はじめに
この記事は株式会社うるる(ULURU)Advent Calendar 2024 の16日目の記事です。
ようよう白くなりゆく山際が全然見れない暖冬ぶりに驚いている、新卒3年目のバックエンドエンジニアの八巻です。
今回は1on1について学んだことを備忘録的に書きました。
今年の10月から1on1で。「聞いてもらう・聞く」どちらの立場にもなったことで、改めて1on1について深く知る必要があるなと思い、自分なりに学びました。
ぜひ皆様の1on1にも活かして頂けると嬉しいです!
1on1とは?
このセクションでは、そもそも1on1って改めて何だ?という内容になります。
1on1とは上司とメンバー(もしくはメンバー間)による定期的・高頻度な1on1の対話のことです。重要なポイントとしては、1on1はメンバーのための時間であり、主役はメンバーです。1on1の主な目的は下記の2点です。
- 関係性の構築
- 成長のサポート
関係性の構築
メンバーが抱えている悩みや課題、キャリア、価値観などについて上司が寄り添いながら傾聴し、メンバーを理解することで、心からの関係性の構築ができてきます。
成長のサポート
質問をしてメンバーが考え、メンバー自身が課題を設定することで、主体的に考えて行動できる自律的な人材を育成することです。1on1ではあくまで聴くことが重要です。 アドバイスをしすぎない(自分の意見を話しすぎない)ことも重要です。
先述しましたが、1on1の主役はメンバーです。上司がメンバーを指導するのではなく、メンバー自身について教えてもらう場になります。 上司がメンバーのことを深く理解し信頼することができれば、応援しやすくなります。また応援されたメンバーは期待に応えようと努力することで、相乗効果が期待できます。
1on1で扱うテーマ
前提として、1on1の題材はメンバーに決めてもらうことが望ましいです。とは言えどんなテーマが良いか悩んだ場合は、世古詞一氏が提唱した、「すり合わせ9ボックス」が参考になります。
参考:https://coteam.jp/note/1on1-and-feedback/1on1-9box/
この中からメンバーに話したい内容を決めてもらうのも良いでしょう。
1on1ミーテイングの主な流れ
30分の場合の主な流れは下記になります。
①アイスブレイ
- 目的:状態の把握、リラックスした雰囲気作り
- 内容:近況、時事の話題、体調面・メンタル面
- 目安:1~2分程度
②前回の振り返り
- 目的:状況の確認、結果に対する受容と承認
- 内容:前回の内容、その後の変化・フィードバック
- 目安:全体の1割程度の時間
③メインセッション
- 目的:メンバーの自律的な成長をサポート
- 内容:メンバーが主役となって話す
- 目安:全体の8割程度
④振り返りとまとめ
- 目的:気づきの言語化、行動の促進
- 内容:気づき、感想、スモールステップ、応援
- 目安:1分程度
1on1での重要なポイント
1on1についての書籍を読み進めていくなかで、自分的に重要だと思ったポイントが2点あります。
- 4つの承認
- will can must
4つの承認
人は誰でも「他人から認められたい」「自分の価値を認めたい」と思っています。メンバーを承認することで関係性の構築につなげることができます。
①存在承認
メンバー自身の存在を承認することです。
- 笑顔で名前を呼ぶ
- 目を見て話す
- 意見を求める
②行動承認
メンバーの行動や努力、協力などを承認することです。
- 「〇〇さんに協力してもらって助かりました」
- 「〇〇さんの工夫のおかげで円滑に進めることができました」
③成長承認
メンバーの良くなった点やできた点を承認することです。
- 「〇〇さんはプレゼンが上達しましたね」
- 「この部分は前回より良くなっていますよ」
④結果承認
メンバーの仕事の成績や成果などを承認することです。
- 「新商品がヒットしましたね!素晴らしいです!」
- 「契約が決まりましたね!おめでとうございます!」
will can must
メンバーの主体的な思考を促すために、ご存知の方も多いと思いますが、「Wii-Can-Must」の考え方が非常に参考になります。
参考:https://bizcpu.co.jp/content/will・can・mustでキャリアパスの整理~其の弐
- wii x can x must → モチベーションや満足感が高く、やりがいも感じられる領域
- wii x can → 満足感は高いが、仕事の成果が出るとは限らない領域
- can x must → 成果は出やすいが、次第にやりがいが欲しくなる領域
- will x must → モチベーションは高いが、経験を積まないと成果が出ない領域
メンバーの主体的な思考を促したい場合には、「将来どんなことをしたいのか」といったwillや、「これまでうまくこなせたこと」といったcanに焦点を当てると良いかもしれません。
具体的に実践で使えるスキル
下記の3つのスキルは、メンバーの意見を聞き出すために非常に有効なスキルだと思いました。
- タイムマシンクエスチョン
- スケーリングクエスチョン
- リフレーミング
タイムマシンクエスチョン
メンバーの望む未来を聴きたい時に、「タイムマシン・クエスチョン」は非常に有効です。
タイムマンション・クエスチョンとあ、メンバーに未来へタイムトラベルをしたと想像してもらい、そこで見た光景やそこで得た体験などを話してもらうものです。
例
- 「◯年後の自分は何をしていますか」
- 「未来のあなたはどんな様子ですか」
多忙な時期などは特に、考え方の軸が今抱えている問題を解決した状態がゴールになっていることが多いです。 その場合は「問題が全て解決したら、その先の望む未来はどうなっていますか」と質問してみましょう。その次の望む未来をイメージできます。
未来のことを質問しても、問題や原因、過去の話にすり替わってしまった時は、一旦話を受け止めてから、「問題が全て解決したとして、望む未来はどうなっていますか」と改めて質問してみましょう。
スケーリングクエスチョン
スケーリングクエスチョンとは、点数かや数値化をする質問のことです。質問の方法としてはとてもシンプルで、「それは10点満点中何点ですか?」と尋ねるだけです。客観的な数値に置き換えて答えることができるため、状況を手軽に判断できます。
リフレーミング
リフレーミングとは、視点を切り替え、物事を別の角度で捉え直すことです。この技術を取り入れた質問をすることで、メンバーの物事の捉え方を前向きにすることができます。
重要なのは「何がないか」ではなく、「何があるか」を考えてもらうことです。
例)
- 自分の意見がない→退任の意見を尊重できる
- 頑固すぎる→強い意志を持っている
- 執着しすぎている→粘り強く諦めない
- 強引すぎる→引っ張る力がある
- 大雑把すぎる→細かいことを気にしない
おわりに
初めて1on1で「聴く側」になったことで、改めて1on1の難しさ、楽しさを日々感じることができています。マネジメント業務は1年生ですが、日々試行錯誤しながら、偉大な先輩達が気づき上げてきた今のチームから、更に良いチームを目指すために日々学んでいきたいと思います!
明日は、健太郎さん(@tanaka_kentaro)の記事です!
ご覧いただきありがとうございました!