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Pyro Burst Source [Mardini2024]

Last updated at Posted at 2024-05-02

これはMardini2024のDay15 Pyro Burst Sourceの動画を視聴してまとめたものです。

動画

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公式のサンプルファイル

Day14 Cloud Shape Generate | Day15 Pyro Burst Source | Day16 Ocean Spectrum

Pyro Burst Sourceノードを使用すると、爆発、マズルフラッシュ、衝撃波、ブラストリングなどの効果を生成できます。

Pyro Burst Sourceのヘルプ

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要約

  • Pyro Burst Sourceノードは、爆発のシミュレーションに使用される
  • 爆発の種類(爆発、マズルフラッシュ、衝撃波、ブラストリング)を選択できる
  • 形状、サイズ、方向、広がり角度などのパラメータを調整できる
  • 爆発のアニメーションを制御するパラメータ(開始フレーム、持続時間、拡張率など)がある
  • 密度、温度、燃焼の各コンポーネントを個別に制御できる
  • Attributeを使用して、爆発のパラメータをランダム化できる
  • Volume Rasterize Attributesノードを使用して、パーティクルをボリュームに変換できる
  • Pyro Solverノードを使用して、爆発のシミュレーションを実行できる
  • Pyro Lookノードを使用して、爆発の見た目を調整できる
  • Pop Networkと組み合わせて、デブリの爆発もシミュレートできる

サンプルファイル

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左のDEBRIS_EXPLOTIONがPOPネットワーク接続時の土が吹き飛ぶようなシミュレーション例

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右のPYRO_EXPLOSIONがPyro Look適用した通常のエクスプロージョン例

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Pyro Burst Sourceノードの基本

Pyro Burst SourceノードはSOPレベルのジオメトリノードです。

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Pyro Burst Sourceを作成すると爆発が再生されます。ビューポートに何も表示されない場合は最初のフレームに戻してください。

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再生させると数フレームの間に、パーティクルが外側に向かって爆発し、ある一定のフレーム後に消えていきます。
(1〜5フレームで爆発、6フレームで消えます)

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次は爆発のタイプを見ていきます。

バーストタイプ

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Burst Typeを見ると、デフォルトではExplosion(爆発)になっています。

■ Explosion(爆発):地上または空中の爆発

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■ Muzzle Flash(マズルフラッシュ):狭い爆発

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■ Shokwave(ショックウェーブ):地面に広がる爆発

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■ Blast Rings(ブラストリング):大規模な爆発で見られる輪っか

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核爆発で見られるようなリングです。メインの爆発の二次的な要素としてこれを使うことができます。

形状とサイズの設定

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バーストタイプをExplosionに戻し、次は設定を見てみましょう。

■ Shape Offset:シード値。爆発のバリエーションを生み出します。

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■ Initial Size:爆発の開始点でのサイズ。それ以降のサイズは倍数になります。小さな爆発から大きな爆発まで、サイズを調整できます。

■ Direction:爆発の方向。任意の方向を設定できます。

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■ Spread Angle:マズルフラッシュ時にSpread Angleを小さくすると、より狭い円錐形になります。反対に大きくすると、空中爆発のようになります。

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■ Roundness:形状の変化量定義。大きくすると、全体が同じ形状になっていきます。

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■ Number of Trailings:トレイリングの数。値を小さくするとトレイルの数が少なくなります。

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■ Trailing Separation:トレイリングの間隔。

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■ Trailing Length:各リーディングポイントの後ろにあるトレイルの長さ。

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■ Trailing Thickness:各円錐がどれだけ狭いか。

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バーストアニメーションの設定

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■ Start Frame

Burst AnimationタブのTimingでは、爆発がいつ起こるかのタイミングを制御します。Start Frameが1で、Frame Durationが5になっているのがわかります。フレーム1から始まり、5フレームの間、爆発が存在します。例えばStart Frameを20フレームに変更すると、爆発はフレーム20から始まります。

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■ Frame Duration

Frame Durationを増やすことで、この爆発をより多くのフレームにわたって生じさせます。ただし一般的には、Frame Durationをかなり低く保つことのほうが多いです。

■ Overall Expansion(Outward Expansion)

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爆発が発生している期間中にどれだけ拡張するかのパラメータです。開始時のサイズには変化がありませんが、最終フレーム時はこの設定した値の分広がります。 Initial Size の乗数として作用します。

■ Directional Expansion

Burst Shapeタブで指定したDirection方向に膨張します。この値は、 Initial Size と Outward Expansion の乗数として作用します。

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■ Directional Translation

値を大きくすると、爆発が時間とともに上に移動します

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バーストコンポーネントとPyroソース

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Burst Componentsタブに切り替えます。
ここでは、3つのPyro Sourcesがあります。Density(密度)、Temperature(温度)、Burn(燃焼)です。

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これらはすべてPyro Solverに供給され、それぞれがソルバー内で異なる操作を実行します。これらは、Solverに必要な異なるフィールドです。これらの各ソースは、異なる色のパーティクルで表されます。

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  • Densityは灰色または白のパーティクル
  • Temperatureは青のパーティクル
  • Burnは黄色のパーティクル

で表されます。
この他に、Divergence:オレンジ、Alpha:紫などがあります。

それぞれ時間の経過とともに値を持ちます。

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Enable Noiseでノイズを有効にして、均一なDensity値を持たないようにすることができます。

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Scale Along Trailingを有効にすると、時間に応じてすべての値をスケーリングすることができます。

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先端部分を見てみると黒くなっており、ほとんど何もない状態であることがわかります。

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Trailing Rampを反転させて、内側のポイントと先端の状態を反転させることもできます。

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この図では中心に低い値、端点に向かって高い値になっています。

Output Attributeの設定

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Output Attributeタブに移動します。ここでは、パーティクルスケールなどを制御します。
ラスタライズしてボリューム変換する時に重要となります。

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すでにpscale(パーティクルスケール)が設定されているので表示してみましょう。
ビューポートでDを押し、DisplayOptionのGeometryタブからParticleの表示オプションを変更します。

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Display particles asが、PointsだったところをLit Spheresに設定するとビューポート上でパーティクルの大きさが確認できます。爆発がどのような形状になるかイメージしやすくなったと思います。

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Velocityを確認する場合、Display Point Trailsを有効にしてVelocityを表示し、Add Velocity Noiseを追加することもできます。

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Pyro Burst Source + Volume Rasterize Attributes

結局このPyro Burst Sourceは、どうやって使うのでしょうか。そこでVolume Rasterize Attributesを利用したクイックセットアップが便利です。

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普通にVolume Rasterized Attributesノードを呼び出すと、Pyro用の設定は何もされていないため、変換したいAttributeは手動で入力する必要があります。Density、Temperature、Burn、Velocityなどです。面倒ですね。

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いったんVolume Rasterized Attributesノードを削除してPyro Burst Sourceノードだけの状態に戻します。
ここで、Quick Setupsドロップメニューから、Source Volumeを選択すると、

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Volume Resterizze Attributesノードの作成から、各種Density、Temperature、Burn、Velocityの設定が自動で行われ、簡単にボリュームに変換することができます。便利すぎます。

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パラメータの色を見ると分かる通り、このノードからPyro Burst Sourceに参照されています。
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例えばPyro Burst SourceノードでBurnを削除すると、即時にこのノードに対し削除された情報が反映されます。

ラスタライズ後、次はPyro Solverです。手動で設定は面倒ですよね。

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ここでもう一度Quick Setupsを使って、Pyro Simulationを呼び出して終了です。

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これにより、独自のVolume Rasterized Attributesが追加され、爆発が作成されます。

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より高解像度にするには、Pyro SolverのSetupタブにあるVoxel Sizeを0.05に変更します。

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必要に応じて、上流のノードからVoxel Sizeを取得することもできます。

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Volume Rasterize Attributesノード内にあるVoxel Sizeは、上流のTrailing Separationから取得されます。
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これでSource Volumeは、Voxel Sizeと同じ解像度になります。

Pyro Lookの作成

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結局Pyro Burst Sourceの各種ソースがどのような形状でどうなっているのか、よくわからない場合があるかもしれません。
そんなときはPyro Solverで、Quick SetupsドロップメニューからCreate Pyro Lookを呼び出します。

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これでPyro Lookノードが追加されます。

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デフォルトではSmokeのみ可視化されているので、FireタブからFireを有効にして、

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Smoke Densityを上げます。

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これで、爆発の実際の見た目がわかります。

再生してみるとPyro Burst Sourceノードで設定した先端部分のリーディングトレイルが確認できます。

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Pyro Burst Sourceノードのその他のオプション

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Pyro Burst Sourceには他にも多くのオプションがあります。Cloud Shape Generateノードでも登場したランダム化が各種パラメータの右側にあります。

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1種類ではランダム化の状態が見えないので、このノードの入力にポイントを持ってくる必要があります。Quick Setupsの1つとしてSingle Input Pointがあります。

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これだけだとポイントは1個なので、Grid上に10個ほどのポイントをスキャッターしたものに差し替えます。

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すると、同時に10の爆発が発生します。

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Gridサイズを5x5に変更して、同じような位置に集約します。

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この10個の爆発は、全て同じタイミングで爆発します。これはあまり良い爆発とは言えないでしょう。そこで、Pyro Burst SourceノードのBurst Animationタブに行き、Start FrameをSet Varyingに設定してランダム化します。

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たとえば、10フレームにわたって、連続爆発するシーンを作るとしても、このままだとすべての爆発の大きさが同じになってしまいます。そこでBurst ShapeのInitial SizeもSet Varyingに変更させます。

個々の爆発は、それぞれのソースごとに個別で影響を受けることができます。Sourceのプラスマイナスをクリックするだけで、変化が追加されます。

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Attributeを使用した変化の追加

Attributeを使用して変化を追加する方法の紹介です。

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ダイスをクリックすると、Attribute Adjust Floatノード(入力される値を制御できる)が追加されます。Pointにspread_angleというAttributeが追加され、そのSpread AngleがPyro Burst Sourceに供給されて制御できます。

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上流で値が決定されるので、Pyro Burst Source上では値がグレーアウトされます。

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アングルの最小と最大の範囲設定を見てみましょう。

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最小は15、最大は90となっています。爆発の中には狭い爆発が含まれるようになります。

Pyro Burst Sourceノードは、何もPyroネットワークだけにデータを供給しなければならないと決まっているわけではありません。例えばPOPネットワークをPyro Burst Sourceの後ろに接続し、土が吹き飛ぶようなシミュレーションにも利用できます。

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まとめ

Pyro Burst Sourceノードを使ってリアルな爆発効果を生成できます。パラメータを調整し、他のノードと組み合わせることで、様々な爆発表現が可能です。

また、このノードについての説明を10分間のビデオで全てカバーすることはできないため、各自でドキュメントを確認するよう推奨されています。

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