原稿を渡され、本を作って欲しい。
そんな依頼が来ましたが、ほとんど知識がありません。
でも、本を1冊作ることになりました。
私が本を作るために学んだことを書いていきます。
今回は、一つの原稿が書籍となり、知らない誰かが手にして読むという過程から考えたいと思います。
作者が書いた原稿を書籍という形で、興味のある人の手に渡り、伝えたい内容がより正確に伝えられるために、ブックデザインはあります。
そのため、本の装丁、そして本文、本を書いた人の情報などを記載する奥付のデザインをレイアウトするとき、書籍によっての違いやなにか大切なことがあるのではないか?今回はそんな疑問を持ちました。
カバーデザインや本文のレイアウトで何が大切か?
1 カバーデザインについて
カバーデザインは本の顔なので、非常に重要なポイントとなる!
コンセプトの設定
- テーマ
- ターゲット層
- 本の内容を踏まえる
コンセプトに基づき、色使い、イメージ、書体を決定する必要があります。コンセプトの設定といっても考えなければいけないことが多そうなので、ここも次回、深掘りしていきましょう。
象徴的なイメージ
本の内容を的確に表すイメージを用いるのも有効。
例えば小説なら登場人物、旅行書なら風景写真など、ジャンルを象徴するモチーフを取り入れる。
なるほど、確かにキャラクターのイラストが表紙に描かれていたら何の本かわかりやすいです。
タイポグラフィーの工夫
タイトルの書体の選択とレイアウトはカバーの印象に大きく影響します。デザインに合わせてユニークな書体を選んだり、タイトルの配置を工夫したりする。
表紙の文字はやはり、内容や本のジャンルに影響します。
ホラー小説なのに、丸文字の書体とかだと怖くなさそうですが、目を惹くかもしれません。書体の工夫は大切ですね。
原稿の活用
原稿からのヒントは重要ですね。引用文やイラスト、著者の肖像写真などを上手に取り入れると個性的になります。
2 本文のレイアウトについて
本文のレイアウトのポイントは読みやすさ・構成と流れ
空間・リズムも大切
行間が狭い、文字サイズが小さい、次のページへ読み進めるときの流れとかも影響します。
読みやすさの確保
- 適切な行送り、行間、字間を設定し、読みづらさを避ける
- 見出しや写真・イラストとの位置関係に配慮する
- ページの切れ目で文章が分断されないよう注意する
構成と流れ
- 章立てやセクション分けを明確にし、全体の流れをつくる
- 見開きページ間での情報の分け方を工夫する
- 目次やノンブルなどでナビゲーション性を高める
バランスとリズム感
- テキストボックスや画像の配置にメリハリをつける
- 見開きページ同士の左右のバランスを意識する
- グリッドを活用し、整然とした構成を目指す
装飾性とデザイン性
- 写真・イラストのレイアウト、トリミングなどを工夫
- 余白の取り方で開放感や引き締め感を演出
- 飾り線やアクセントなどの装飾要素を効果的に使用
用途・ジャンル特性の尊重
- 読物か資料かなど、その本の用途に適したレイアウト
- 小説、絵本、ビジネス書など、ジャンルの特性を踏まえる
確かに、用途やジャンルを間違えてしまうと、手に取った人がページを閉じてしまうかもしれません。
次回!
実際の依頼内容をもとにデザインについて具体的に考えていきます
- ジャンルの特性から言えること
- ブックデザインのコンセプトでは何を検討すればいいのか
- コンセプトをもとにまとめること