
まず、「やるべきこと」と「やらないこと」を、分けて考えよう。
分かりやすい例で、具体的に考えていこう。
例えば、若手が書かされる議事録。
これは、会社の方針として、基本的に「AIに下書きさせよう」。
録音して、AIに議事録の下書きを書かせる。
ただし、念のため、誰かが、チェックする仕組みは作っても良いだろう。
しかし、ゼロから、人が議事録を作成するのは、まったくのナンセンス。
その時間があったら、営業の電話をかける時間を使う方が良い。
つまり、「やるべきこと」は、次の3つ。
1.組織の方針決める
議事録の下書きは、AIを使う
2.インフラの整備
AIを導入する
録音できる環境を整備する
3.活用する仕組み
チェックした上で、議事録としては完成
もちろん、顧客への営業記録であれば、データベース化して、効率的な営業に役立てるのは、有意義だが、それは、別タスク。
「やらないこと」(やるべきでないこと)は、昔からやっていたような、人がゼロから議事録を作成すること。
念のため、もう一度、言うと、次のようにする。
Teamsでリモート会議をして、会議の内容は、文字起こし&録音する。
そのデータを、AIにインプットして、「会議の内容を500字程度の議事録として作成して」とAIに依頼する。
出来た下書きをチェックして、終わり。
B.行動する
とにかく、AIを使ってみる
IT技術者であれば、分からないことがあれば、即座に、AIに質問する。
自分も、Pythonのコードを、何度も教えてもらった。
リサーチやコンサルであれば、資料のドラフトは、まず、AIに作成させてみよう。
自分も、資料作成にAIを使って、品質を上げている。
営業であれば、新規取引先と面談する際、どんな会社なのか、AIに問い合わせると、短時間で的確な情報が得られる。
自分も、知らないことは、まず、AIに聞いて、教えてもらっている。
無料で使えて、嫌味も言わないAIを使わない手はない。
AIの回答の最後には、いつも「ほかに質問があれば、何でも聞いてくださいね」という優しい言葉が添えられている!
まず、AIが活用できないか、考え、行動するところから、始めよう!
AI first!
C.差別化する
AIを活用して、信頼を勝ち取る
最も、重要なのは、差別化して生き残ること
忘れてはいけないのは、信頼を得ること
「この仕事は、アイツにまかせておけば、大丈夫」と思ってもらえるか、がポイント。
お客さまから、あるいは、上司・同僚から、何かの依頼を受けて、業務を行う際、法律やコンプライアンスに抵触しなければ、AIを使おうが、手作業で処理しようが、依頼した側は、気にはしない。
依頼した側が気にするのは、品質とコストと納期、の3つ(QCD)。
AIは「質問に答えるだけのチャットボット」から「実際にタスクをこなせるエージェント」になると言われている。
AIは、ますます、便利になる。
AIを、とにかく使いこなせるようにしよう。
そのためには、まず、使ってみること。
AIを使って、少しでも、楽しよう。
手早く仕事を終えて、早く帰ろう。
しかし、信頼を勝ち取ることは、忘れないようにしよう。
「早く帰りつつ、信頼を勝ち取る」という矛盾するニーズを満たすために、AIを活用しよう。
ノウハウの共有を進めた人が、組織の中で、評価される仕組みがある組織は強い。
そんな個人と組織を目指そう。
AI or Die!
No AI, No Business!
Special Thanks to you !
最後まで読んで頂けて嬉しいです。
最後はポエムになってしまいました(笑)
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