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株式会社マイホムAdvent Calendar 2022

Day 14

エンジニアが Sales Operations に取り組むとどうなるか

Last updated at Posted at 2022-12-13

まずは自己紹介から始めようと思いますが、私自身がはじめてプログラムに触れたのは小学校4年生のことでした。Perlをさわっていましたが、まだ4でオブジェクト指向っぽくない感じが全盛で、とほほのwww入門が最大のリファレンスだったみたいな時代。
今37歳なので、28年前(!!)のことです。

それから新卒でもエンジニアの道に進みました。職業エンジニア歴は15年になるでしょう。
当時はIT土方(土方も建築用語ですね)と呼ばれ、エンジニア35歳定年説が大きく謳われていた時代、なりたくない職種ランキング上位だったことを思うと、今のエンジニア全盛期には隔世の感があります。
テスターのような仕事から始まり、ウォーターフォール開発も経験して、エンジニアリーダー、PM、POなども経験しました。

10年前にQiitaのハッカソンでファンキー賞を頂いたこともあります。ファンキーってなんだ?とか、Qiitaってもう10年以上経つのかーとか感慨深いです。賞の特典がQiitaへの入社パスになっていて、当時ファンキーなエンジニア集めたい良い会社なんだなと思いました。

さて、このような私ですが最近は Sales Operations の改善に取り組んでいます。
もう少しエンジニアに馴染みのある書き方をすると SalesOps です。DevOpsのセールス版です。
セールスオペレーションと言うとピンとこない部分もあると思いますが、CRMシステムを入れようとか、マーケティングオートメーション(MA)を組もうとか、セールストークや資料はどうしようかなど、セールスメンバーが効率的に動きやすいインフラを整えたり、最適なファネルになるための人員配置や採用などの人事面などが含まれます。

SalesOpsという職種は日本では、一部の外資系やSaaSを提供する企業で導入され始めたばかりで、まだ世の中では認知されていない職種です。
キャリアパスとしては、戦略コンサルやセールスマネージャーから、SalesOpsになるケースが多いようです。

さて、当社ではSalesOpsを専任でたてたいと思っているものの、現状では私がファンクションの多くを担い、残りの一部はチームの兼務によって実現しています。

SalesOpsのキャリアパスを考えても、これまでも、これからも、セールスプロセスにエンジニアが関わることは少ないと思うので、そこで得られた知見を共有してみたいと思います。

今回はエンジニアがSalesOpsに取り組んだときの成果に着目して、メリットについてご紹介したいと思います。

得られた成果

安く良いものを組み合わせて使える

当社でもCRMやMAツールを導入していますが、導入をするにあたって世の中に流通しているサービスの情報収集を行いました。
その中で、おそらく日本ではCTOの設置がIT企業以外では進んでいないことや、ジョブ型採用でないこともあると思いますが、ユーザー側がITスキルをあまり持っていない前提で、そこに対するラーニングやトレーニングのコストがプライシング(初期費用や月額が高い)に反映されているのかなというプロダクトが多い印象を受けました。また、複数のプロダクトを組み合わせる方法だと複雑度が上がって、上記コストが更にかかってくるためオールインワンサービスのニーズが高いという仮説を持ちました。

一方、海外ではフリーミアムモデルで良質なSaaSが提供されていて、同種のサービスであっても日本とは違った料金体系となっているケースが見られます。
このあたりは、かなり考察が進んでる分野ですが、いわゆるジョブ型採用によってIT人材が組織に取り込まれている成果だと思います。
※ここで言う海外はほとんど北米を指します

海外では複数のSaaSを「どのように組み合わせるか?」のノウハウの共有が盛んに行われています。SaaSを統合(Integration)して利用しているためです。SaaS同士がオフィシャルにAPI連携を行っているケースもありますが、ZapierのようにN対Nでの連携をするための専用のプラットフォームまであります。
それぞれ強みのあるサービスを組み合わせて使っているので、ハイレベルなことが実現可能になっています。

一方、日本ではオールインワンが好まれる印象で、Zapierと言って分かる人はまだまだ少ないです。

エンジニアがSalesOpsに関わると、海外と同じことが実現できます。
つまり、フリーミアムで品質の高いSaaSを組み合わせて使えます。
(弊社のサービスもZapierに対応している数少ない日本のサービスのうちの一つです。)

日本は人口わずか1.2億人のアジアの小国ということもあり、日本語対応が甘い海外SaaSも多くあるので、選択肢は限られますが、UTF-8のおかげで文字化け等の致命的に使えないケースは少なくなってきています。

グローバリゼーションの中で、ITスキルや言語の壁によって、日本のビジネスで利用されるサービスがガラパゴス化していくことは避けたいなと感じています。

弊社でも、ほとんど日本で導入実績がないと思われるSaaSも含め複数組み合わせて利用しています。

SaaSを利用しなくても、スプレッドシートとGAS等で様々なことに柔軟に対応できるのもエンジニアの強みです。

リスト操作(文字列操作)が得意

営業活動の中で、複数の経路から入ってきた顧客情報をマージする機会が数多く発生します。
適切にマージを行い、商談記録をしっかり残すことが中長期では求められてきます。
そこで正規表現による文字列置換や、機械的にマージを行うためのルールの発見やスクリプトの実装を行うことで、非エンジニアと比べると圧倒的な生産性を実現できます。

KPI抽出

エンジニアは自然現象を構造化する職業なので、営業プロセスを構造化して捉えて、自動的データを取得して様々な角度から分析することは造作もない仕事です。
営業ファネルの中でどこがボトルネックになっているかを発見したり、リスクアラート、スコアリングなどを行って、問題を瞬時に特定します。

スケーラブルな商流の設計

お客様と契約が発生するための証跡の残し方や、初回ログインやその後のステップメールの送信、カスタマーサクセスを交えたオンボーディングまでのUX設計など、エンジニアリングがわかっているからこそ、システムと人が連動した、生産性が高く、必要十分でお客様の負担が少ない状態を実現できます。
カスタマージャーニーの考え方は営業プロセスでもそのまま使えて、効果も高いのでおすすめです。

まとめ

以上のような取り組みを行った結果、弊社では営業プロセスのを通してクライアントの顧客体験を高めつつ、営業につきもののいろいろな事務作業を排除して、営業がお客様とのコミュニケーションに集中できる環境を実現することができました。
SalesOpsは、セールスに浸透させていくプロジェクト管理能力も求められるものの、エンジニアの強みを多く発揮できる職種だと感じました。

そんな弊社は、工務店・住宅会社の営業プロセスの改善をテクノロジーの力でサポートして、同時にお施主様の顧客体験を高めるサービスを提供しています。
工務店・住宅会社の方でSalesOpsにご興味をお持ちの方は、お力になれると思うのでぜひお声掛けください。

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