概要
eigrp 経路変更の検証です。
複数経路がある場合にIFの遅延を変更して経路を操作する方法です。
- 意図した経路に変更する
方法: 使用したくない方のIFの遅延をめちゃくちゃ大きくする - ロードバランスの比率を操作する
方法: すべての経路の帯域幅を同じにして、遅延のみで比較させる
補足めも
・eigrpは不等コストロードバランスをサポート
・どの経路を使用するかの比率はK値によって自動計算
・K値のデフォルトはK1(帯域幅),K3(遅延)を使用
構成
R1-R2,R2-R4,R3-R4は物理IFでeigrpネイバ
R1-R3はtunnel IFでeigrpネイバ
R4 L0:4.4.4.4はeigrpでアドバタイズ
今回はR1→R4 L0:4.4.4.4宛ての経路を変更します
検証 1. 意図した経路に変更する
方法: 使用しない方のIFの遅延をめちゃくちゃ大きくする
R1→R4 L0:4.4.4.4までの経路を
R2経由(水色)からR3経由(ピンク)に変更します
12.1.1.2を通りたくないので、紐づくIF g0/0の遅延を大きくします
検証2. ロードバランスの比率を操作する
方法: すべての経路の帯域幅を同じにして、遅延のみで比較させる
total delayにはR4 L0の遅延も含まれるため、5000越えているようです
帯域幅は最小値、遅延は合計値が計算に使用されます
R1 g0/0経由(水色)とt0経由(ピンク)の比率を1 : 1にします
t0とg0/0の遅延を変更して、total delayを同じ値にします
total delayが揃って、比率が1 : 1になりました
おまけ じつは解決していない
ここから先は未来の自分への宿題です
g0/0経由(水色)とt0経由(ピンク)の比率を1 : 2にしたい場合
t0のdelayを2にしただけでは比率は変化しません..
total delayはL0の遅延5000が足されているため、比率はg0/0 : t0 = 5020 : 5030でさほど差がないです
R4 L0の遅延を小さくして操作しやすくしてみましたが
1 : 1はきれいに揃うものの
1 : 2 にしようするとtotal delayの単純比較じゃなくなってる!
total delay はt0 : g0/0 = 30 : 60なのに、traffic share countは13 : 16になってしまいます
うーん だいたい2:1かなという感じです
まとめ
「帯域幅を揃えて遅延のみ比較する」という手法を覚えておきたいな、というきっかけでこの記事を書きました。ですが、記事書く途中でわからないことが増えてしまいました..
検証中にLoopbackの遅延が5000であることに気づけたので書いてよかったかなとは思います!比率の操作は未来の自分への宿題です。