#システムの評価指標
##1.性能指標
###レスポンスタイム
データを入力し終わってから、データの応答が開始されるまでの時間。
サーバの処理にかかる時間のこと。
###ターンアラウンドタイム
データの入力が始まってから、応答が完全に終わるまでの時間。
レスポンスタイムにデータの入力時間、データの応答時間を足したもの。
###スループット
単位時間当たりにシステムが処理できる処理数。
###ベンチマーク
特定のプログラムを実行し、その実行結果をもとに性能を評価する。
有名なベンチマークにはオンライントランザクションに用いるTPC-Cや、整数演算を評価するSPECint、浮動小数点演算を評価するSPECfpなどがある。
##2.キャパシティプランニング
システムに求められるサービスレベルから、必要なリソースの処理能力や容量などを見積もり、システム攻勢を計画すること。以下の手順で進める。
①ワークロード情報の収集
ワークロードとは、コンピュータ資源の利用状況、負荷状況のこと。
②サイジング
サイジングとは、システムに必要な規模や性能を見極めて、構成要素を用意すること。
③評価、チューニング
##3.RASIS
システム信頼性を総合的に評価する5つの基準。
###Reliability(信頼性)
故障や障害の発生しにくさ。MTBFや故障率で測る。
###Availability(可用性)
稼働している割合の多さ。稼働率で測る。
###Serviceability(保守性)
障害時のメンテナンスのしやすさ。MTTRで測る。
###Integrity(完全性)
障害時や過負荷時のデータの一貫性を確保する能力。
###Security(機密性)
セキュリティ能力。
##4.信頼性指標
###MTBF(Mean Time Between Failure)
故障が復旧してから次の故障までにかかる時間の平均。
###故障率
単位時間内にどの程度の確率で故障するかを表す。
$故障率=\frac{1}{MTBF} $で計算できる。
###MTTR(Mean Time To Repair)
故障したシステムの復旧にかかる時間の平均。
###稼働率
ある時間にシステムが稼働している確率。
$稼働率= \frac{MTBF}{MTBF + MTTR} $ で計算できる。
また、二つのシステムA,Bの稼働率をa,bとすると、
AとBを並列につなぐと稼働率は(1-a)(1-b)、直列につなぐと稼働率はabとなる。