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[サーバー用マザボ] SuperMicro製X11DPl-iへのグラボ取り付けと設定法

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はじめに

 Intel Xeon E5-2699 v4(22コア、44スレッド、ソケットLGA2011-3)デュアルCPUワークステーションを組み立ててからデュアルソケットマザボを使った自作の深みにはまった(ように思う)。自作の情報収集していた時、LGA2011-3の次の世代CPUソケットLGA3467からCPUの取り付け方が大きく変わったことを知り、いつか触ってみたい欲を抱いた。あるオークションサイトを見るうちにこの欲が抑えきれなくなってしまった。よく調べずにサーバー用マザボであるSuperMicro製X11DPl-iを入手(相場より安かったからです)、グラボを取り付けようとしたら意外と苦労したのでその顛末です。X11DPl-iへのグラボ取り付けと設定についてはググっても有効な情報が全くヒットしないことから、かなりニッチな情報と思う。

グラボのHDMIポートを使いたかった理由

 X11DPl-iのフォームファクタはATX(12.076" x 10.15" (30.67cm x 25.78cm) )と小さい。しかしX11DPl-iホームページを見るとわかるが、サーバー用マザボのためかバックポートが貧弱だ。オーディオ端子なし、オンボードVGA 1ポート、Giga LAN 2ポート、IPMI 1ポート、特にUSBは2.0が2ポートのみだ。(マザボにはUSB 3.0端子がありますのでケース取り付けすればUSB 3.0が使えます)私が使用しているディスプレイはmini HDMIポートのみであるためVGAから接続するにはこちらのようなUSB給電が必要な変換器を使わなければならない。さらにキーボードとマウスをつなごうとするとUSBポートが不足する。ケース組み込み前の検証時,ディスプレイへ直接HDMI接続しUSBポートを空けたかったのだ。

Xeon用マザボのオンボードVGAについて

 Xeon用マザボにはオンボードVGAがついていることが多い。X11DPl-iにはASPEED AST250チップがついているらしい。Core-iやRyzen用マザボの場合、内臓グラがあってもグラボをさせば自動でグラボ出力になる。しかしXeon用マザボではBios設定(+オンボードのジャンパー設定)で切り替える必要がある。X11DPl-iのBiosを確認しても設定法がわかりにくくて困惑したことが始まりだった。

X11DPl-iとX11DAi-NのBios設定の比較

 わからなかったのでSuperMicroのFQAを探すとともに類似マザボでの情報を調べたら更に???が増えた。
 こちらを見るとX11DPl-iの場合はBiosからAdvanced→PCIe/PCI/PnP Configuration→VGA PriorityをOnboardにするとあった。ん?Onboard?と疑問が。。。
 そこで念のためワークステーション用マザボであるX11DAi-Nについて調べると、こちらはAdvanced→PCIe/PCI/PnP Configuration→VGA PriorityをAutoまたはOffboardにするとあった。一体どっちなん?
 X11DPl-iの設定を初期化するとOffboardとなるので、納得いかない感じがしつつもOffboardでオンボードVGAになるのだろうと推測した。(なんだか日本語がおかしくなってるのがわかるだろう)

Bios設定してグラボを付けたが、、、

 Bios設定のVGA PriorityをOnboardに設定しPCIeにNVIDIA GT1030を取り付けHDMIポートからモニタに接続すると何も映らないじゃないですか。あれ?やっぱりOffboard?と思い設定を変えて再度トライするもグラボから出力なし。仕方なくオンボードVGAに接続しなおすとディスプレイ出力あり。Windows 11を立ち上げデバイスマネージャを確認すると当然グラボは認識されていない。しかしディスプレイ出力があるのだからここでグラボドライバーを当ててしまえとドライバを当てた。ゴチョゴチョやった後、BiosのVGA PriorityをOnboardに変更しグラボ(NVIDIA GT1030)のHDMIからモニタにつなげなおしスイッチオ~ンしたら無事にディスプレイ出力するようになりました。やっぱりグラボ使う時はOnboardが正しい設定でした。が、、、

グラボHDMIからディスプレイ出力したが、、

 無事ディスプレイ出力したがマウスカーソルを移動するとディスプレイ領域外に出て行ってしまう。ん?と思いディスプレイ設定を確認するとディスプレイ1台しかつながっていないにも関わらずデュアルディスプレイしかもディスプレイ2で認識されている。その時のディスプレイ詳細設定が下。
GPU_Disp_expnd.jpg
 デュアル認識ということはオンボードVGAが生きてる?と思いオンボードVGAにつな直すとしっかり出力されました。
onBoard_Disp_Expnd.jpg
しかもオンボードVGAから出力するとシングルデュスプレイ設定になってます。
 このマザボ、BiosでオンボードVGA出力を切ることができない仕様であると理解できました。BiosのVGA Priorityで設定したOnboardってOn Boardみたいな意味でグラボにも出力信号流すよって意味だったようです。なのでWindowsのディスプレイ設定でディスプレイ2のみを表示にすればよいってことになります。

オンボードVGA出力とグラボ出力の違い

 オンボードVGA出力とグラボ出力の違いは電源投入時に現れる。オンボードVGA出力の場合は電源投入直後から白地のSUpermicroロゴおよびシステムチェック項目が表示される。システムチェックが終わるとオンボードブザーが「ピピピ、ピッピ」と鳴り、画面がリフレッシュ後ふたたび白地のSupermicroロゴが現れシステム起動が始まる。グラボ出力の場合はブザーオン後のシステム起動から出力されるので、システムチャック間は何も表示されない。どちらでもBiosに入ることはできるので機能的に困ることはない。

X11DPl-iその他について

 LGA3467のデュアルソケット、オーディオ端子は使わないからいいかぁ、USBポート不足はPCIeボード増設で対応可、これでいろいろなXeonスケーラブルプロセッサ初代、第2世代を乗せて遊べると思ったら見落とした仕様が発覚。CPUのTDPが140 Wと低いのです。このTDPは乗せられるCPUがかなり限られることを意味してます。とはいえLGA3467ソケットマザボはまだまだ値下がりしておらず気楽に手をだせないので、しばらくこれで遊ばざるを得ません。CPUについてはAliexpressで安い出物があります。まぁ個人宅で使うのですから消費電力が大きすぎるCPU使用の抑止に働く良い仕様と自分に言い聞かせてます(涙目)。

CPUクーラーが高い!

 今回入手した中古マザボはCPU1個とCPUクーラーが付いたものでした。なのでデュアルCPUにするには取り付けに必要なものを入手する必要があります。LGA3647ソケットへのCPU取り付けには専用のプラスチック製固定具が必要で、これはCPUクーラーの付属品です。なのでCPUクーラーが絶対必要なのですが、対応クーラーの価格がまだ高い。オークションサイトにも出ていない。アリエク製品は固定具がついているか?判別できないというわけで、なんやかんや出費がかさみます。
 LGA3647ソケットにはNarrow型とSquare型がありX11DPl-iはSquare型が対応します。Square型のクーラーを購入後、Narrow型のマザボを入手したら転用できないという欠点があります。デュアルソケットマザボの多くがNarrow型ということもあり出資をまだためらってます。Xeon用のマザボやCPUクーラーはオークションサイトでもなかなか売れなさそうなので余計にためらいます。

最後に

 デュアルソケットマザボにハマったのは自業自得?だが対費用効果が低い趣味に感じます。CPUをシングルからデュアルにしたりCPUを変えると性能が大きく変わる面白さがありますが自己満足の世界です。いずれこのマシンもデュアルCPU化してベンチマークを取りたいと思います。

以上ニッチな情報でした。

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