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ネットワーク的に正しいアドレス振り分けをしよう

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はじめに

新しいネットワークを作る時に、よく「じゃぁDHCPのアドレス配布範囲は.1 ~ .100にしよう」と無邪気に設定しがちですが、そういうことはやめてきちんとCIDRに沿ってやりましょう、という話です。

ネットワークアドレスの分割について

IPネットワークにおいてネットワークアドレスとサブネットマスクを用いることで、クラスC以下のネットワークを複数に分割することができます。
たとえば、192.168.0.0/24のネットワークは以下のように2つに分けることができます。

1 2
192.168.0.0/24 192.168.0.0/25
192.168.0.128/25

192.168.0.0/25の場合、192.168.0.0はネットワークアドレスなので利用不可、192.168.0.127はブロードキャストアドレスなので同じく利用不可となり、利用可能なのは192.168.0.1 ~ 192.168.0.126となります。
126個のIPアドレスが利用可能です。

これだと少し大きすぎるので、もう少し分割してみましょう。

1 2 3
192.168.0.0/24 192.168.0.0/25 192.168.0.0/26
192.168.0.53/26
192.168.0.128/25 192.168.0.128/26
192.168.0.192/26

4つに分割しました。こうすると1つのセグメントにつき、62個のIPアドレスが利用可能です。
また、192.168.0.0/25、192.168.0.128/26、192.168.0.192/26というように、大きいセグメント1つと他に2つのセグメントといった分割も可能です。
サブネットマスクによる大きさ指定は/32(実用上は/31)まで可能です。
あまり分割しすぎると利用できないIPアドレスやセグメントが大量にでてきますので、その点は注意が必要です。

こうして分割されたセグメント設計をもとに「じゃぁDHCPのアドレス配布範囲は.1 ~ .126にしよう」とやると、より美しいネットワーク設計となるでしょう。

これはなにが美味しいのか

利点としては2つあります。

  • ネットワーク関係の設定、ファイアウォールのフィルタリングの記載などが「192.168.0.0/26」と簡潔に記載できる。
    • 最近は「IPアドレスの範囲指定」ができることがほとんどですが、やはりCIDRで表記できる方が美しいです
  • 分かる人が見れば「こいつわかってるな」と思ってもらえる

まとめ

IPアドレスの振り分けについて、CIDRから見た振り分け方法についてまとめました。
つい人間が見て切りがいい数字にしがちですが、それがネットワーク的には美しいとは限らないのです。

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