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どうしても他者と比較してしまう人への処方箋

Last updated at Posted at 2024-11-09

はじめに

エンジニアの皆さん、日々のお仕事や勉強お疲れ様です。

続けていると、スキルレベルや経験の差などで他人と自分を比較してしまうことは良くありますよね。
そんな時に「他者と比較するよりも昨日の自分と比較する」というのは有効なアプローチだと思います。

しかし、「それが大事なのは頭ではわかった、それでもついつい他人と比較してしまうんです」という方も少なくはないでしょう。
私も腐るほどこのテーマで悩みました(現在進行形かもしれない)

こちらは、その「他者比較」に関して心理学的理論も交えながら、対処法を考えていくための記事です。

以下の良記事を先に読むことを推奨します。
それでも解決できそうになければ、本記事も参考頂けると幸いです。
エンジニアの劣等感との付き合い方

エンジニアのメンタルリスク

エンジニアのメンタルヘルスは一般職の3倍と言われるほど、ハイリスクです。パーソルのリサーチによれば、ITエンジニアのキャリア不安には、他の職種に比べて「スキルの陳腐化」や「新しい技術を習得しなければならないというプレッシャー」が非常に多いことが挙げられます。IT分野は技術の進化のサイクルが非常に早いため、技術的なプレッシャーが大きく、キャリア不安に影を落とします。
引用:ITエンジニアのストレス反応を医師が解説 – エンジニアの処方箋 特別編

通常の3倍
そんなデバフが付与されるのか...

この技術の進化のサイクルが早いというのが、他者比較の要因の一つでもありそうですね。。

社会的比較過程理論

1954年に社会心理学者レオン・フェスティンガー(Leon Festinger, 1919 – 1989)が提唱しました。
それは、人は自分のことをよりよく理解するために、自分と他人を比較するという考え方です。

なぜ人は比較するのか?

  • 自己評価: 自分の能力や価値観を客観的に評価するために、他人と比較します
  • 不安解消: 不確かな状況では、他人と比較することで安心感を得ようとします
  • 目標設定: 他人の成功や失敗を見て、自分の目標を設定したり、モチベーションを高めたりします

社会的比較の種類

  1. 上方比較: より優れていると感じる相手と比較すること
    • メリット: 目標を設定し、モチベーションを高める
    • デメリット: 自尊心を傷つけ、劣等感を感じることがある
  2. 下方比較: より劣っていると感じる相手と比較すること
    • メリット: 自尊心を高め、満足感を味わう
    • デメリット: 成長を阻害し、現状に甘んじてしまうことがある

他者比較の良い影響

  • 自己成長を促す
  • 目標達成のモチベーションを高める
  • 社会とのつながりを深める

他者比較の悪い影響

  • 自尊心を傷つける
  • ストレスや不安を引き起こす
  • 競争心を煽り、人間関係を悪化させる

このことから、他者と比較することの悪い影響に関する意見が、世間では多く見られると思いますが良い側面もあります。
比較することを学びに変えられたら素敵ですね!

他者比較しやすい人の特徴

  • 承認欲求が強い
    周囲から認められたい、褒められたいという気持ちが強く、他者との比較を通して自分の価値を測ろうとする傾向があります
  • 自信がない
    自分の能力や価値を過小評価し、常に他人と比較することで、自分の立ち位置を確認しようとする傾向があります
  • 完璧主義
    何事においても完璧を求め、少しでも劣っていると感じる部分があると、大きく落ち込んでしまう傾向があります
  • 不安感が強い
    不安な気持ちを抱えやすく、その不安を解消するために、他人と比較して安心感を得ようとする傾向があります
  • 競争心が強い
    周りの人と常に比較し、勝ち負けにこだわりすぎる傾向があります
  • 過去の経験
    小さい頃から両親や周囲の人から頻繁に兄弟や他の子供と比較されていたような経験があると、大人になってもその癖が抜けずに、他人と比較してしまうことがあります

これらはあくまで傾向であり、実際は複雑な要因が絡み合っているため、一概にこれらが直接的な原因とは言い切れません。

また、これらのおかげで成果を出せるという場合もあるので、絶対悪とも限りません。
例えるなら、漫画の主人公が制限付きで強力な力を得るようなイメージでしょうか(ただし、使用する前後では大きな代償を支払う)

これらは非常にセンシティブな問題であるため、悩まれている方は拗らせる前に心療内科やカウンセラー(専門家)への相談を推奨します。

他者比較との付き合い方

  • 劣等感を社会で活かす
    • 例1. 背が低いことにコンプレックスがある
      以下は上方比較を利用した考え方です。
      このようなきっかけから競争心を持つ人は多いと思います

      問題 対処方法
      周りに比べて背が低い 周りに勝つために体を鍛える
      スポーツで負けることが多い 相手に勝って見返す

      上方比較が悪いとは限りません。個人の立場や目的に応じて利用する場面を考えることが大切です。

      一方で、以下のような下方比較の活かし方は、自分も周りも幸福にします。

      問題 対処方法
      周りに比べて背が低い 同じ思いをする人のために技を磨く
      スポーツで負けることが多い 相手に勝って、背が低い人達に勇気を与える
    • 例2. 人の顔色を伺ってしまう
      これは私の経験から考え抜いた一つの結論です。正解は人によって違います

      問題 対処方法
      他人にどう思われるか気にしすぎて自分の意見が言えない PMと開発メンバーの間に立って、異なる立場の人々の意見を調整してプロジェクトを円滑に進めていく

まとめ

他者比較は悪いこととは限らない。やり方によっては自分や周りの成長の糧になる。

参考記事

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