この記事について
オンライン大学courseraの講義Introduction to Probability and Dataの3週目のメモです。
disjoint event(排反事象)
- 事象Aと事象Bが同時に発生しない2つ以上の事象
- disjoint eventな2つの事象A、Bは以下の関係が成り立つ
$$P(A and B) = 0$$
例1
コイントスを1回行う。コインは0.5の確率で表、0.5の確率で裏が上になるコインを使用する。
- 事象A : 1回目のコイントスで表が上になる
- 事象B : 1回目のコイントスで裏が上になる
1回のコイントスで表と裏の両方が上になることはないので、事象Aと事象Bは同時に発生しないため、この2つの事象はdisjoint eventであるといえます。
independent event(独立事象)
- 事象Aの発生が事象Bが発生する確率に影響せず、その逆も成り立つ2つ以上の事象
- independent eventな2つの事象A、Bは以下の関係が成り立つ
$$P(A|B) = P(A|\bar{B})$$
$$P(B|A) = P(B|\bar{A})$$
例2
コイントスを2回行う。コインは0.5の確率で表、0.5の確率で裏が上になるコインを使用する。
- 事象A : 1回目のコイントスで表が上になる
- 事象B : 2回目のコイントスで裏が上になる
この2つの事象A、Bはお互いに影響せず、仮に1回目のコイントスで表が上になった場合、
2回目のコイントスでは表が上になる確率が0.5、裏が上になる確率も0.5です。1回目のコイントスで裏が上になった場合も同様です。そのため、この2つの事象はindependent eventであるといえます。
disjoint eventとindependent eventの違い
disjointとindependentという似たような名前を持つ事象ですが、次のような違いがあります。
例1のdisjoint eventである事象A、Bでは1回のコイントスで表が上になりながら裏が上になることがないため
$$ P(AandB) = 0$$
となります。
一方、independent eventかつdisjoint eventでない例2の事象A、Bでは1回目と2回目のコイントスでは相互に影響を与えることはありませんが、1回目と2回目のコイントスの両方で表が上になる場合があるため、
$$ P(AandB) \ne 0$$
となります。