これはMardini2024のDay11 Vellum Brushの動画を視聴してまとめたものです。
Day10 Karma Physical Sky | Day11 Vellum Brush | Day12 Vellum Configure Grains
Vellum Brushを使うと、VellumジオメトリやVellum Constraintsをリアルタイムで操作し、シミュレーションの調整や方向付けができます。
要約
- Vellum Brushノードは、VellumジオメトリとVellum Constraintsを最小限のソルバーで処理し、リアルタイムな操作を可能にします
- シミュレーションのスカルプト、修正、セットアップなどに使用可能
- ブラシモードには、Brush、Drag、Contract/Expand(収縮/拡張)、Rotate、Crease/Ruffle(折り目/しわ寄せ)がある
- ブラシオプションで、重力、減衰、シミュレーションの動作を調整できる
- シミュレーション後のジオメトリも編集可能
- ヘアーやグレインにも適用できるが、一部のブラシモードは機能しない
- テトラヘドラルメッシュにも使用可能
- セルフコリジョンの有無で速度が変化する
- ノード内部を編集し、ブラシストロークを記録することも可能(非推奨)
サンプルファイル
SOPのgeo1内に4つの作例が含まれています
Vellum Solverのポストシミュレーション 髪の毛編集
グレインのVellum Brushでのシミュレーションと事後編集
操作手順
Vellum Brush SOPの基本
- Vellum Brush SOPは、VellumジオメトリとVellum Constraintsを使用し、最小限のソルバーを通して、リアルタイムでVellumとインタラクションできるようにするノードです
- このノードは、Vellumのスカルプト、シミュレーションの修正、シミュレーション用のジオメトリのセットアップなど、様々な用途に使用できます
ブラシモード(Mode)とブラシ形状(Shape)
-
Planar Patch、Vellum Constraints、Vellum Brushの順でノードを作成します
-
Planar PatchノードではBuild PlaneをZX Planeに、Edge Lengthを0.1から0.05、UniformScaleを2にします
-
Vellum Brushには、複数のブラシモードとブラシ形状があります。モードは1から6の数字キーで切り替えることができます
-
デフォルトのブラシモードはBrushで、押す動作を行います。Dragは下からつまむような動作、Contract/Expandは縮小または拡大、Rotateは特定の場所を中心に回転させる動作、Crease/Ruffleはシワを寄せたりする動作です
-
ブラシの形状
-
第3インプットのコリジョンジオメトリを指定すると、コライダーが自動的に適用されます
-
各ブラシモードには、Brushごとに固有の設定項目があります
フォースとシミュレーション
-
Forcesセクションでは、重力をオフにすることができます。これらの設定は、クリック&ドラッグ時に適用されます
-
Dampedモードでは、マウスのボタンを押している間、シミュレーションが実行されます。Live Simulationをアクティブにすると、ブラシを修正するためにシミュレーションが継続的に実行されます
-
Settleモードで、Live Simulationをアクティブにすると自由落下します
コリジョンとVDBボリューム
- Collisionsセクションでは、Ground Planeを追加してコリジョンを設定できます
- External CollisionsをVDB Volumeに変更すると、シミュレーションの効率が向上します
ポストシミュレーションの編集
-
VellumSolverで数フレーム再生させます
-
シミュレーション後のジオメトリを編集する場合は、Vellum Solverの出力をVellum Brushに接続し、Input Frameを使用して編集するフレームを選択します
-
Reset All Changesを使用して、変更をリセットできます
-
ヘアスタイルなどを修正する場合は、Brushモードで強度を上げてブラッシングし、Settleモードでシミュレーションを落ち着かせることができます
グレインとテトラヘドラルの使用
-
Boxに対してGrain Source(PointSeparation:0.005)、Vellum Configure Grain(Particle Size:0.005) のグレインを作成します
-
Vellum Brushは、Vellum Grainsセットアップでも使用できます
-
RotateとBrushモードは、グレインやヘアーでも正常に機能しますが、他のモードは効果が限定的です
-
Vellum Brushは、テトラヘドラルジオメトリ(Tet Conformを適用したジオメトリ)でも使用できます
パフォーマンスとキャッシュ
- Self Collisionsをオフにすると、Vellum Brushの速度が向上しますが、ジオメトリが自己交差する可能性があります
- 内部のDOP Networkの Minimal SolverノードのCache設定を変更し、Object Mergeノードでロケーションを参照することで、ブラシストロークを記録できますが、これはノードに問題が発生する可能性があるとのことです
まとめ
Vellum Brush SOPは、アートディレクションやシミュレーションの修正に優れたツールであり、様々な設定を試して最適な結果を得ることができます。