UdonTech Advent Calendar 2022の5日目です。
7月10日に香川県の高松市南部3町商店街で行われた「Sanuki X Game 2022」にVRChatのワールドを作って出展してきましたので、どんなふうに作っていったかを紹介します。
Sanuki X Game 2022については、例えば以下をご参照ください。
SXG -Sanuki X Game- 公式ツイッターアカウント
制作期間
会社の同僚達とVRChatでちょくちょく遊んでいて、どうせならワールドも作ってみるか!と盛り上がっていたところに、ちょうどSanuki X Gameの運営さんからSanuki X Gameの資料館ワールドを作ってみるのはどうですか?とお声がけいただいたのが、VRChatワールドを作り始めたきっかけでした。
大まかに以下のようなスケジュールで制作が進んでいきました。
- 4月頃: 会社の同僚達とVRChatのワールドを作ろうと盛り上がる
- 5月前半(GW): VRChatワールドの作り方を調べていく
- 5月中盤: 制作するVRChatワールドの構想をまとめる
- 5月後半~7月10日まで: ワールドを作っていく
最終的には、去年(2021年)のSanuki X GameをVRChat上に再現したようなワールドを作っていきました。
作ったワールドは以下からアクセスできます。
ソース: https://github.com/k-mitani/SXG2021VRChat
短い制作期間で、UnityもVRChatワールド作りも初心者な状態から作り始めて、結局時間切れで未完成で終わった箇所も多々ありますが、何とか形になってよかったです。
来年以降、商店街の町並みをどんどんブラッシュアップしていって、本当にバーチャル上に商店街を再現して、Sanuki X Game当日にSanuki X Gameバーチャル会場!みたいなことができたら良いなあと思ったりしています。
次に、制作過程を書いていきます。
制作過程
1. VRChatワールド作成方法の調査
Unityをちょっと触ったり、VRChatのアバターのアップロードをしたりしたことはありましたが、VRChatワールドを作ったことはなかったため、まずはワールドの作り方を調べることから始めました。
まず以下の感じでVRChat SDKについているサンプルシーンを動かしてみました。
その他、公式ドキュメントやYouTubeの解説動画や解説記事を見ていきました。
参考にしたサイト
- VRChat公式ドキュメント
- VRChat SDKのサンプルシーンの解説
- 使用可能コンポーネント一覧
- VRChat UdonSharpで学ぶプログラミング講座
- プログラミング未習得者でも作れるVRChat SDK3ワールド
- 3D屋さんで始める初めてのVRChatホームワールド
- Creator Toolbox Update
2. 制作するVRChatワールドの構想をまとめる
次に、以下の感じで制作するワールドの構想をまとめていきました。商店街の町並みや去年(2021年)のSanuki X Gameの状況をファンメイド的に再現してみた、というコンセプトのワールドを作っていく感じになりました。
3. ワールド作り
以降は実際にワールドを作っていきました。
プロジェクトのセットアップ(VRChat Creator Companionを利用)
ワールドを作り始めたときにちょうど「VRChat Creator Companion」というVRChat公式ツールがリリースされました。VRChat SDK、ClientSim、UdonSharpがセットアップされたUnityプロジェクトを簡単に作れる感じで便利でした。
- VRChat SDK: VRChatワールドの制作に必要なUnityパッケージ
- ClientSim: VRChatアプリを起動せずに、UnityのPlayボタンでワールドの動作確認ができるツール。これがあるとデバッグの効率が格段に上がります(シミュレーション環境なので、若干VRChatアプリと動作が違うこともあります)
- UdonSharp: ワールドのギミックをC#で書けるようにするツール(UdonSharpを使わない場合はUdonと呼ばれるVRChat独自のビジュアルスクリプティング言語を使う必要があります)
街並み作り(ProBuilderを使用)
Googleマップを見ながら、商店街周辺の街並みを作っていきました。(豆腐)
釣り堀作り
2021年のSanuki X Gameでは「あの森の釣り堀」というコーナーがあったので、それを再現した釣り堀を作っていきました。
インクのぶつけ合い作り
2021年のSanuki X Gameでは「ぺちゃバト」というインクのぶつけ合いのようなARゲームがあったようなので、それを再現したペイント銃を作っていきました。
うどんの湯切り作り
2021年のSanuki X Gameでは、加速度センサーを取り付けたうどんの湯切りで妖怪を倒すゲームがあったので、うどんの湯切り体験コーナーを作っていきました。
以上まで作って、時間切れとなりました。
Quest版動作確認
最後にQuest版でも動くことを確認してSanuki X Game当日に臨みました。以下がQuest版の様子です。(動画容量を抑えるため、めちゃくちゃ急いで撮影しています)
その他、同僚に田町の交番や妖怪を作ったりしてもらいました。(上記の動画でちらっと映っています)
もっと時間があれば、街並みやギミックを作り込んだり、商店街を妖怪が闊歩するようにしたりしたかったなあと思いました。
以上です。