なぜ市販の関数電卓ではダメなのか?
エンジニアが仕事で使える関数電卓「S-Calc」を開発した話
🚀 はじめに
私はこれまで市販の関数電卓を愛用していました。しかし、エンジニアや研究者が仕事で使うには、どうしても不便な点がある と感じることが多かったのです。
そこで 「それなら自分で作ろう!」 と思い立ち、Windows向けの高機能関数電卓「S-Calc」を開発しました。
本記事では、
- なぜ市販の関数電卓では不便なのか?
- S-Calcがどう解決するのか?
- 開発時に苦労したポイント
について紹介します。
📌 市販の関数電卓の問題点
市販の関数電卓は、手軽に計算できて便利 です。
しかし、エンジニアや研究者が実務で使うには足りない点がありました。
❌ 計算履歴が残らない
関数電卓では、 過去の計算結果を呼び出して再利用 できないことが多いです。
例えば、「さっきの計算、どうやったっけ?」 と思っても、一度クリアすると確認できません。
❌ カスタム関数を登録できない
仕事では、 よく使う計算式を自分用に登録して再利用したい ことがよくあります。
例えば、材料の強度計算、電子回路の特定計算など、毎回同じ計算を手打ちするのは非効率 です。
❌ 物理定数・数学定数の管理が面倒
エンジニアリングの計算では、π や 重力加速度 g などの定数 を頻繁に使います。
しかし、市販の関数電卓では 定数のカスタマイズができない ことが多く、入力のたびに手打ちする必要があります。
❌ キーボード操作ができない
PCで作業しているときに、 キーボードでサクッと計算できる 関数電卓が欲しくなります。
しかし、市販の電卓は物理ボタン操作が前提のため、PC作業とスムーズに連携できません。
💡 解決策:「S-Calc」を開発!
こうした問題を解決するために、 Windows関数電卓「S-Calc」 を開発しました。
✅ S-Calcの特徴
-
計算履歴の保存・呼び出し
- 過去の計算結果を一覧表示し、再利用可能
- 間違えた場合でも履歴から修正可能
-
カスタム関数の登録・利用
- よく使う計算をカスタム関数として登録可能
- 数式を一度登録すれば、ワンタッチで計算
-
物理定数・数学定数を自由に設定
- 独自の定数を登録し、計算時にすぐ呼び出し
- TSVファイルで定数をエクスポート・インポート可能
-
PCでの快適なキーボード操作
- ショートカットキー対応で素早く計算
- 数式をコピー&ペーストして利用可能
🛠 開発の苦労ポイント
1. 計算エンジンの設計
計算の正確性を確保するため、オープンソースの xFunc
をベースにしつつ、独自の改良を加えました。
2. データ管理(履歴・定数)
履歴や定数データをどの形式で保存するか悩みましたが、
- 定数・カスタム関数・履歴はSQLiteデータベース で管理
- 定数・カスタム関数はTSV形式で外部保存可能
とすることで、データの再利用性を高めました。
🎯 まとめ
市販の関数電卓では実現できなかった 「仕事で本当に使いやすい関数電卓」 を目指して、S-Calcを開発しました。
✅ 計算履歴の保存
✅ カスタム関数の登録・利用
✅ 物理定数の自由設定
✅ キーボード操作に対応
Windowsで エンジニアや研究者がストレスなく計算できる環境 を提供します!
💬 フィードバック歓迎!
S-Calcを使ってみた感想や、「こんな機能が欲しい!」 という要望があれば、ぜひコメントで教えてください!